02:ネイビーのフラットシューズ
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鍵を閉めていると、隣りの部屋のドアが開き、昨日とは違ってラフな格好の岸本さんがあくびをしながら出て来た。良かった、パジャマで出て来なくて…。
『お、おはようございますっ』
「あ、おはよーさんです。ゴミ出しですか?俺も!」
ニッと笑いながら、岸本さんはゴミ袋を見せた。引っ越しの片付けをしたからか、段ボールやガムテープがたくさんだった。きっとまだ落ち着かないだろうなぁ。ご飯とか、どうしてるんだろう………あ!そうだ…!
『岸本さん、朝ご飯食べました…?』
「いや、まだですけど…」
『もし良かったら、一緒にどうですか?頑張って作ったんですけど、彼氏が休日出勤で食べずに行っちゃったんです』
「嬉しいですけど…ホンマにええんですか?」
『はい!むしろ助かります』
無駄にならなくて良かった、と思っていると、岸本さんが少し困ったように言った。
「でも、さすがに彼氏さんがおらんのに部屋に上がるのはちょっとアカンのちゃいます…?」
確かにそうだ。いくら岸本さんにも私にも下心が無くても、彼氏にとっては快いことではない。無防備にも程があるだろ…と反省した。家がダメなら…
『それじゃ、あそこの大きい公園で食べましょう!ベンチもあるし、早朝ピクニックです!』
「お!ナイスアイディア!」
私はゴミを捨てた後、サンドイッチを包み、グレープフルーツを密閉できるプラ容器に詰め、保冷バッグに入れた。
服は白のタンクトップにジーンズのワイドパンツを合わせ、白と青の縦ストラップのロングシャツを羽織った。髪はおだんごにして、靴はタイで買ったエスニックなネイビーのフラットシューズにしよう。ここまで準備するのに15分…我ながら早技だ。
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