the small garden

※カッサはあくまで民間療法です。
※本来のカッサでは強く擦ることは推奨されていません。

○尞 真澄の部屋 リビング 夜

 インテリアは白、ピンク、ベージュを基調としたフェミニンな雰囲気。
 真澄、京介、隣り合ってソファーに座っている。真澄はスマホを眺めている。京介はソファーの上に体育座りして、自身のふくらはぎを揉んでいる。二人の服装はルームウェア。
 真澄、スマホから顔を上げ、
真澄「脚でも痛いの?」
京介「そういうわけではないんだが… 足がむくんでるんだよな…」
真澄「デスクワークが多いからかな」
京介「そうかもな。ここのところは書類作成ばかりしていたからな」
真澄「お疲れ。カッサするといいよ」
京介「カッサってあれか、擦るやつか」
真澄「そう、それ。皮膚の表面を擦ることで血やリンパの流れを良くする効果があるんだって。むくみにも効くよ」
京介「そうなのか」
真澄「やってあげようか?」
京介「やってくれるなら有り難いが… 痛くないのか、それ」
真澄「多少は痛いかもね。でも効いてる感じの痛さだから」
京介「…大丈夫なんだろうな?」
真澄「大丈夫だよ。やめたくなったらやめればいいじゃん。とりあえずやってみようよ」
京介「そうだな… 加減してくれよ」
真澄「わかってるって」

× × ×

 床にバスタオルが敷かれている。京介はズボンを脱いだ状態で、バスタオルの上で俯せになっている。
 真澄、京介の傍らに座り、ふくらはぎにベビーオイルを塗っている。真澄のそばにはカッサプレート、ベビーオイルのボトル。
 真澄、バスタオルで手を拭って、
真澄「そろそろ始めるよ」
京介「いいぞ」
 真澄、カッサプレートを手に取り、京介の腿の上に跨って座る。
真澄「いくよ」
 真澄、京介のふくらはぎにカッサプレートを当てて力を込めて擦る。
京介「痛い!」
 京介、カッサから逃れるように脚を動かして、
京介「やめろ、ストップ!」
真澄「もうやめちゃうの?」
京介「これは『多少』どころじゃないぞ。加減してくれって言っただろ」
真澄「だってしっかり擦らないと効かないじゃん。最初は痛いかもしれないけど続ければ快感に変わるから」
 真澄、再びカッサプレートで京介のふくらはぎを擦る。
京介「痛い、痛い!」
 京介、脚をバタバタさせる。真澄、手を止める。
京介「もういい! 十分だ!」
真澄「でもここでやめちゃったら効果ないよ」
京介「後は自分でやる」
真澄「そう?」
 真澄、京介の上から降り、床に座る。
 京介、体を起こし、バスタオルの上に片膝を立てて座る。
 真澄、京介にカッサプレートを渡しながら、
真澄「はい。痛くて気持ち良いくらいの強さね」
 京介、カッサプレートを受け取り、
京介「やっぱりさっきは強すぎだよな?」
真澄「あれで普通じゃない? あれくらいやらないと気持ち良くないでしょ」
京介「そうなのだろうか…」
 京介、自身のふくらはぎにカッサプレートを当てて撫でるように滑らせる。
真澄「キョン、もうちょっと強くしてもいいんじゃない?」
京介「俺にとってはこのくらいがちょうどいいんだ」
真澄「それじゃやってる意味ないから」
京介「でもこれより強くしたら痛そうなんだよな… 慣れるまではこのままで」
 真澄、京介のカッサしている方の手を上から掴んで、
真澄「自分を甘やかしちゃダメ!」
 真澄、京介の手ごと動かして強くカッサする。
京介「痛い、強すぎだ!」
真澄「やるならこれくらいやらないと。悪いものが流れないでしょ」
京介「やめろ、無理だ、本当にやめてくれ!」
 真澄、手を止める。
真澄「そんなに無理?」
京介「ああ」
真澄「むくみが取れないよ?」
京介「他の方法を試すことにする」
真澄「次は本当に加減するから。もう一回だけ」
京介「さっきも加減すると言ってしなかっただろ」
 真澄、京介の両手を上から包むように握り、じっと目を見つめて、
真澄「ダメ?」
京介「そんな顔されたら困るな… どうしてそんなにカッサをしたいんだ?」
真澄「だってかわいいんだもん、キョンが痛みに悶えてるところ」
京介「だよな? 最初からそれが目的だよな?」
真澄「そんなことないよ。もちろんキョンのむくみを取ってあげたいのが一番。そのついでにキョンがかわいくなってるところを見たいだけだよ」
京介「実際はどうだろうな…」
真澄「だからお願い、カッサさせて。キョンを癒やしてあげたいの」
 真澄、京介を見つめる。少しの静寂。
京介「…わかった。断るって選択肢がないじゃないか… 頼むから程々にしてくれよ」
真澄「うん、約束する」
 京介、バスタオルの上に俯せになる。
 真澄、腿の上に跨って座る。京介のふくらはぎにカッサを当てて擦りながら、
真澄「このくらいでどう?」
京介「痛いには痛いが耐えられないほどではないかな」
真澄「このまま続けるね」
 真澄、カッサを続けながら、
真澄「私も何かすっきりした感じがする」
京介「何で真澄がすっきりするんだ」
真澄「何でだろ。キョンをいじめるのが好きなのかも」
京介「…真澄ってSだよな」
真澄「(笑って)そうだね」
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