Audrey for you.
NAME CHANGE
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南と名前が一緒にいる事を決めた日から時は経ち、小さかった赤ん坊も一歳を過ぎて歩くようになっていた。言葉も覚え始め、感情表現も豊かになってきた。そんな日々の中で、名前は子どもに南の事を何と言うべきなのか正直迷っていた。
もちろん籍を入れているため、父親として見なされる。子どもには父親だと言えばまだ幼いため信じて疑わないだろう。それは別に構わないが、南は実際どう思っているのだろうと思うと、気軽に父親だとは言えなかった。
自分を好きだと言ってくれたこと、子どもも含めて一緒にいたいと言ってくれたことは忘れられない場面だ。しかし南はこの子の父親になってくれるのか、それとも父親では無い立場から自分たちと一緒にいたいと思っているのか、それを面と向かって聞く勇気は無かった。
何故そんな事を思うようになったかと言えば、子どもの保育園への入園決定通知が届いた事がきっかけだった。入園手続きの書類に〝保護者の名前・連絡先〟を記載する欄があった。ここに南の名前と電話番号を書いて良いのだろうか。こんなに大切で、簡単に放棄出来ない事を南にさせてしまって本当に良いのだろうか。名前は結局、その日は自分の名前だけ書いて書類をクリアファイルに戻した。
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