02:ネイビーのフラットシューズ
NAME CHANGE
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今日は日曜日だ。
昨日は一緒に晩ご飯を食べることが出来なかったけれど、休日の朝ご飯なら確実に一緒に食べることが出来るはずだ。私はいつも仕事に行くような時間に起き、手の込んだ朝ご飯を作ることにした。昨日、お気に入りのパン屋さんで食パンを厚切りにして貰った。それを使ってサンドイッチを作るんだ。ふわふわのたまごサンド、厚切りベーコンとトマトとレタスのサンド、ヨーグルトにコーヒー、果物はピンクグレープフルーツにしよう。
黙々と準備をしていると、リビングのドアが開き、彼氏が眠そうに起きてきた。まだこんなに早いのに…。
『あれっ…?ゴメン…起こしちゃった…?』
「…俺、今日休日出勤なんだよ」
『えっ…そうなの?聞いてなかったから…』
「…うん」
彼氏は洗面台に顔を洗いに行った。まだ準備はできていないが、急げば間に合う。あとはサンドイッチを綺麗に切ってグレープフルーツを剥くだけ。私はピッチを上げて、準備を続けた。そうしている内に、すっかり髪を整え、ビシッとスーツを着た状態の彼氏が出て来た。やっぱりかっこいい…。
「じゃ、行くから」
『えっ…朝ご飯は…?』
「時間無いんだ。今日、休日ダイヤだし」
彼氏は私の方に顔も向けず、さっさと出て行ってしまった。グレープフルーツを剥く私の手が止まる。
(やっぱり、もう無理なのかなぁ…)
関東から大阪の大学に進学した私。周りは関西の人ばかりで戸惑う中、同じ関東出身の彼と知り合った。かっこよくて頭が良くて、リードしてくれて…凄く素敵な人だと思った。彼の理想の女の子になりたい。必死に頑張って、ようやく付き合うことができて、同棲するにまで至った。もしかしたら結婚も…?だなんて浮かれていた自分が急に恥ずかしくなってきた。
(昨日もしっかり料理したからゴミ箱がいっぱいになっちゃった…。捨てて来よう)
このマンションはいつでもゴミを出すことができるからありがたい。私は袋を持って玄関を出た。
.