Another Story:Sunlit Feet
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すると突然、背後からふわりと温もりに包まれた。
「…はよーさん」
『おはよう。ごめん、起こしちゃった?』
「いや…俺が先に起きて名字さんの寝顔をバッチリ見たろー思ってたのに」
『そっか。私はバッチリ岸本さんの寝顔見ちゃったよ〜。あ、岸本さんもお水飲む?』
少し奥の方にあるコップを取ろうと前のめりになると、肩に掛けていたブランケットがはらりと落ちた。陽の光が当たる足が白く浮き出て見える。
「うわ…なんちゅー格好しとんねん。エッロ…」
『いや…あの…パンツが見当たらなくてですね…』
さすがに光のある所で裸を見られるのは恥ずかしい。しかもお尻を突き出すようなこの体勢はもっと恥ずかしい…。早くコップを取ろうと腕を伸ばし切った途端、昨夜の名残がまだほのかにある秘部に何かが擦り付けられる。
『んっ…ちょ……いきなり…っ…』
「名字さんがアカンねんで。こんなん勃ってまうわ」
〝何か〟がどんどん硬度を増し、その正体が分かると私の身体も心も反応してしまう。その証拠にクチュクチュとか細い水音がしてくる。
『ふぁ…っ…やぁ……この格好…恥ずかし…』
「うわ…キッチンに手ぇついてすんのヤバいなぁ…」
今年初めての太陽に、こんな姿を見られてしまう。ん?あ、そうだ。忘れていた。
『きっ…岸本…さん…っ…』
「んー?」
『明けまして…おめ…でとうっ……ひぁっ…』
こんな状況だけれど、初めて二人で迎えた新年だからどうしても言いたかった。言い終えると岸本さんが動きを止め、そのまま背中から腕を回し、ギュッと抱き締めた。
「…おめでとーさん。今年もよろしくな」
『こちらこそ』
「年も明けたし、そろそろ〝岸本さん〟呼びはええんちゃう?」
『…うん。じゃあ私も下の名前で呼んで欲しいな…』
そのまま身体の向きを変えられ、顔を合わせると岸本さんは頬を紅潮させ、少し照れているようだった。
『……実理…』
思い切って下の名前で呼んでみると、岸本さんの顔はみるみる赤くなり、そのまま引き寄せられて私は胸にスッポリと包まれてしまった。
「アカン…破壊力ありすぎや…」
照れる岸本さんが何だか可愛くて、心がくすぐられる。
『実理、今年もいっぱい楽しい事しようね』
そう言うと、私は岸本さんにそのまま抱き抱えられ、ベッドにポーンと投げ込まれた。一瞬の出来事に頭がついてこない。気が付けば視界には岸本さんと天井しか見えなくて、昨日の夜と同じ光景に胸が高鳴る。
「ほな早速、楽しいこと…しよか」
どうか来年の年明けも、こうしてあなたの愛に包まれながら迎えられますように。
そう願いながら、私は温もりに身体を委ねた。
おわり
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