前編
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飲み会に行くと既に何人か来ていたけれど、岸本くんはまだ来ていない。というか、来るのだろうか…。私は何となく端の席に着き、様子を見ることにした。
「ね、今日ってさ、あと誰が来るん?」
友だちの一人が男性陣に聞いた。ナイス!!
「んーと、あとは岸本やな。アイツちょっと家遠いから遅れる言うとったわ」
岸本くん、来るんだ…!
それが分かると何だか急に緊張してきた。そもそも身体を許した相手だし、どんな顔をして話せば良いのだろう。皆の前であの夜の話をする訳にもいかない。
このままだと非常にマズい…。ど、どうしよう…。
そんな時、注文したビールが目の前に運ばれてきた。まずは落ち着くために一口…!あれ、駄目だ。全然味が分かんない。もう一口…もう一口…。
気付けば私はすっかりご機嫌になっていて、緊張なんて何処かにいってしまっていた。すると、横から聞き覚えのある声がした。
「久しぶりやな。元気にしとったか?」
うわ……来たっ…!しかも隣りに…!
意外と普通に話しかけられ、なんだかホッとした私は努めて明るく振る舞おうとしてみる。
『久しぶり〜!超元気やで』
不自然にならないよう、笑顔でそう答えると岸本くんもニッと笑顔を見せてくれた。
ふと見えた岸本くんのピアスが、あの夜と同じだと気付いてしまった。
偶然じゃないって、信じたい。
心臓の音はどんどん大きくなるばかりだった。
続く