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酔っ払い
2025/06/02 21:24※チューイとは知久の飼い猫のことです。
※真澄の部屋があるのは、知久の部屋と尚人の部屋の間です。
※お酒は程々に! アルコールの多量摂取を推奨する意図はありません。
○寮 知久の部屋-中 深夜
知久、リビングのソファーに座り、スマホを操作している。
知久の足元にチューイがやって来て、体を擦り寄せる。
知久、スマホからチューイに目線を移し、
知久「何や? 俺はそろそろ寝るで」
知久、スマホをテーブルに置く。
知久、前屈して、チューイを掴む。上半身を起こし、チューイを抱き上げる。
玄関の方からドアノブをガチャガチャする音。
知久、玄関の方を見て、フリーズ。
ドアノブは繰り返しガチャガチャされている。
知久、チューイをソファーに乗せ、立ち上がる。
知久、忍び足で玄関に近寄る。
ドアの向こうから真澄の声。
真澄「何で!? 鍵が刺さんないんだけど」
知久、体の緊張が解けた様子で、ドアの方に向かう。
知久「ここ、俺の部屋やって」
真澄「この部屋で寝たいの」
ドアノブが激しくガチャガチャされる。
知久「スミさんの部屋は隣りやろ」
真澄「早く入れてよ」
知久「酔ってるやろ?」
知久、解錠し、ドアを開ける。
知久「ここ、俺の部屋やから。自分の部屋に帰って」
真澄「ありがとう」
真澄、知久の体を押し、強引に中に入る。動きは酔ってふらふらしている。
知久、真澄を押し返しながら、
知久「あかんって、帰れや」
真澄、知久の体に寄りかかって、
真澄「疲れた。もう寝る」
知久「困ったな…」
知久、真澄の体を支えたまま、後ろに下がる。
知久、廊下に真澄を寝かせる。
知久、玄関のドアを閉める。
知久、室内に戻り、真澄の頭の近くにしゃがんで、
知久「彼氏に来てもらうから。俺の部屋では寝られへんで」
真澄「何でトミーがいるの?」
知久「俺の部屋やって言うてるやろ。そんなんでようここまで帰れたな、ホンマに…」
知久、リビングに戻る。
知久、テーブルの上からスマホを持ち上げる。
知久、京介に電話をかける。
京介「もしもし、どうした?」
知久「遅くにごめんな。起きてた?」
京介「ああ、ちょうど風呂から上がったところだが」
知久「それやったらよかった。俺の部屋で彼女を預かってるんやけど。何でか知らんけどベロベロに酔ってるで」
京介「友達と飲みに行っていたそうだ。駅まで迎えに行くと言ったんだがな…」
知久「とりあえず部屋まで来てくれへん? 戻れって言うてもなかなか聞き分けてくれへんねん」
京介「わかった。すぐ行く」
通話が切れる。
知久、大きく息を吐く。
× × ×
知久、真澄の頭の近くにしゃがんでいる。手には水の入ったコップを持っている。
知久「スミさん、水でも飲んだら?」
真澄「いらない。もうたくさん飲んだもん」
玄関のドアを叩く音。
京介「桐生、来たぞ」
知久「鍵、開いてるで」
京介、ドアを開けて、玄関に入る。ドアを閉める。
京介「真澄、部屋に戻るぞ」
真澄「えっ、キョン? ここ、キョンの部屋?」
京介「違う。…ダメだ、完全に酔ってるな」
知久「玄関を貸した代金として、後で大福を奢ってもらうからな」
京介「大福くらいならいくらでも。すまんな」
知久「ええよ。寮まで辿り着けたんやから、部屋にも戻れるはずなんやけどな… 無理かな」
京介「最悪、ここで寝かせてもらうしかないかもしれんな」
知久「その場合のお代はモンブランになるけどええ? ちょっと高級なやつ」
京介、その場にしゃがみ、真澄の脚を軽く叩く。
京介「真澄、起きろ。ここで寝たらモンブランを奢ることになるぞ。たぶん2000円か3000円するやつだぞ」
真澄、上半身を起こす。
真澄「モンブラン、高すぎ」
知久「(笑って)残念。もう少しでええモンブランを奢ってもらえるところやったのに」
京介、立ち上がり、
京介「真澄、立てるか?」
真澄「大丈夫」
真澄、ふらふらと立ち上がる。
京介、真澄の体を支える
知久、落ちている真澄のバッグや鍵を拾い、京介に渡して、
知久「いける?」
京介「ああ、大丈夫そうだ。悪かったな」
真澄「モンブランは1000円までだからね」
知久「1000円までやったらええん? 店、探しとくわ」
京介「大福じゃなかったのか?」
知久「(笑って)そこはお言葉に甘えて」
京介「真澄、次からは宇野の部屋にしておけ」
真澄「今から宇野さんの部屋に行くの?」
京介「今日は何も言ってもダメだな…」
京介、玄関のドアを開ける。
知久「おやすみ。酒は程々にしろって言うといて。知らん内にモンブランを奢らされるからな」
京介「(笑って)そうする。おやすみ」
※真澄の部屋があるのは、知久の部屋と尚人の部屋の間です。
※お酒は程々に! アルコールの多量摂取を推奨する意図はありません。
○寮 知久の部屋-中 深夜
知久、リビングのソファーに座り、スマホを操作している。
知久の足元にチューイがやって来て、体を擦り寄せる。
知久、スマホからチューイに目線を移し、
知久「何や? 俺はそろそろ寝るで」
知久、スマホをテーブルに置く。
知久、前屈して、チューイを掴む。上半身を起こし、チューイを抱き上げる。
玄関の方からドアノブをガチャガチャする音。
知久、玄関の方を見て、フリーズ。
ドアノブは繰り返しガチャガチャされている。
知久、チューイをソファーに乗せ、立ち上がる。
知久、忍び足で玄関に近寄る。
ドアの向こうから真澄の声。
真澄「何で!? 鍵が刺さんないんだけど」
知久、体の緊張が解けた様子で、ドアの方に向かう。
知久「ここ、俺の部屋やって」
真澄「この部屋で寝たいの」
ドアノブが激しくガチャガチャされる。
知久「スミさんの部屋は隣りやろ」
真澄「早く入れてよ」
知久「酔ってるやろ?」
知久、解錠し、ドアを開ける。
知久「ここ、俺の部屋やから。自分の部屋に帰って」
真澄「ありがとう」
真澄、知久の体を押し、強引に中に入る。動きは酔ってふらふらしている。
知久、真澄を押し返しながら、
知久「あかんって、帰れや」
真澄、知久の体に寄りかかって、
真澄「疲れた。もう寝る」
知久「困ったな…」
知久、真澄の体を支えたまま、後ろに下がる。
知久、廊下に真澄を寝かせる。
知久、玄関のドアを閉める。
知久、室内に戻り、真澄の頭の近くにしゃがんで、
知久「彼氏に来てもらうから。俺の部屋では寝られへんで」
真澄「何でトミーがいるの?」
知久「俺の部屋やって言うてるやろ。そんなんでようここまで帰れたな、ホンマに…」
知久、リビングに戻る。
知久、テーブルの上からスマホを持ち上げる。
知久、京介に電話をかける。
京介「もしもし、どうした?」
知久「遅くにごめんな。起きてた?」
京介「ああ、ちょうど風呂から上がったところだが」
知久「それやったらよかった。俺の部屋で彼女を預かってるんやけど。何でか知らんけどベロベロに酔ってるで」
京介「友達と飲みに行っていたそうだ。駅まで迎えに行くと言ったんだがな…」
知久「とりあえず部屋まで来てくれへん? 戻れって言うてもなかなか聞き分けてくれへんねん」
京介「わかった。すぐ行く」
通話が切れる。
知久、大きく息を吐く。
× × ×
知久、真澄の頭の近くにしゃがんでいる。手には水の入ったコップを持っている。
知久「スミさん、水でも飲んだら?」
真澄「いらない。もうたくさん飲んだもん」
玄関のドアを叩く音。
京介「桐生、来たぞ」
知久「鍵、開いてるで」
京介、ドアを開けて、玄関に入る。ドアを閉める。
京介「真澄、部屋に戻るぞ」
真澄「えっ、キョン? ここ、キョンの部屋?」
京介「違う。…ダメだ、完全に酔ってるな」
知久「玄関を貸した代金として、後で大福を奢ってもらうからな」
京介「大福くらいならいくらでも。すまんな」
知久「ええよ。寮まで辿り着けたんやから、部屋にも戻れるはずなんやけどな… 無理かな」
京介「最悪、ここで寝かせてもらうしかないかもしれんな」
知久「その場合のお代はモンブランになるけどええ? ちょっと高級なやつ」
京介、その場にしゃがみ、真澄の脚を軽く叩く。
京介「真澄、起きろ。ここで寝たらモンブランを奢ることになるぞ。たぶん2000円か3000円するやつだぞ」
真澄、上半身を起こす。
真澄「モンブラン、高すぎ」
知久「(笑って)残念。もう少しでええモンブランを奢ってもらえるところやったのに」
京介、立ち上がり、
京介「真澄、立てるか?」
真澄「大丈夫」
真澄、ふらふらと立ち上がる。
京介、真澄の体を支える
知久、落ちている真澄のバッグや鍵を拾い、京介に渡して、
知久「いける?」
京介「ああ、大丈夫そうだ。悪かったな」
真澄「モンブランは1000円までだからね」
知久「1000円までやったらええん? 店、探しとくわ」
京介「大福じゃなかったのか?」
知久「(笑って)そこはお言葉に甘えて」
京介「真澄、次からは宇野の部屋にしておけ」
真澄「今から宇野さんの部屋に行くの?」
京介「今日は何も言ってもダメだな…」
京介、玄関のドアを開ける。
知久「おやすみ。酒は程々にしろって言うといて。知らん内にモンブランを奢らされるからな」
京介「(笑って)そうする。おやすみ」