お父ちゃんの誕生日
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そして10月15日
店も閉め、南家は食卓に着いていた。メニューは南の好物ばかりだった。
『ほな、いただきますの前に、皆からお話があんねんな?』
名前がそう言うと、長男がコクリと頷き、立ち上がって南の方に近付いた。
「お父ちゃん、おたんじょうびおめでとう。これ、3人で描いてん」
長男は、背中に隠していた画用紙を南に手渡した。そこには紙いっぱいに描かれた南の顔と〝おたんじょうび おめでとう〟と、ひらがなで書かれていた。その周りにも何やら色々描いてある。
「上手く描けとる。ありがとな」
南は優しく受け取り、長男の頭を撫でた。
「コレ、俺描いた!」
次男も南の横に行き、自分が描いた物を指さした。同じように次男も頭を撫でられた。
「おとーちゃんっ!はい、どーぞ!!」
長女は自ら椅子から降りられないため、その場でプレゼントらしき物を差し出した。
『3人からのプレゼントやんな?』
名前がそう言うと、3人は早く開けて欲しそうにワクワクしている。南は受け取り、袋を開けると中には南の好きな食べ物の一つである〝とろろ昆布〟が入っていた。
「おかあさんとスーパーでかった!」
南は立ち上がり、長女を抱き上げた。
「そうか。ありがとうな」
「あっ!ズルい!オレもー!」
「あにきは、めっ!」
今日は食卓にとびきりの笑顔が溢れた。楽しそうな南を見つめ、名前は心から嬉しく思った。
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