お母さんのいない夜
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夕飯の時間までは子どもたちだけでおもちゃで遊んだり、子ども向け番組を見たりして特に問題なく過ごした。18時半頃、予約していた炊飯器からピーピーと音が鳴る。
「お、米が炊けたな。よし、飯にすんで。おもちゃ片付けてや」
「「「はーい」」」
子どもたちは協力し合いながら、おもちゃを片付け始めた。その間に、南は味噌汁の入った鍋を火に掛け、おかずをレンジで温める。ほうれん草の胡麻和えを出そうと、小鉢を探す。
(あれ…いつも使ってるやつ…どこやろ…)
食器棚を見るが、どこにあるのか分からない。仕方なく、別の皿を使うことにした。茶碗にご飯、お椀に味噌汁、おかずを取り分ける皿、箸…何とか用意し、テーブルに並べる。
「ほら、用意出来たで。座りや」
「おとうちゃん、僕のお箸、こっちやで」
「えっ…」
「おとうちゃん、煙が出てるお汁は熱いから飲まれへんっておかあさんが言うとったで」
「そ、そうやな…」
味噌汁を温め過ぎたようで、お碗からホカホカと湯気が立っている。名前はよく、湯気が出ている時は火傷をするから飲むなと言っていたのを思い出した。
「おとうちゃん!!」
「今度は何や」
「おかあさん、おらんよ?」
長女が指差した方を見ると、いつも名前が座る席に、ご飯と味噌汁、箸がしっかりと置かれていた。
「あ……」
「おとうちゃん、さみしい?」
「えっ…いや…間違えただけや」
用意された物を温めて子どもたちに食べさせるだけでも、こうなのか…と南はスムーズに出来ない自分に軽くショックを受けた。そして、ご飯と味噌汁、箸の置かれた名前のいない席を見ると、何だか虚しくなるのだった。
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