the boss's new clothes
※これはIfの話です。創作世界で実際に起こったことではありません。
※登場人物の一人が全裸です。性描写はありませんがNSFWかも。
※尚人は弱視、和真は難聴の当事者です。
※尚人はモントリオール、栄太はロンドン、歩はサンパウロの出身です。
○本部 会議室-中 昼
インテリアは白を基調としていて、全体的に明るい雰囲気。テーブルはコの字に配置。
一同、それぞれに雑談していたり、タブレットで資料を確認していたり。栄太はまだ来ていない。
ドアが開く音がして、続いて栄太の声。
栄太「遅くなってすみません。直前になって内線が入ってしまって。こういうときに限ってややこしい内容だったりするんですよね」
一同、ドアの方を見る。
栄太、資料を脇に抱え、全裸で会議室に入ってくる。サンダルだけは履いている。体を隠すような素振りもなく、堂々とした足取り。
一同(栄太を除く)、一気に静まり返る。
栄太、席に着き、資料をテーブルに置く。
尚人「(小声で)瑞希、たぶん俺が間違ってると思うんやで。栄太が何も着てへんように見えるんやけど…」
瑞希「(小声で)もしかしたら俺も間違ってるかもしれへんけど、俺にも全裸に見える」
尚人「C'est pas vrai !」
一同(栄太を除く)、キョロキョロと互いに顔を見合わせる。
栄太「どうしました? 何かあります? 今日は様子が変ですよ」
知久「変なんはお前やろ」
栄太「私が? えっと、何でしょう?」
知久「何って… 俺が言わなあかん?」
知久、メンバーを見回す。
一同(栄太と知久を除く)、知久に視線を送る。
知久「…わかったよ。単刀直入に言うわ。栄太、お前、全裸やで」
栄太「(大袈裟に驚き)全裸? You’re kidding me ! どう見ても着ているでしょうが。(メンバーを見回し)でしょ?」
歩「まさか自分では着てると思ってるの? もう一度_下を見てみなよ」
栄太、視線を落とし、自身の体を見下ろす。
栄太、再び顔を上げ、
栄太「着ていますね。では定例会議を始めましょうか。トミーから報告をどうぞ」
知久「無理やって、こんな状況で会議とか」
栄太「なぜ? そういえばトミーには見えないようですね、この『バカには見えない服』が」
知久「はあ!?」
一同、ざわめく。
和真「栄太は何て?」
成美「(ゆっくりはっきりと発音して)バカには見えない服だってさ」
和真「バカには見えない服?」
和真、知久の方に向き直り、
和真「トミー、情報保障をお願い」
知久、はっとしたように和真の方に向き直り、
知久「(手話を交えながら)ごめん、動揺してた」
和真「それはわかってるから気にしてないよ。知る価値は全くなさそうなのに、知る必要はありそうな気が何となくして…」
知久「(声を張り上げ)みんな、今からUDトーク_使うで」
× × ×
一同、スマホを手に持っている。会議室のスクリーンには字幕が表示されている。
栄太「改めて説明しましょう。こちらは私が300,000ドルで購入した『バカには見えない服』です。優秀な人物を見分けることを目的に、アーロン・マックス氏が出資した会社によって発明されたそうです」
昴「アーロン・マックスなら考えそうなことですが… その服が実在すると仮定して、茂呂さんは僕らを選別するために買ったんですか?」
栄太「まさか。そんなの選民思想じゃないですか。私はただ皆さんの反応を試したかっただけです。ところで改めて質問しますが、トミーには見えていないんですね?」
知久「そやで」
栄太「つまりバカかバカじゃないかの境界線は京大と阪大の間にあると…」
知久「早よ死ね!」
成美「だけど尚人はどうなるんだよ。尚人にも全裸に見えるって」
栄太「宇野さんはマジメに勉強していなかったんでしょう」
尚人「…それは否定できへん」
透「さっきから人のことバカにしてるけど、バカはお前だろ、栄太。『裸の王さま』も知らないのか」
栄太「(わざとらしく困った顔をして)なかなか信じてもらえませんね… 困りました。このままでは埒が明かないので、定例会議を再開しましょうか」
真澄「それどころじゃないんだって」
※登場人物の一人が全裸です。性描写はありませんがNSFWかも。
※尚人は弱視、和真は難聴の当事者です。
※尚人はモントリオール、栄太はロンドン、歩はサンパウロの出身です。
○本部 会議室-中 昼
インテリアは白を基調としていて、全体的に明るい雰囲気。テーブルはコの字に配置。
一同、それぞれに雑談していたり、タブレットで資料を確認していたり。栄太はまだ来ていない。
ドアが開く音がして、続いて栄太の声。
栄太「遅くなってすみません。直前になって内線が入ってしまって。こういうときに限ってややこしい内容だったりするんですよね」
一同、ドアの方を見る。
栄太、資料を脇に抱え、全裸で会議室に入ってくる。サンダルだけは履いている。体を隠すような素振りもなく、堂々とした足取り。
一同(栄太を除く)、一気に静まり返る。
栄太、席に着き、資料をテーブルに置く。
尚人「(小声で)瑞希、たぶん俺が間違ってると思うんやで。栄太が何も着てへんように見えるんやけど…」
瑞希「(小声で)もしかしたら俺も間違ってるかもしれへんけど、俺にも全裸に見える」
尚人「C'est pas vrai !」
一同(栄太を除く)、キョロキョロと互いに顔を見合わせる。
栄太「どうしました? 何かあります? 今日は様子が変ですよ」
知久「変なんはお前やろ」
栄太「私が? えっと、何でしょう?」
知久「何って… 俺が言わなあかん?」
知久、メンバーを見回す。
一同(栄太と知久を除く)、知久に視線を送る。
知久「…わかったよ。単刀直入に言うわ。栄太、お前、全裸やで」
栄太「(大袈裟に驚き)全裸? You’re kidding me ! どう見ても着ているでしょうが。(メンバーを見回し)でしょ?」
歩「まさか自分では着てると思ってるの? もう一度_下を見てみなよ」
栄太、視線を落とし、自身の体を見下ろす。
栄太、再び顔を上げ、
栄太「着ていますね。では定例会議を始めましょうか。トミーから報告をどうぞ」
知久「無理やって、こんな状況で会議とか」
栄太「なぜ? そういえばトミーには見えないようですね、この『バカには見えない服』が」
知久「はあ!?」
一同、ざわめく。
和真「栄太は何て?」
成美「(ゆっくりはっきりと発音して)バカには見えない服だってさ」
和真「バカには見えない服?」
和真、知久の方に向き直り、
和真「トミー、情報保障をお願い」
知久、はっとしたように和真の方に向き直り、
知久「(手話を交えながら)ごめん、動揺してた」
和真「それはわかってるから気にしてないよ。知る価値は全くなさそうなのに、知る必要はありそうな気が何となくして…」
知久「(声を張り上げ)みんな、今からUDトーク_使うで」
× × ×
一同、スマホを手に持っている。会議室のスクリーンには字幕が表示されている。
栄太「改めて説明しましょう。こちらは私が300,000ドルで購入した『バカには見えない服』です。優秀な人物を見分けることを目的に、アーロン・マックス氏が出資した会社によって発明されたそうです」
昴「アーロン・マックスなら考えそうなことですが… その服が実在すると仮定して、茂呂さんは僕らを選別するために買ったんですか?」
栄太「まさか。そんなの選民思想じゃないですか。私はただ皆さんの反応を試したかっただけです。ところで改めて質問しますが、トミーには見えていないんですね?」
知久「そやで」
栄太「つまりバカかバカじゃないかの境界線は京大と阪大の間にあると…」
知久「早よ死ね!」
成美「だけど尚人はどうなるんだよ。尚人にも全裸に見えるって」
栄太「宇野さんはマジメに勉強していなかったんでしょう」
尚人「…それは否定できへん」
透「さっきから人のことバカにしてるけど、バカはお前だろ、栄太。『裸の王さま』も知らないのか」
栄太「(わざとらしく困った顔をして)なかなか信じてもらえませんね… 困りました。このままでは埒が明かないので、定例会議を再開しましょうか」
真澄「それどころじゃないんだって」