ピアス、口紅、眼差し
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約束通り駅に行くと、とびきりお洒落をした健司が既に待っていた。チョコレート色の薄手のニットがよく似合う。
『早いじゃん』
「別に。たまたまだよ」
少し恥ずかしそうにしている健司はやっぱり幼い頃の面影があって、昔もこんなことがあったような気がする…という気になった。
『で、どこに行くの?』
「小学校」
『は?!な、何でまた…?』
「いいから行こーぜ」
健司はスッと手を差し伸べた。
『ん?何?』
「デートなんだろ、馬鹿」
そう言うと健司は私の手を握り、歩き出した。
(誰かと手を繋ぐのって、久しぶりだなぁ…)
それなりに大人になると、手を繋いで歩くことなんてほとんど無かった。何だか初々しくて、小っ恥ずかしい。
身長を抜かれた時のことはよく覚えているけれど、私の手を包み込んでしまう程大きな手になっていることには気付かなかった。バスケをしているせいなのか、何だか少しゴツゴツしていて、男の人の手だった。
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