前編
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季節は冬
俺は大学、バイト、たまに飲み会の毎日を繰り返していた。
何かをしている時は何てこと無い。けれど何もしていない時は、夏のあの夜を思い出してしまう。
そもそも何故誘ったかと言うと、端的に言えばセックスがしたかったから。一夜限りの関係は前提だったはずで、それは相手の方も同じことだ。
それなのに、たまに思い出して身体が熱くなってしまう。
白く細い指、吸い付くような肌、「蜂蜜みたい」と言った薄い唇。
特に疲れている時は反応してしまう事もあり、想像しながら自身を慰めることも何度かあった。
それが原因かどうかはよく分からないが、以降一夜限りの夜を誰とも過ごしていない。欲を吐き出したい気持ちはあるけれど、他の誰かに向ける事に罪悪感のようなものを覚えていた。
そんなある日、大学の友人から飲み会の誘いがあった。いつもなら自分のスケジュールが空いていればとか、良い店かどうかとかで参加するかを判断している。しかし今回はスケジュールも店も確認する事は無かった。
〝夏のビアガーデンメンバーで新年会をしよう!〟
その文言だけで、俺は参加することを伝えた。
名前ちゃんはきっと来る。何故かは分からないが、そう確信できた。
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