後編
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この辺りの地理はよく分からないため、アテもなくなく進んで行く。名前ちゃんは何も言わず、黙って着いてきた。
暫く行くと公園があり、そこのベンチに座ることにした。ここに来てようやく少し冷静になれた気がする。繋いだ手をそっと離し、俺は名前ちゃんの方を見る。
「悪いな、抜け出させてしもて…。でも、名前ちゃんと二人で話がしたかったんや」
『ええよ。私もあの場じゃ話せなかった事あるし…』
「そうなん…?何?」
心臓の音がどんどん大きくなっていく。聞こえてはいないだろうか…。平静を装うので精一杯な俺は上手く言葉を発せなかった。
『私ね、あの日からずっと岸本くんの事忘れられなくて…。どうしてなのか、また会って確かめたいって思ったの。それで今日会ってみて…』
「会ってみて……?」
『やっぱり、ええ人やなって思った。でもあの日エッチしたし、なんて言うか…それ以上の事を求めたら……駄目なんかなぁって…思ってん…』
名前ちゃんは頬を赤らめ、目はうるうると光を揺らす。そんな姿を見ると、俺のふわふわした気持ちがグッと固まったのが分かった。
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