彼に食って掛かられる
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※途中まで「鎌足→宗次郎」のお色気描写含んでます。
「攻め落とされる強者」の続きです。
鎌「名無し、楽にしてあげたくない?」
名無し「…鎌足さんが退いてくれたらいいんじゃ。」
鎌「駄目。着物が宗ちゃんのに引っ掛かっちゃって。」
名無し「そうなんだ…。何か出来ることある…?」
鎌(ふふん、ちょろいわ)
鎌足は内心にんまりと笑みを浮かべた。笑みを表に出さないのが大変だった。
鎌「宗ちゃんの背中擦ってあげてくれない?」
名無し「…えっ!?この体勢で!?」
宗次郎に押し倒されている状況。
背中に触れるには宗次郎の身体の脇から腕を回さないと触れられない。正面から。
名無し(いやいやいや…//無理無理…//真ん前から抱きつく感じじゃん…どの面下げて…!
第一、胸とか色々当たるでしょうがよぉぉ!!いかに貧相な身体といえど、私の心の準備がっ…!)
宗「名無しさん、何もしなくてい、っ、んっ…//」
口を挟む宗次郎のうなじに鎌足は息を吹き掛けた。
思わず名無しの上に力尽きて倒れそうになる宗次郎。
名無し「わっ!!宗次郎大丈夫!?顔真っ赤!」
鎌「ほら名無し、早く早く!」
名無し「うん!!」
慌てて宗次郎の背中に両腕を回す名無し。鈍く聞こえた衣擦れの音。
──愛しい相手が下からこちらを見上げてしがみついてくるような光景に、さすがの宗次郎もたじろいでしまう。
宗(…名無しさんは僕を心配してるんだから、耐えなきゃ…)
けれど後ろから愛撫を施されて、名無しからは背中をさするように手のひらを往復されて。
意識せずにはいられない。
名無し「こ、こんな感じ?大丈夫…?」
宗「…もうそれくらいで、大丈夫です…」
笑顔がなくなってしまっているほど余裕のなさげな宗次郎に名無しの不安は煽られる。
名無し(でも…なんかちょっと、宗次郎可愛いだなんて思っちゃう…!いやいや何言ってんの私、具合悪い人に…!)
不慮の事故と言えど押し倒されて、それなのにこちらを心配するようにまっすぐに見つめてくる名無しの瞳。
状況が状況と言っても、宗次郎の心臓は熱くなっていく。
そんな二人を見下ろしながら、鎌足は背後から宗次郎の首筋に舌を這わせてゆっくり下降させた。
宗「ん、んんっ…、」
名無し「…ひゃっ!」
頭横に宗次郎の頭が倒れて。身体にのしかかる宗次郎の体重。耳のすぐ傍で宗次郎の熱い声が聞こえて名無しの胸の鼓動は早くなる。
思わずは叫び声を上げた。
名無し「カカカ、カマタリサン!タスケテ…!」
鎌「やーよぉ。」
名無し「ええっ…!?」
名無し(な、なんでぇ…っ!?)
縋り付くような眼差しを向けると、鎌足に微笑みかけられた。
鎌「ね、名無し。宗ちゃんの…」
名無しの、宗次郎の頭側とは遠い方の耳元に近付き、そっと囁きかける。
鎌(首筋辺りも、優しく撫でてあげるといいわよ…?)
名無し「え?なんで?」
鎌(楽になると思うわぁ♪あ、それと。)
そして目を丸くさせるに名無ししっかり念押しする。
鎌(“嫌”とか“ダメ”は“いい”ってことよ、お願いされたからって簡単に辞めちゃ駄目よ♪)
名無し(え、ええー…?そうなのかなぁ…?)
そわそわしながら鎌足の方を見つめると、鎌足は悪戯っぽい笑みを浮かべて立ち上がってみせるのであった。
鎌「じゃあ後は任せたわね、名無し♪」
名無し「え、待って、って鎌足さん引っ掛かって動けなかったんじゃあ…!?」
鎌「あら、聞こえないわ♪じゃあね♪」
名無し「え、え!そんな薄情な…!」
突拍子もない提案に戸惑いながらも名無しは。
宗次郎の背中を撫でる左手はそのままに、右手の指先をそっと宗次郎の其処に乗せた。
宗「…!」
名無し「宗次郎?大丈夫?」
ぴくり、と身動いだ宗次郎。
様子を窺い見ながら、そのままそろそろと白い肌を撫で擦ると。
宗「…あ…っ…」
名無し「え…?///」
一層悩ましげな声が宗次郎から漏れて。名無しは真っ赤になる。
宗「名無しさん、そこ、だめ…っ…」
名無し「え、えっ?//」
宗「そこはいいですから…、」
心なしか蕩けているような宗次郎の声。
名無し「そ、宗次郎~…大丈夫??」
なでなで、とまた其処を撫でるとぴくん、と宗次郎の肩が跳ねた。
くっついてるからか何だか身体が熱い。
(…辞めちゃ駄目って言われたけど、宗次郎の様子が…宗次郎に確認してみよっかな…)
名無し「…宗次郎、これやめた方がいい…?」
宗「そうしてもらえると…助かります…!」
はあ、と溜め息をつく彼。それを受けておずおずと手を離すけれど。
「ご、ごめんね。私介抱下手だったよね。触り方変でごめんね。」
──眉を下げ気味に申し訳なさそうに謝る名無しに、宗次郎は固まってしまう。
「…そういうことではないんですよ、名無しさん。」
「え?じゃあどういうこと?」
瞬きをしながら尋ねる名無しに宗次郎はまた黙ってしまうのであった。
(…感じてしまうからやめてくれだなんて言えないし。
かと言って“くすぐったい”ということにすると、名無しさん絶対悪のりしそうで…)
「え、えっと、不快だったら不快って言ってもらった方がむしろいいんで!私!」
(……不快ってわけじゃない場合はどうすれば。)
揺らぐ宗次郎の瞳にしどろもどろとなりながら言葉を放つ名無しだが、結局。
宗次郎はむくりと身を起こす。そして。
「名無しさん。」
宗次郎は押し倒した名無しを微熱まじりの瞳で見下ろす。
頭の両脇に手を突かれ、身動きの取れない名無し。
でも、その宗次郎の雰囲気に圧倒されるかのように頬を染めて彼を見つめ上げた。
「そ、宗次郎…?//」
「…言いたくなかったんですけど…というのは情けないので。」
「え?」
「さっきから中途半端に触られて…名無しさんの本意ではないにしろ、くっつかれて…」
頬を紅潮させて溜め息混じりに告げる宗次郎。
「…名無しさんに触れたくて仕方なくて…抱擁していいですか…?」
「……!//」
「…駄目、ですか…?」
名無しは鎌足に言われた「“ダメ”と言われたって」という言葉を反芻しながら。
(…同じ“ダメ”でもこのシチュエーションは聞いてないよ…///
第一そんな顔して…こ、断れるわけないじゃない…//)
導かれるように胸を高鳴らせながら、こくんと頷いた。
「すみません…甘えさせてもらいます。」
「…わっ///」
ゆっくりと覆い被さる身体。身を寄せられたと思うと、包み込まれるようにぎゅうっと抱きしめられた。
頭のすぐ横に。宗次郎の顔が。
何これ、どうしよう。
身体中の熱が沸騰しそうだと感じながら身を固くしていると、
「…もうさっきみたいに、撫でてくれないんですか?」
焦れったさを噛み締めながら、待ち侘びているかのような口ぶり。
予想以上の宗次郎の言葉に動揺を隠しきれない。
「えっ…!?//」
「ん…腕回して。」
促されてどきどきしながら、自分よりもたしかに広くて、しっかりした背に腕を回すと、満足そうに宗次郎が微笑んだ気がした。
「ど、どこかおかしかったりする…?」
「いいえ、別に。」
「そ…そう。」
言葉や感情の矛先をどこに向ければいいのか、ろくに回らない頭をぼんやり巡らせていると。
そっと囁かれた。
「……僕の女でよかったですね。」
「!え、な、なにがっ、」
「他の男なら…我慢出来やしないですよ。」
「…いや、宗次郎我慢出来なかったじゃん。“抱擁していいですか”だなんて…//」
「………」
「!ひゃ…っ?」
布擦れの音と共に首筋に顔を埋められ、そのまま口吻を落とされた。
「はあ…っ、口答えする悪い人には仕返しです。」
「も、もうっ…//」
「暫く付き合ってもらいますからね。」
また布擦れの音が響く。
眩しいものを見る時のように、細く切なげに見つめてくる眼差しを静かに落とされ、また宗次郎の身体に包まれるのであった。
「攻め落とされる強者」の続きです。
鎌「名無し、楽にしてあげたくない?」
名無し「…鎌足さんが退いてくれたらいいんじゃ。」
鎌「駄目。着物が宗ちゃんのに引っ掛かっちゃって。」
名無し「そうなんだ…。何か出来ることある…?」
鎌(ふふん、ちょろいわ)
鎌足は内心にんまりと笑みを浮かべた。笑みを表に出さないのが大変だった。
鎌「宗ちゃんの背中擦ってあげてくれない?」
名無し「…えっ!?この体勢で!?」
宗次郎に押し倒されている状況。
背中に触れるには宗次郎の身体の脇から腕を回さないと触れられない。正面から。
名無し(いやいやいや…//無理無理…//真ん前から抱きつく感じじゃん…どの面下げて…!
第一、胸とか色々当たるでしょうがよぉぉ!!いかに貧相な身体といえど、私の心の準備がっ…!)
宗「名無しさん、何もしなくてい、っ、んっ…//」
口を挟む宗次郎のうなじに鎌足は息を吹き掛けた。
思わず名無しの上に力尽きて倒れそうになる宗次郎。
名無し「わっ!!宗次郎大丈夫!?顔真っ赤!」
鎌「ほら名無し、早く早く!」
名無し「うん!!」
慌てて宗次郎の背中に両腕を回す名無し。鈍く聞こえた衣擦れの音。
──愛しい相手が下からこちらを見上げてしがみついてくるような光景に、さすがの宗次郎もたじろいでしまう。
宗(…名無しさんは僕を心配してるんだから、耐えなきゃ…)
けれど後ろから愛撫を施されて、名無しからは背中をさするように手のひらを往復されて。
意識せずにはいられない。
名無し「こ、こんな感じ?大丈夫…?」
宗「…もうそれくらいで、大丈夫です…」
笑顔がなくなってしまっているほど余裕のなさげな宗次郎に名無しの不安は煽られる。
名無し(でも…なんかちょっと、宗次郎可愛いだなんて思っちゃう…!いやいや何言ってんの私、具合悪い人に…!)
不慮の事故と言えど押し倒されて、それなのにこちらを心配するようにまっすぐに見つめてくる名無しの瞳。
状況が状況と言っても、宗次郎の心臓は熱くなっていく。
そんな二人を見下ろしながら、鎌足は背後から宗次郎の首筋に舌を這わせてゆっくり下降させた。
宗「ん、んんっ…、」
名無し「…ひゃっ!」
頭横に宗次郎の頭が倒れて。身体にのしかかる宗次郎の体重。耳のすぐ傍で宗次郎の熱い声が聞こえて名無しの胸の鼓動は早くなる。
思わずは叫び声を上げた。
名無し「カカカ、カマタリサン!タスケテ…!」
鎌「やーよぉ。」
名無し「ええっ…!?」
名無し(な、なんでぇ…っ!?)
縋り付くような眼差しを向けると、鎌足に微笑みかけられた。
鎌「ね、名無し。宗ちゃんの…」
名無しの、宗次郎の頭側とは遠い方の耳元に近付き、そっと囁きかける。
鎌(首筋辺りも、優しく撫でてあげるといいわよ…?)
名無し「え?なんで?」
鎌(楽になると思うわぁ♪あ、それと。)
そして目を丸くさせるに名無ししっかり念押しする。
鎌(“嫌”とか“ダメ”は“いい”ってことよ、お願いされたからって簡単に辞めちゃ駄目よ♪)
名無し(え、ええー…?そうなのかなぁ…?)
そわそわしながら鎌足の方を見つめると、鎌足は悪戯っぽい笑みを浮かべて立ち上がってみせるのであった。
鎌「じゃあ後は任せたわね、名無し♪」
名無し「え、待って、って鎌足さん引っ掛かって動けなかったんじゃあ…!?」
鎌「あら、聞こえないわ♪じゃあね♪」
名無し「え、え!そんな薄情な…!」
突拍子もない提案に戸惑いながらも名無しは。
宗次郎の背中を撫でる左手はそのままに、右手の指先をそっと宗次郎の其処に乗せた。
宗「…!」
名無し「宗次郎?大丈夫?」
ぴくり、と身動いだ宗次郎。
様子を窺い見ながら、そのままそろそろと白い肌を撫で擦ると。
宗「…あ…っ…」
名無し「え…?///」
一層悩ましげな声が宗次郎から漏れて。名無しは真っ赤になる。
宗「名無しさん、そこ、だめ…っ…」
名無し「え、えっ?//」
宗「そこはいいですから…、」
心なしか蕩けているような宗次郎の声。
名無し「そ、宗次郎~…大丈夫??」
なでなで、とまた其処を撫でるとぴくん、と宗次郎の肩が跳ねた。
くっついてるからか何だか身体が熱い。
(…辞めちゃ駄目って言われたけど、宗次郎の様子が…宗次郎に確認してみよっかな…)
名無し「…宗次郎、これやめた方がいい…?」
宗「そうしてもらえると…助かります…!」
はあ、と溜め息をつく彼。それを受けておずおずと手を離すけれど。
「ご、ごめんね。私介抱下手だったよね。触り方変でごめんね。」
──眉を下げ気味に申し訳なさそうに謝る名無しに、宗次郎は固まってしまう。
「…そういうことではないんですよ、名無しさん。」
「え?じゃあどういうこと?」
瞬きをしながら尋ねる名無しに宗次郎はまた黙ってしまうのであった。
(…感じてしまうからやめてくれだなんて言えないし。
かと言って“くすぐったい”ということにすると、名無しさん絶対悪のりしそうで…)
「え、えっと、不快だったら不快って言ってもらった方がむしろいいんで!私!」
(……不快ってわけじゃない場合はどうすれば。)
揺らぐ宗次郎の瞳にしどろもどろとなりながら言葉を放つ名無しだが、結局。
宗次郎はむくりと身を起こす。そして。
「名無しさん。」
宗次郎は押し倒した名無しを微熱まじりの瞳で見下ろす。
頭の両脇に手を突かれ、身動きの取れない名無し。
でも、その宗次郎の雰囲気に圧倒されるかのように頬を染めて彼を見つめ上げた。
「そ、宗次郎…?//」
「…言いたくなかったんですけど…というのは情けないので。」
「え?」
「さっきから中途半端に触られて…名無しさんの本意ではないにしろ、くっつかれて…」
頬を紅潮させて溜め息混じりに告げる宗次郎。
「…名無しさんに触れたくて仕方なくて…抱擁していいですか…?」
「……!//」
「…駄目、ですか…?」
名無しは鎌足に言われた「“ダメ”と言われたって」という言葉を反芻しながら。
(…同じ“ダメ”でもこのシチュエーションは聞いてないよ…///
第一そんな顔して…こ、断れるわけないじゃない…//)
導かれるように胸を高鳴らせながら、こくんと頷いた。
「すみません…甘えさせてもらいます。」
「…わっ///」
ゆっくりと覆い被さる身体。身を寄せられたと思うと、包み込まれるようにぎゅうっと抱きしめられた。
頭のすぐ横に。宗次郎の顔が。
何これ、どうしよう。
身体中の熱が沸騰しそうだと感じながら身を固くしていると、
「…もうさっきみたいに、撫でてくれないんですか?」
焦れったさを噛み締めながら、待ち侘びているかのような口ぶり。
予想以上の宗次郎の言葉に動揺を隠しきれない。
「えっ…!?//」
「ん…腕回して。」
促されてどきどきしながら、自分よりもたしかに広くて、しっかりした背に腕を回すと、満足そうに宗次郎が微笑んだ気がした。
「ど、どこかおかしかったりする…?」
「いいえ、別に。」
「そ…そう。」
言葉や感情の矛先をどこに向ければいいのか、ろくに回らない頭をぼんやり巡らせていると。
そっと囁かれた。
「……僕の女でよかったですね。」
「!え、な、なにがっ、」
「他の男なら…我慢出来やしないですよ。」
「…いや、宗次郎我慢出来なかったじゃん。“抱擁していいですか”だなんて…//」
「………」
「!ひゃ…っ?」
布擦れの音と共に首筋に顔を埋められ、そのまま口吻を落とされた。
「はあ…っ、口答えする悪い人には仕返しです。」
「も、もうっ…//」
「暫く付き合ってもらいますからね。」
また布擦れの音が響く。
眩しいものを見る時のように、細く切なげに見つめてくる眼差しを静かに落とされ、また宗次郎の身体に包まれるのであった。