また、同じ
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今日は〝部長会議〟が行われる日だ。
部長会議とは各部の部長と副部長が集まり、部員数や活動報告等の打ち合わせをする会議である。春と秋に行われ、秋は新部長となる2年生が集まることになる。バスケ部は部長の宮城と、副部長の安田が出ることになっている。
「なぁ、ヤス。もしかして名字さんも会議に出んの?」
「あぁ、そうだよ。書道部の副部長だからね」
「いいなぁ…俺も彼女欲しい…」
宮城が言う〝名字さん〟とは、つい最近付き合い始めた安田の彼女だ。1年の時から仲が良く、安田から想いを伝えたらしい。お互い部活で忙しくなかなか会う時間が取れないが、今日は部長会議で部活も無く、一緒に帰る約束をしていた。安田は何日も前からずっと楽しみにしていた。
部長会議が終わると、名前が安田の方に小走りで駆け寄る。
『ヤスくん、帰ろ?』
肩にかかるくらいの長さの髪がサラリと揺れる。少し恥ずかしそうにはにかむ名前が可愛らしくて、安田は思わず見惚れてしまう。
「あ…うん!帰ろう。それじゃリョータ、また明日」
『宮城くん、バイバイ』
「へいへい。お幸せに〜」
面白くなさそうに手を振る宮城に、二人は少し困ったように手を振り返した。
『私、本屋さんに行きたいんだけど良いかな』
「あ、俺も買いたい本があったんだ。行こう、行こう!」
二人は付き合う前からよく気が合っていて、こんな風に本屋に行くタイミングが同じということは珍しく無かった。そのせいか、周りはいつかあの二人は恋人同士になるだろうと何となく思っていたようだ。
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