ブル大佐がお見合いをする話
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お見合いが行われてから数日後、緊急大佐ふれあいDayが開催された。名前は板倉家に着くとすぐにブル大佐の元へ駆け寄った。
『大佐っ!どうやった?ええ子やった?』
ブル大佐はいつもと変わらず、尻尾をムンムンと振り、遊んで欲しそうに耳を思い切り下げている。そこにおずおずと少し気まずそうに、板倉が近付いてきた。
「あのですね…実はお見合いは相手側からお断りされてしまったんです…」
『ハァ〜ン…?何やと…?』
「ヒィィィィ!!」
板倉の悲鳴がこだまする中、他3人は他人事のように寛いでいた。
「アイツ、あんな低い声出んねんな」
「え、昔も出しとったやん。南が名前の大切にしとったお人形の前髪をぱっつんに切った時」
「あー、そんなんあったな。ちなみにあん時は黙っとったけど、あれホンマは犯人岸本やで」
「えっ…冤罪やん…」
「…時効や。あれは人形の前髪を南みたいにしたら喜ぶやろうと思ってしたんや。悪気は無かったんや」
「ほなそう言ったら良かったやん」
「いや…アイツ、ブチ切れとったし…」
「ホンマ、アホやな。ていうか、俺らってあんましあの頃と変わってへんな」
南がそう言うと、スーッと冷たい風が通り抜けた。
冬の予感が駆け抜ける。
一方、板倉は名前に睨みつけられ、1ミリも動けていなかった。
『うちの大佐との縁談を断るたぁ、どういう了見なんや。きっちり説明して貰いまひょか?あん?』
「ヒィィィィ…!あ、あの…相性が良くなかったようで…その…ソースもあまり興味を示さんくて…」
『ブル大佐やろがぁ!』
「す、すんませんっ!!」
飼い主である板倉がひたすら謝り続ける中、名前の胸に抱かれ、呑気に欠伸をするブル大佐はやはり一味違う。
これまでの思い出には無かった、新たなシーンが刻まれてゆく。
「これからも変わらんでいたいなぁ」
「まぁ、たぶん大丈夫やろ」
「おい、そろそろ板倉助けたれや」
これからも、オモロくてナンボ。
それが彼らの紡ぐ日々なのである。
「ボフンッ!」
おわり
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