14:自分の為のハイヒール
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パーティー当日
今日はとびきりお洒落をしなければならない。この日の為に、ワンピースと靴を新調した。深い海のようなグリーンのタイトめなワンピース、靴は黒ベースにゴールド装飾のハイヒールを選んだ。小物も同じく黒とゴールドの物合わせ、大人っぽくしてみた。
膝の青タンが見えてしまうけれど、これも私らしさの一つだから気にならない。
今日は、無理をして高めのヒールを履いて行く。
誰かの為では無く、自分の為に。
招待状に書かれていたお店に着いた。ギリギリだが、何とか時間に間に合った。そこは、カジュアルな感じのバーだった。ドアには〝TODAY RESERVED〟の札が掛かっていた。小さなお店とはいえ、貸し切ったことに私は驚いた。
『こんばんは〜…』
そっとドアを開けると、オレンジ色の温かい照明の中、私の大好きな人が振り返る。
「名字さん、久しぶり!」
『番長さん!お久しぶりです。うわぁ〜…めちゃくちゃ可愛いっ!』
番長さんは、ネイビーのフレアスカートにピンクのレースのブラウスを合わせている。いつものクールビューティーなイメージとは違い、今日は凄く可愛らしい印象だ。このギャップは相当、南さんの心を鷲掴みにするだろう。そう思っていると、奥の方から南さんがやって来た。
「岸本がお待ちかねやぞ」
南さんは白シャツに細身のネイビーのセットアップを着ていた。そして、短めパンツの裾からピンクの靴下が見えている。どうやら番長さんとペアコーデのようだ。長身で線の細い南さんによく似合っていた。
『南さん、こんばんは。お二人、今日はペアコーデなんですね!すっごく素敵です!!』
「俺は選んで貰ったの着とるだけやねんけどな」
「たまにはピンクもええかなぁなんて思って。南くんがピンクって意外やろ?ギャップや、ギャップ!」
『ふふっ…本当に仲良しですね』
二人を微笑ましく見ていると、奥の方から聞き慣れた声が聞こえてくる。
「名字さん!」
声の方を見ると、私の心臓は一気に動きを早める。
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