下駄箱にコアラの親子
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烈は私を抱えていてもスタスタと歩き、別の下駄箱までやってきた。
「お前の内履きはここじゃ」
『え?!ホンマや!な、何で?キモ!』
「あのなぁ…進級したんやから、下駄箱の場所変えたやろ」
すっかり忘れていた。そういえば、先週自分で場所を移したんだった。
『わー、そうやった!めっちゃアホやん。恥ずかしいー!』
烈の胸に顔を埋め、しがみ付く力を強めた。
「もう3年になったんやで。高校最後の年や」
烈は何だか寂しそうに、ぼそりと呟いた。
『なぁ、烈ぃ』
「何や」
『最後なんやし、バスケ頑張ってなぁ』
「当たり前じゃ」
『私って、めっちゃえぇ彼女やろ』
「…おう」
烈はやわやわと私の髪を撫でた。
コートに映える、スカイブルーのユニフォームが目に浮かんだ。
その姿を全国の舞台で見られるのを楽しみに、残りの高校生活を過ごそうと心に決めた日だった。
烈の願いと思いが、ちゃんと届きますように。
(…お前ら、朝っぱらから何しとんねん…儀式か何かか?)
(げ…みのりん…)
(コレは、アレや。コアラの親子ごっこや)
(ブッ!ごっこて!)
おわり
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