déjà vu
NAME CHANGE
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「……」
「…何か言えや。黙られたら何や小っ恥ずかしいやろ」
岸本なら大騒ぎして揶揄ってくると思ったが、意外にも黙り込んでしまった為、南は何だか照れ臭かった。岸本は「ん゛ん゛っ」と咳払いし、真っ直ぐに座り直した。
「俺な、広島から帰って来た後、南がどないかなってまうんちゃうかって、正直心配やってん。ほんでも、次の日から意外と普通にしとったから不思議には思っとったんやけどな…」
広島から帰って来たあの日
河原に座り込む南
特別な何かを感じた名前
あの日が始まりだった。
「名字のおかげやったんやな。俺が言うのもなんやけど、ホンマおおきに」
『そ、そんな!お礼言われることなんて何もしてへんよぉ』
焦る名前を見て、南の表情は緩む。
「お前がそんな顔するなんてなぁ…感慨深いわ…」
「何やそれ。お前は俺のおとんか」
「まぁでも報告貰たっちゅーことは、おとんみたいなモンやろ」
得意げな岸本に南は少しイラッとした。
「そんなんちゃうわ。後から人伝いに聞いたら拗ねるやろ思て先にこっちから言うただけや」
南はプイッと顔を背けながら、ジンジャーエールをチューッと吸った。岸本はポカンと口を開いて見ていたが、すぐに反応する。
「何やソレ!腹立つ!俺の感動を返せ!!」
「勝手にしといて、返せって何やねん。ヤクザか」
ああ言えばこう言う、を繰り返す2人を見ていた名前は思わずプッと吹き出してしまう。それに気が付いた2人は同時に名前を見る。
『あ…ゴメン…仲ええなぁ思て』
「「どこがじゃ!!」」
『ほらぁ。ええやんか〜』
今までに感じた事がない自分たちの空気に、南と岸本は戸惑った。そして、それが決して嫌では無いということにも…。
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