カラダノシクミ
NAME CHANGE
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何であんな約束をしてしまったのだろう…。
ため息を漏らした所で状況が変わる訳では無いのに、人はどうしてため息をつくのか。そう思ってしまう程、あの日から何度も何度もため息ばかりが出て行く。
ほんの少し前、幼なじみで1つ年下の名前が16歳になった。誕生日にたまたま近所で遭遇した時、高校が別になってからあまり話す機会が少なくなったのもあって、一緒に帰りながら話をした。
『16歳ってさぁ、結婚出来る年齢なんだよね?』
「ん?ああ…たぶん…」
『てことは、子作りしても良い身体になってるってことだよね?』
「えっ…!!そ、そう…だな…」
何を言い出すかと思えば、子作りだと?もしかして、彼氏でも出来たのか?周りが見えなくなる程、夢中になってんのか?俺は聞いてねぇぞ!そいつ連れて来い!!
と、実際に言う事は勿論出来ないから、心の中で大声で叫んでおいた。とりあえず、何と言葉を返せば良いものか考えていると名前が俺の前に来て、ジッと見つめてきた。
『栄ちゃん、男の人のココって、大きくなったり小さくなったりするんでしょう?』
名前が俺の股間を指差しながら、恥ずかしそうに言った。予想外の言葉に脳がついて行けない。
「なっ…!何言ってんだよっ!しかも外でっ!近所の人に聞かれたりしたら大変だぞっ!」
『ゴメン…でも私、男の人の身体がどうなってるのか知りたくて…』
「な、何で知りたいんだよ…」
『クラスの子たちは皆、知ってるみたいなの。でも何の事やらさっぱりだし…だからって誰にでも聞けることじゃないじゃん…?栄ちゃんなら、見せてくれるかなぁ…って』
恥ずかしそうにモジモジと話す様は悔しいけれど、めちゃくちゃ可愛い。俺が名前をずっと好きだと気付いていないのか…?いや、気付いた上で言っているのか?
あー!もう!!
頭使うのは苦手だ!!
好きな子が俺だけにお願いしてきてんだ。ここは冷静に、年上らしく…!
「…いいよ。ただし、条件がある」
『な、なぁに?』
「次のテストで苦手な数学100点取れたら、な」
『えっ!100点?!』
「おう。それくらい根性見せろ」
『わ、分かった!!頑張る!!』
俺は名前が100点を取るのは、まず無理だろうと思った。それなら本人も諦めがつくと思ったからだ。
ところが…
数週間後、名前は満面の笑みで俺の家に100点の答案用紙を持ってやって来たのだ。名前の根性にはお手上げだ。男に二言は無い。俺は腹を括って、後日家で会う約束をした。
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