08:ブラウンのショートブーツ
NAME CHANGE
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
日曜日
白のロンTに濃い色のボーイフレンドジーンズを合わせ、ベージュのざっくり編みカーディガンを羽織った。靴下は深いグリーンで、ブラウンのショートブーツを履いて行こう。
今日は髪は結ばず、緩く巻いて行こう。メイクは靴下に合わせてグリーン系にしよう。
最後に鏡を見て確認していると、ふと右手の薬指に光る彼とのペアリングが目についた。つけていることが当たり前になり過ぎて何とも思っていなかったけれど、これをつけている意味があるのだろうか。そもそも彼は今もつけているのだろうか。それすら分からないくらい、もう彼をジッと見ることが無くなってしまった。
外しても私は構わない。けれど、外すとまた彼に何か言われてしまうかもしれない。
気持ちとは裏腹に、チカチカと光るペアリングの輝きが虚しかった。
ふと気がつくと、あと少しで11時になってしまう時間になっていた。私は慌ててバックを持ち、ブーツを履いた。
玄関のドアを開けると、岸本さんが外を眺めながら立っていた。ネイビーのフード付きトレーナーにライトグレーの細身のパンツ、靴はこの前のピクニックで履いていた物と同じカラフルなスニーカーだった。相変わらずお洒落だなぁと見惚れてしまう。ドアを開けた音で気が付いたのだろう。岸本さんがこっちを振り返った。
「ちっす」
『どうも』
「ほな、行こか」
岸本さんは歩き出した。何だか荷物が多いけれど、どこに行くつもりなのだろう。私は後を追うようについて行った。
『あの…どこ行くの?』
「まぁまぁええから」
ニッと笑う岸本さんはやっぱり凄く素敵で、眩しかった。本当に太陽みたいな人だと思う。
.