Another Story:また一つ
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テレビCMのほんの数秒間の映像をジッと見つめ、実理がウズウズしているのが何となく感じられた。そんな愛しの彼氏を見て、私が次に言葉にしたのは飲み物の話では無かった。
『実理がバスケしてるとこ、見てみたいなぁ…』
私の細い声が小さなアパートの部屋に響く。そしてその声を跳ね返すかのように、実理の首が勢い良く振り向いた。
「え…ホンマに?!ほな今度の休みゴールのある公園行かへん?!」
実理にとっては予想外のことだったのか、少し興奮ぎみに反応した。なかなか新鮮なその反応に私も思わず嬉しくなり、つい大きな声で反応してしまう。
『行く〜!』
実理ははしゃぐ姿を見られるのが恥ずかしいのか、言葉は落ち着いていたが表情には嬉しさを隠し切れていなかった。その様子が愛おしくてたまらない。
その後私はキッチンに戻り、好きな人の好きな物を知ることが出来る喜びを噛み締めながら、ジャスミンティーのティーパックにお湯を注ぐ。華やかな香りが幸せを膨らませた。
『あっ…牛乳……!』
結局、牛乳は明日の朝フレンチトーストになることに決まった。
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