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双子宗次郎に愛されるお話。
(リクエストありがとうございました(*^^*))
「…ふう。」
ここ最近色んな書類のお手伝いを行っていて。
一区切り着いたところで思わずため息を漏らしたちょうどその時だった。
「名無しさん、こんにちは。」
部屋の入り口から、朗らかな優しい声が響く。
目線を向けると微笑みを浮かべた宗次郎の姿。
「お疲れ様です。そちらの具合はいかがです?」
「うん、大丈夫だよ。ちょうどひと息ついたところ。」
「そうですか。頑張り屋さんですね。」
にこり、と微笑んで彼女の頭を優しく撫でる。
「……//」
――その触れ方に、心地よさのようなものを感じてしまう。まるで、もう少し続けてほしい、もっとしてほしいと望んでしまうほどに…
「…顔が赤いですよ?」
「えっ…ご、ごめん…!//」
「風邪とか…体調とか崩していませんか…?」
「っ!」
名無しの隣に身を寄せて、彼女の顔をまじまじと眺めていたかと思うと。突然、彼女の体を抱き上げるのであった。
「わっ!宗次郎…!?//」
「よっと。」
横抱きにされて、ふわりと浮いた体。やがて、彼女の座っていた席、そこに入れ替わるように腰掛けた宗次郎の膝の上にその身を降ろされ。
「んー…」
「わ、わっ…!//」
周囲から美少年、美形と揶揄されているのは幾度となく耳にしたし、名無し自身もその話に違いはないと感じている。その端整の取れた彼の顔貌、しかもあどけなさ無邪気さの漂う、穢れのないその容貌が、まさか今眼前に迫り来るとは、これいかに。
突然のことに慌てふためく名無しであったが、そっと額にかかる髪を除けられて、晒されて。そして同じく前髪を上げた宗次郎のおでこが、ぴたっとくっつけられた。
「っ……///」
「……熱は、ないようですね。」
穏やかで明るい声。
「う、うん……」
そ…と離れていく彼の額。いつの間にかぎゅっと両肩を彼の手に包まれていて。心臓が張り裂けそうになる。どうしようもない状況に胸を高鳴らせ続けながら、名無しは小さく声を漏らした。
「よかったぁ。」
「あ、あの…恥ずかしいから降ろして…//」
「え?」
無邪気な声が響き渡る。
「よく聞こえないや。」
「え、あっ…!そ、宗次郎…?」
「……もう一回。なんて、言ったんですか?」
添えられた指先に顎を軽く上げられたかと思うと。その先にある宗次郎の笑顔がいたずらっ子のように歪む。
「…そ、その…は、恥ずかしいから…//」
「聞こえませんよ、名無しさん?」
いつしか見つめてくる眼差しは熱を帯び出したものへとなっていて。
どうしよう…と名無しの思考が鈍くなっていく瀬戸際。
「――抜け駆けは許しませんよ。」
もう一人の声が別の場所から響いた。
はっとして声のした方に視線を向ける名無し。
名無しを抱き上げている彼とそっくりそのまま同じ声、同じ顔をした彼は、にこにこと毒気のない笑顔でこちらを見つめながら歩み寄るのであった。
「狡いなぁ。僕の名無しさんと仲良くしているなんて。」
「宗次郎…!」
「あはは、見つかっちゃいましたね。名無しさん。」
「名無しさんと一緒に食べたいなぁと思って差し入れ持ってきたんです。」
「それ、僕も一緒に食べていいですか?」
「…そうだなぁ。そうしましょうか。後でね…」
宗次郎は互いに会話をしながら、何か目配せを行っている様子で。居たたまれなくなった名無しは先程から乗せられている宗次郎の膝から降りようとする。
「そ、宗次郎…もうっ…!?///」
けれども。
唇を塞がれ、ちゅう…と吸われる。
名無しを抱き上げていた方の宗次郎は楽しむように彼女の唇を味わう。
目を見開いて胸を叩く名無しの気持ちを見透かしながら、後から来た宗次郎に見せつけるように瞳を閉じて彼女の口内を吸い上げる。
「んっ…ッ…//」
びくり、と肩を跳ねさせる名無し。
その光景をすぐ傍で見下ろしている二番目の宗次郎。
「ん、は、ぁ……っ//」
「…名無しさん、腰抜けちゃったんですか?可愛い…」
呼吸を乱して、宗次郎の着物を掴みしがみつきながら彼の胸に崩れた名無しを愛おしそうに撫でる。
その二人の様子を傍から見つめていた二番目の宗次郎に気付いた名無しは、助けを求めるように彼の目を見つめるけれども、彼はにこりとした笑みを向けて。
「僕も混ぜてくださいよ。」
愉しげに呟いて、紅い舌を覗かせた。
そうして名無しの肩をそっと引いてこちらに向かせる。先程から名無しを膝に乗せている宗次郎はにこにことしながらその所作を眺めていて。
「…二人とも、もう…っ//」
「こっちの僕は許してくれたのに、僕は駄目なんですか?」
「名無しさんだって気持ちよかったでしょ?いいじゃないですか。」
二人の笑顔に一蹴されて。
目の前の宗次郎には顔を上げさせられ、頬に口吻を落とされる。後ろから抱きしめている宗次郎は名無しのうなじに唇を這わせる。
「…ん…」
「ふふ、たくさん愛してあげますからね。名無しさん。」
ちゅ、ちゅ、と頬に触れては離れていく彼の唇。
後ろからうなじも丁寧に愛撫され、耳たぶに舌を伸ばされて。
「んん…っ、は…//」
「可愛い、名無しさん。」
「ん…!//」
唇をそぞろ開いたかと思うと、噛みつくように口付けられて。
震える名無しの手に優しく己の手を重ねて、撫でて。やがて唇を離すと「可愛いですね」と囁いて、また頬に口付けを続ける。
とろん、と目を蕩かせて頬を染め上げた名無しを、二人の宗次郎は満足そうに見下ろしていた。
小悪魔ふたり
(これが私の日常です…)
おまけ
「あ、水菓子買ってきてくれたんですね。」
「ずっと気になってて。ここの水菓子評判みたいです。」
「ありがとうございます。ほら名無しさん、食べましょう♪」
「僕たちと一緒に食べましょう。美味しいですよ♪」
「うん、ありがとう。」
綺麗な男の子二人は普段はとても仲がいい。
(リクエストありがとうございました(*^^*))
「…ふう。」
ここ最近色んな書類のお手伝いを行っていて。
一区切り着いたところで思わずため息を漏らしたちょうどその時だった。
「名無しさん、こんにちは。」
部屋の入り口から、朗らかな優しい声が響く。
目線を向けると微笑みを浮かべた宗次郎の姿。
「お疲れ様です。そちらの具合はいかがです?」
「うん、大丈夫だよ。ちょうどひと息ついたところ。」
「そうですか。頑張り屋さんですね。」
にこり、と微笑んで彼女の頭を優しく撫でる。
「……//」
――その触れ方に、心地よさのようなものを感じてしまう。まるで、もう少し続けてほしい、もっとしてほしいと望んでしまうほどに…
「…顔が赤いですよ?」
「えっ…ご、ごめん…!//」
「風邪とか…体調とか崩していませんか…?」
「っ!」
名無しの隣に身を寄せて、彼女の顔をまじまじと眺めていたかと思うと。突然、彼女の体を抱き上げるのであった。
「わっ!宗次郎…!?//」
「よっと。」
横抱きにされて、ふわりと浮いた体。やがて、彼女の座っていた席、そこに入れ替わるように腰掛けた宗次郎の膝の上にその身を降ろされ。
「んー…」
「わ、わっ…!//」
周囲から美少年、美形と揶揄されているのは幾度となく耳にしたし、名無し自身もその話に違いはないと感じている。その端整の取れた彼の顔貌、しかもあどけなさ無邪気さの漂う、穢れのないその容貌が、まさか今眼前に迫り来るとは、これいかに。
突然のことに慌てふためく名無しであったが、そっと額にかかる髪を除けられて、晒されて。そして同じく前髪を上げた宗次郎のおでこが、ぴたっとくっつけられた。
「っ……///」
「……熱は、ないようですね。」
穏やかで明るい声。
「う、うん……」
そ…と離れていく彼の額。いつの間にかぎゅっと両肩を彼の手に包まれていて。心臓が張り裂けそうになる。どうしようもない状況に胸を高鳴らせ続けながら、名無しは小さく声を漏らした。
「よかったぁ。」
「あ、あの…恥ずかしいから降ろして…//」
「え?」
無邪気な声が響き渡る。
「よく聞こえないや。」
「え、あっ…!そ、宗次郎…?」
「……もう一回。なんて、言ったんですか?」
添えられた指先に顎を軽く上げられたかと思うと。その先にある宗次郎の笑顔がいたずらっ子のように歪む。
「…そ、その…は、恥ずかしいから…//」
「聞こえませんよ、名無しさん?」
いつしか見つめてくる眼差しは熱を帯び出したものへとなっていて。
どうしよう…と名無しの思考が鈍くなっていく瀬戸際。
「――抜け駆けは許しませんよ。」
もう一人の声が別の場所から響いた。
はっとして声のした方に視線を向ける名無し。
名無しを抱き上げている彼とそっくりそのまま同じ声、同じ顔をした彼は、にこにこと毒気のない笑顔でこちらを見つめながら歩み寄るのであった。
「狡いなぁ。僕の名無しさんと仲良くしているなんて。」
「宗次郎…!」
「あはは、見つかっちゃいましたね。名無しさん。」
「名無しさんと一緒に食べたいなぁと思って差し入れ持ってきたんです。」
「それ、僕も一緒に食べていいですか?」
「…そうだなぁ。そうしましょうか。後でね…」
宗次郎は互いに会話をしながら、何か目配せを行っている様子で。居たたまれなくなった名無しは先程から乗せられている宗次郎の膝から降りようとする。
「そ、宗次郎…もうっ…!?///」
けれども。
唇を塞がれ、ちゅう…と吸われる。
名無しを抱き上げていた方の宗次郎は楽しむように彼女の唇を味わう。
目を見開いて胸を叩く名無しの気持ちを見透かしながら、後から来た宗次郎に見せつけるように瞳を閉じて彼女の口内を吸い上げる。
「んっ…ッ…//」
びくり、と肩を跳ねさせる名無し。
その光景をすぐ傍で見下ろしている二番目の宗次郎。
「ん、は、ぁ……っ//」
「…名無しさん、腰抜けちゃったんですか?可愛い…」
呼吸を乱して、宗次郎の着物を掴みしがみつきながら彼の胸に崩れた名無しを愛おしそうに撫でる。
その二人の様子を傍から見つめていた二番目の宗次郎に気付いた名無しは、助けを求めるように彼の目を見つめるけれども、彼はにこりとした笑みを向けて。
「僕も混ぜてくださいよ。」
愉しげに呟いて、紅い舌を覗かせた。
そうして名無しの肩をそっと引いてこちらに向かせる。先程から名無しを膝に乗せている宗次郎はにこにことしながらその所作を眺めていて。
「…二人とも、もう…っ//」
「こっちの僕は許してくれたのに、僕は駄目なんですか?」
「名無しさんだって気持ちよかったでしょ?いいじゃないですか。」
二人の笑顔に一蹴されて。
目の前の宗次郎には顔を上げさせられ、頬に口吻を落とされる。後ろから抱きしめている宗次郎は名無しのうなじに唇を這わせる。
「…ん…」
「ふふ、たくさん愛してあげますからね。名無しさん。」
ちゅ、ちゅ、と頬に触れては離れていく彼の唇。
後ろからうなじも丁寧に愛撫され、耳たぶに舌を伸ばされて。
「んん…っ、は…//」
「可愛い、名無しさん。」
「ん…!//」
唇をそぞろ開いたかと思うと、噛みつくように口付けられて。
震える名無しの手に優しく己の手を重ねて、撫でて。やがて唇を離すと「可愛いですね」と囁いて、また頬に口付けを続ける。
とろん、と目を蕩かせて頬を染め上げた名無しを、二人の宗次郎は満足そうに見下ろしていた。
小悪魔ふたり
(これが私の日常です…)
おまけ
「あ、水菓子買ってきてくれたんですね。」
「ずっと気になってて。ここの水菓子評判みたいです。」
「ありがとうございます。ほら名無しさん、食べましょう♪」
「僕たちと一緒に食べましょう。美味しいですよ♪」
「うん、ありがとう。」
綺麗な男の子二人は普段はとても仲がいい。