Another Story:Sunlit Feet
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新しい年を実家以外で迎えたのは初めてだった。
そして、目が覚めて隣りに好きな人がいる元旦を迎えたのも初めてだった。
あれから私は岸本さんが大家代行をするマンションを出て、別のアパートを借りて暮らしている。家賃が高いこともあるけれど、元彼と住んでいた部屋に住むのはやっぱり色々と思い出してしまうから。けれど、あのマンションに住んでいたからこそ岸本さんと出会えたのだから、悪い事ばかりではない。
年越しは私のアパートで岸本さんと過ごした。お鍋をつついて、お酒を飲んで、ずっと笑っていた。こんなに幸せな大晦日は初めてだった。
そして年が明ける瞬間は、言わずもがな身体を重ねていて、達した後のことはよく覚えていないため、結局まだ岸本さんに新年の挨拶が出来ていないまま朝を迎えた。
素肌に直接当たる毛布が心地良い。いざ身体を起こすと、思った以上に寒くて一気に目が覚めた。落ちていたブランケットを肩に掛け、エアコンのスイッチを入れる。せめてパンツを履かなければ…と思うが見当たらない。もしかしたらベッドの反対側に落ちたのかもしれないが、岸本さんはまだ寝ている。とりあえず水を飲んで喉を潤そうと私はキッチンに立った。
窓からさし込む陽の光が眩しい。新しい年になったからか、コップに入れた水がいつもよりキラキラして見えた。
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