〝好き〟を発表
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そして、お遊戯会当日
長男と長女を花屋さんに預け、南と名前の二人で見に来ている。運動会と同様、他の父兄の場所取りへの情熱に二人は呆然とするしか無かった。
とは言っても幼稚園のホールは甲子園に比べたらミクロな広さで、例え後ろの方でもしっかりとステージを見る事が出来た。
次男のクラスはダンスの発表と、歌と合奏の発表の2つをやることになっている。このダンスで着る衣装を名前は夜な夜な少しずつ縫い、ギリギリに仕上げた。
音楽に合わせ、次男のクラスの子どもたちが楽しそうにダンスを披露する。年長ともなればしっかりと連携が取れていて、キレッキレでリズムに合わせて踊っていた。
『皆、上手やなぁ〜』
「あの衣装見ると、思い出すな。色々」
『……アホ』
その後も様々な演目があり、二人は長男の時はこうだった、長女が幼稚園に入ったら、とコソコソと話しながらクスクス笑って楽しんでいた。
そして、次男のクラスの合奏が始まる。
「今日は自分の好きなもの、好きなこと、好きな人等、自分の〝好き〟を発表してから、好きという気持ちを込めて合奏します!」
担任の先生がそう言うと、子どもたちは並んだ順に〝好き〟を発表していく。
りんご、ぶどう、恐竜、ママ…
皆それぞれ、一言ずつ大きな声で発表していく。そして、いよいよ次男の番がやってきた。
『何て言うんやろ』
「アイツの事やから、飯とかそんなんちゃうん?」
「おかあさんみて、ニコニコのおとうちゃん!!」
予想もしない発表に会場にはクスクスと笑い声が響く。
え、あの子って南さんちの…
あ、ほら、あの人…!
へぇー…なんか意外…
(あれっ…この感じ……運動会と一緒や…!)
またしても、意図せず目立ってしまった。しかし、名前は次男の言葉がじーんと胸に響いていた。
お父ちゃんが大好きなのは知っていた。
自分を見て目を細める南も知っていた。
目を細める南が好きだ。
自分が好きな南を、息子も好きだと言ってくれた。
こんなに幸せな事はない。
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