ぽち袋チマチマ
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『えっと…どないしよ…私ばっか貰ってしまって…』
「…ほな、合格したら俺とデートせぇ」
またしても予想外の展開に戸惑う名前だったが、さっきの言葉といい、これはもしかして……。
『み、南…もしかして私のこと…』
「まぁそっから先は合格したら言うたるわ」
『なっ…何で上目線やねん!』
南は照れくさそうに目を逸らした。こんなに余裕の無い南を見るのは初めてで、普段とのギャップに頭がクラクラしてくる。
『なぁ、南』
「なんや」
『この小っさいぽち袋にチマチマ御守り入れて、こんな細いシール貼ったん?』
「そ、そうや」
名前はまた想像し、堪らず吹き出して声を漏らす。
「あ?何て?」
『いや、南も充分可愛えなぁって』
「〝も〟って何やねん。図々しい」
『なっ…!さっき私のこと可愛い言うたやん!』
「…そうやった?」
『そうや!!』
新年早々、とんでもないお年玉を貰ってしまった。
こうなったら絶対合格して、また可愛いって言わせてやる。
名前はそう思いながら、ぽち袋の中に御守りをしまい込んだ。
『春にはきっと、私の知らない南をもっと見せてな』
そう言って手を振りながら去る時、南の頬が少し赤かったのを名前は見逃さなかった。
(ほら、またそんな顔する…)
おわり
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