04:オレンジのサンダル
NAME CHANGE
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
その夜、私は眠れずにいた。
どうして彼はこんな状況でも私と付き合い、一緒に生活をしているのだろう。慣れや倦怠期とは明らかに違う。
そもそも仕事が忙し過ぎるのでは…?あまり仕事の話は聞いたことがなかったけれど、休日出勤もあるし、毎日早くても20時過ぎなければ帰って来ない。もしかしたら、私と何かをする余裕が無いくらい疲れ果てているのかもしれない。それでもし、私に気を使ってデートを承諾してくれたのだとしたら…。
結局、彼氏が帰って来たのは23時過ぎで、さすがに寝ていると思ったのか私がリビングにいると少し驚いていた。
『おかえり』
「…今日はゴメン」
相変わらず、彼の言葉は音でしかなかった。しかし状況としては、おねだりできるチャンスでもある。私はもうこれを最後の望みにしようと決めた。
『もうすぐ、誕生日だよね?今日の穴埋めじゃないけど…一緒に家でお祝いしたいな』
少し寂しげな表情と口調で言ってみる。彼氏は困ったように眉尻を下げ、ネクタイを外している。
「…分かった」
『ありがとう』
ここまでは今日のデートの約束と一緒だ。さぁ、どうなる?
色々、準備しなければ…。
.