色ヅク夜
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景色はどんどん緑が多い方へ向かっていく。陽の光と背景の緑色が淳の細くて茶色い髪によくマッチしている。こんな時まで爽やかさを見せつけられるだなんて、何だか少し悔しい気もした。
『あっ!梅の花が咲いてる〜!もう春なんだねぇ』
「ホンマや。綺麗なぁ。梅の花って丸っこくて可愛くてぱこみたいやねぇ」
『丸っこいのは余計だよっ』
「えぇ〜!僕は好きやでぇ?柔くて抱き心地がええもん」
ヘラヘラと笑う淳の方を見ると、前を見ている為、私からは横顔が見える。運転中なのだから前を見るのは当然なのだが、淳はいつも私の顔を覗き込んで話すからか、こうして横顔と話をするのが何だか新鮮だった。
『淳って、横顔綺麗だよねぇ』
筋が通った鼻、薄い唇、切長の目に長い睫毛…改めてよく見ると美形さんなんだと思った。
「めっちゃ熱い視線感じんねんけど〜」
『ふふっ。熱狂的なファンがいるんじゃない?』
「えー、嬉しいなぁ。チュウしてあげたいわ〜」
『安全運転でお願いしまーす!』
二人の笑い声が車内に響く。こんなに声を出して笑ったのは久しぶりな気がする。そして、何だか日々の疲れがスーッと飛んで行ってしまった気がした。
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