受験生に息抜きを。
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部活を引退してからは朝練が無いため、のんびりと登校出来るのに、まだ寝ていても大丈夫な時間に目が覚めてしまう。三年続けてきた習慣は、そう簡単に変えられるものではない。
そんな俺に最近新しい習慣が出来た。
目が覚めてベッドの中でジッとしながら、彼女である名前の事を考える。
今日も元気に学校に来ると良いなとか、古典を教えて欲しいと言っていた事とか、とびきりの笑顔で俺の名前を呼んでくれたら嬉しいなとか…大好きな名前の事を考えるだけで、頑張れる気がする。それが一日の糧になる。名前の事を考えている時間はあっという間に過ぎてしまい、いつも気付けば起きなければならない時間になっている。
穏やかな気持ちで迎える朝は、いつもの景色を輝かせてくれる。
彼女を大切にしたい。
毎日こんな事を思いながら、登校していた。
もうすぐ学校に着くという所で名前が前を歩いているのを見つけ、俺はすぐ駆け寄った。
「おはよう、名前」
『うぁっ……な、何だ公延か…。おはよ』
いつも通り声を掛けたのに、何だか今日は凄く驚かれてしまった。何か考え事でもしていたのだろうか。
「どうかしたの?」
『ううん…別に…』
そう言ったものの、何だかそわそわと落ち着かない様子だ。昨日話した時は笑顔だったのに…。心配しつつも本人が言わないなら深掘りするのはよそう。気になったが、それ以上は聞かないことにした。
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