骨抜柔造
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「いたた……」
私は寮の共有スペースのソファで蹲り動けなくなっていた。
そう、月一のアレだ。
それにしても痛い…痛すぎる。お腹だけじゃなくて腰も痛いし吐き気もしてきた。さっき薬飲んだんだけど効いてないみたいだ。ヒーロー志望なのにこんなんで弱気になってどうするんだ。
「どしたの?みょうじさん」
色々考えてたらふと、落ち着く声が降り注いできた。
「あ…骨抜くん」
「すごい顔色悪いけど、もしかして具合悪い?」
さすが彼にはなんでもお見通しみたいだ。
「うん…ちょっと」
「動けそう?」
「ちょっと無理かも……」
「そっか」
骨抜くんはそう言うと、自身の上着を私にかけ
ゆっくりと私の身体を起こした。
「辛くない?」
「大丈夫…」
「ここじゃあれだからちゃんと布団で寝た方がいいよ」
「うん…ごめんね」
自分が情けなくて涙がポロポロと零れる。
「なにが?」
そう言いながら骨抜くんは壊れ物に触るような手つきで涙を拭ってくれる。
「迷惑かけて」
「俺は迷惑とは思ってないけどね。むしろ頼ってくれて嬉しいよ」
骨抜くんは優しく私を抱きしめそう言った。
「それにさ、好きな子が辛そうなのに放っとくわけないでしょ」
「え?」
聞き間違いだろうか。
「ほんとはまだ言うつもりなかったんだけどね」
好きだよ。
その言葉の意味を理解した瞬間顔が沸騰するように熱くなる。顔を上げると彼も同じように耳の付け根まで真っ赤になっていた。
「返事は元気になったら聞かせて」
「うん……」
その後骨抜くんは何も喋らず、私を部屋まで連れて行き、眠るまでそばに居てくれた。
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