隠したいことの一つや二つ
※ちょっとした犯罪描写があります。このような行為を肯定する意図はありません。
※尚人は弱視、和真は難聴の当事者です。
※尚人はアルジェリアと日本にルーツがあり、カナダで生まれ育っています。
○大阪の繁華街 路上 深夜
成美、和真、尚人、瑞希、メインストリートから外れた狭い道を歩いている。通りにはビルや店舗がごちゃごちゃと並んでいる。前に成美と和真、その後ろに尚人と瑞希が歩いている。尚人は右手で瑞希の腕を掴み、瑞希に誘導されて歩いている。
和真「ちょっと食べすぎたな」
成美「あれだけ食ったらそうだろ」
和真「でも飲まないなら食べないと楽しくないからね」
瑞希「俺は飲みすぎた気ぃする…」
成美「ストップ!」
成美、いきなり足を止める。
和真、尚人、瑞希、続いて立ち止まる。
成美、何かを拾うように前屈みになって、
成美「今日はツイてるじゃん」
布が破れる音。
成美、すぐに体を起こし、右手で尻を押さえ、
成美「マジかよ!」
成美、左手に財布を持っている。
成美「ケツが破れた!」
瑞希、財布を指差し、
瑞希「それより財布やって!」
和真「早く捨てなよ」
成美「嫌だよ、せっかく拾ったのに」
和真「人が見てる前で、よく窃盗しようと思えるね」
尚人「交番に届けへんの?」
瑞希「俺ら、このなりやで。ポリに信用されると思うけ? 金を抜いたって疑われるやろ。捨てた方がええ」
成美、財布を開けて、
成美「けっこう入ってるんだけどな…」
和真、成美から財布を取り上げ、進行方向と反対に放り投げる。財布は成美から離れたところで着地。
尚人「さすがハンドボールやってただけあるな」
和真「どうも。もう行くよ」
和真、歩き出す。
成美「ちょっと待てって。ケツが破れたんだって」
和真、立ち止まり振り返る。
和真「何だって? ああ、ズボンが破れたんだったね」
成美、わざとらしく涙を拭うふりをしながら、
成美「今日は最悪だ。もうお嫁に行けない…」
和真「成美、恥とかあったんだね。窃盗はできるのに」
瑞希「嫁に行かれへんとしたら、ズボンより他に原因あるやろ」
成美「お前ら、同情心とかないのか!」
尚人「窃盗しようとしてた人にはちょっと…」
成美「クソ、俺に同情してくれるのは俺だけかよ。ズボンはどうなってやがるんだ…」
成美、ズボンの裂け目を触って確認する。
成美「だいぶ破けてんな… 目立つ?」
成美、その場でゆっくり一回転する。周囲が暗く、裂け目がよく見えない。
瑞希「暗いしあんまり目立たへんかな。大丈夫やって、他人のケツなんてそんなに見ぃひんって」
和真「写真で見てみる?」
成美「そうする」
和真、上着のポケットからスマホを取り出し、成美の背後でしゃがむ。
和真、スマホで写真を撮る。
和真、立ち上がり、スマホの画面を見ながら、
和真「こうやって見ると目立つね」
和真、成美に写真を見せる。ズボンの裂け目からピンクの下着が覗いている。
成美「終わった、俺の人生…」
和真「そこまで?」
瑞希「ところでもう行かへん? さっき成美が財布を触ったから、早よここから離れたいねん。何かあったときにホンマに疑われかねんから」
尚人「そやな」
成美「和真、瑞希がもう行きたいってさ」
和真「了解」
成美「尚人、お前は俺が誘導する。俺の真後ろにつけ」
尚人「もしかして俺で隠す気なん?」
成美「そうだよ。お前、デカいじゃん」
尚人「でも真後ろは歩きづらいやろ」
成美「緊急事態なんだから仕方ねぇだろ」
尚人「誰のための誘導やねん。俺やろ」
和真「尚人で隠そうとしてる? 別にぴったりとついてもらわなくてもいいじゃん。俺らが普通に後ろを歩けばいいだけなんだから」
成美「確かにそうだけどよ。いいか、俺の後ろはちゃんとカバーしとけよ!」
瑞希「ええからさっさと行けや」
一同、歩き出す。成美が前方、残りが後方を歩いている。尚人は瑞希に誘導されている。
※尚人は弱視、和真は難聴の当事者です。
※尚人はアルジェリアと日本にルーツがあり、カナダで生まれ育っています。
○大阪の繁華街 路上 深夜
成美、和真、尚人、瑞希、メインストリートから外れた狭い道を歩いている。通りにはビルや店舗がごちゃごちゃと並んでいる。前に成美と和真、その後ろに尚人と瑞希が歩いている。尚人は右手で瑞希の腕を掴み、瑞希に誘導されて歩いている。
和真「ちょっと食べすぎたな」
成美「あれだけ食ったらそうだろ」
和真「でも飲まないなら食べないと楽しくないからね」
瑞希「俺は飲みすぎた気ぃする…」
成美「ストップ!」
成美、いきなり足を止める。
和真、尚人、瑞希、続いて立ち止まる。
成美、何かを拾うように前屈みになって、
成美「今日はツイてるじゃん」
布が破れる音。
成美、すぐに体を起こし、右手で尻を押さえ、
成美「マジかよ!」
成美、左手に財布を持っている。
成美「ケツが破れた!」
瑞希、財布を指差し、
瑞希「それより財布やって!」
和真「早く捨てなよ」
成美「嫌だよ、せっかく拾ったのに」
和真「人が見てる前で、よく窃盗しようと思えるね」
尚人「交番に届けへんの?」
瑞希「俺ら、このなりやで。ポリに信用されると思うけ? 金を抜いたって疑われるやろ。捨てた方がええ」
成美、財布を開けて、
成美「けっこう入ってるんだけどな…」
和真、成美から財布を取り上げ、進行方向と反対に放り投げる。財布は成美から離れたところで着地。
尚人「さすがハンドボールやってただけあるな」
和真「どうも。もう行くよ」
和真、歩き出す。
成美「ちょっと待てって。ケツが破れたんだって」
和真、立ち止まり振り返る。
和真「何だって? ああ、ズボンが破れたんだったね」
成美、わざとらしく涙を拭うふりをしながら、
成美「今日は最悪だ。もうお嫁に行けない…」
和真「成美、恥とかあったんだね。窃盗はできるのに」
瑞希「嫁に行かれへんとしたら、ズボンより他に原因あるやろ」
成美「お前ら、同情心とかないのか!」
尚人「窃盗しようとしてた人にはちょっと…」
成美「クソ、俺に同情してくれるのは俺だけかよ。ズボンはどうなってやがるんだ…」
成美、ズボンの裂け目を触って確認する。
成美「だいぶ破けてんな… 目立つ?」
成美、その場でゆっくり一回転する。周囲が暗く、裂け目がよく見えない。
瑞希「暗いしあんまり目立たへんかな。大丈夫やって、他人のケツなんてそんなに見ぃひんって」
和真「写真で見てみる?」
成美「そうする」
和真、上着のポケットからスマホを取り出し、成美の背後でしゃがむ。
和真、スマホで写真を撮る。
和真、立ち上がり、スマホの画面を見ながら、
和真「こうやって見ると目立つね」
和真、成美に写真を見せる。ズボンの裂け目からピンクの下着が覗いている。
成美「終わった、俺の人生…」
和真「そこまで?」
瑞希「ところでもう行かへん? さっき成美が財布を触ったから、早よここから離れたいねん。何かあったときにホンマに疑われかねんから」
尚人「そやな」
成美「和真、瑞希がもう行きたいってさ」
和真「了解」
成美「尚人、お前は俺が誘導する。俺の真後ろにつけ」
尚人「もしかして俺で隠す気なん?」
成美「そうだよ。お前、デカいじゃん」
尚人「でも真後ろは歩きづらいやろ」
成美「緊急事態なんだから仕方ねぇだろ」
尚人「誰のための誘導やねん。俺やろ」
和真「尚人で隠そうとしてる? 別にぴったりとついてもらわなくてもいいじゃん。俺らが普通に後ろを歩けばいいだけなんだから」
成美「確かにそうだけどよ。いいか、俺の後ろはちゃんとカバーしとけよ!」
瑞希「ええからさっさと行けや」
一同、歩き出す。成美が前方、残りが後方を歩いている。尚人は瑞希に誘導されている。