03:ノーシューズ
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岸本さんとピクニックをした日、私は彼氏とのことをもう少し頑張ってみようと思えた。そして家でご飯を作ってもダメなら、外でデートをすれば良いという考えに辿り着いた。
早速友だちに相談すると、今話題の恋愛映画が純愛もので恋人を大切にしようという気持ちが高まるかも!という話を聞いた。正直、恋愛映画にあまり興味は無く、どちらかと言うとコメディやミステリー系の方が好きだけれど、実際見ると面白いかもしれないし、それに私が敢えて私らしくないことを言うことで、もしかしたら彼も何か感じてくれるかもしれない。私は思い切って、彼を誘ってみることにした。
『ねぇ、今話題のあの映画、一緒に観に行かない?休日は混んでるかもしれないから、平日にさ。水曜日はノー残デーでしょ?で、帰りにご飯食べようよ。久しぶりに』
「あー…あの映画、めっちゃ良かったって会社の女の子たちが言ってたっけ…」
『じゃあ水曜日、19時に映画館で待ち合わせしよ?』
「…うん」
うん…?
今、うんって言ったよね…?
私は飛び上がりたい程、嬉しかった。やっぱり何か変えなければと思う時は、積極的に行動してみるものだなと思った。背中を押してくれた友だちに感謝だ。そして岸本さんの部屋の方に向かって、心の底からありがとうを念じた。
火曜日の夜
すっかり寝てしまった彼氏を起こさないよう、私は明日着る服を選んでいた。いつもの彼好みの清楚な感じではなく、少し大人っぽくしてみよう。グレーのニットにキャメルのプリーツスカートを合わせ、バックは黒のショルダーにした。
(靴は……あ!そうだ!)
私は玄関に行き、靴箱から箱を取り出した。そこにはマジックで〝黒・ヒール9cm〟と書かれている。思い切って、コレにしちゃおう。私は箱からパンプスを出し、そっと玄関に置いた。これが始まりの靴になれば良いな、と思いながら。
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