郵便少女

【短編用】名前変換

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お名前をどうぞ。




志々雄さんの手紙を責任を持って届けたり、管理したり、時には使者をやったりするのが名無しの仕事。



今日は名無し、志々雄さんに呼び付けられたみたいです。ふふ、何か起こりそうだなぁ…


「志々雄さん!名無しです!入りますよ~?」

「入れ。」

「はーい!」


あ、志々雄さん相変わらずかっこいい♪由美さん綺麗♪やっぱりあの二人お似合いだなぁ!私と宗次郎も…うふふふっ♪


「おい、妄想をやめろ妄想を。」

「だって志々雄さんと由美さん見てると惚れ惚れするんですもん!」

「またまた、この子ったら♪」

「私もいつかナイスバディになってみせます!」


由美さんと目を見合わせ、胸を張った。


「で、名無し。今回呼んだのは…」

「はい?」






「…伝書鳩、ですか?」


暇潰しに刀を手入れをしていた宗次郎は、名無しの言葉に顔を上げた。


「らしいよ♪」

「なんでまた?」

「なんかねー、最近国取りで大変じゃん?で、情報の伝達、収集に特化していく必要があるとかなんとかで。その一環でまずは実験だってさ。」

「それで、こういうことなんですか?」

「うん♪宗次郎も手伝ってね、この子たちのお世話♪」


にこっと笑う名無しの頭や肩や腕には5羽の鳩が止まっていた。

--何かが起こりそうだなぁ…僕の予想は見事に的中した。






「真っ白なのが雪ちゃん。目が赤いのが月ちゃん。灰色が花ちゃん。白くて、背中にハートの模様があるのが空ちゃん。ハト胸がすごいのが星ちゃん。宗次郎、覚えた?」

「うっ」

「………そう言ったのは誰でしたっけ?名無しv」

「う、うぅ~!」

「ほら、名無しが覚えてくれないと、ちっとも進まないじゃないですか?」

「な、なんで宗次郎が先に覚えちゃうわけ?なんで名付け親の私がっ…くぅ!」


拳を握りしめ、歯ぎしりする名無しをよそに、豆の入った袋を取り出す。


「!あ、待って待って!私も餌やりたい!」

「だめですよ、早く鳩さんたちの名前覚えてくださいv」

「うわーん!」


名無しの肩に止まったままの空ちゃんに豆を見せると、僕の肩に移った。


「あー!宗次郎が星ちゃん盗ったー!」

名無し、この子は空ちゃんですよ。」

「ふん、空ちゃんも宗次郎も嫌いだ!おいで、花ちゃん♪」

名無し、その子は雪ちゃんですよ。」


名無しの頭上に豆を投げると、雪ちゃんは名無しの頭に止まり、豆を食べた。視線を上に向けて頬を膨らます名無し


「えっと、この子が雪ちゃん。花ちゃんはハト胸の子…」

名無し、花ちゃんは灰色の子です。ハト胸は星ちゃんです。」

「~!頭がこんがらがってきた~!」

「がんばってくださいv」


…がんばんなきゃ、がんばんなきゃ!志々雄さんに頼まれたのは私なんだし、宗次郎に手伝ってもらってるんだし!……それより何より!私も鳩に豆あげたいー!ふわふわさわりたいー!!


「…空ちゃん、花ちゃん…あれが星ちゃん……えーと、あれが…」


…雪ちゃん、真っ白で綺麗だなぁ…。ああ、だから私、雪ちゃんて名付けたんだっけ。さすが、平和の象徴だよね。……平和かぁ。…平和に、鳩。…たしか結婚式って、鳩飛ばしたりしてなかった??新郎新婦が教会から出て来る時…あれ?米だっけ?風船だっけ?あれ…?いや、鳩じゃない…?うん…うん、なんかそんな気がする、鳩だったかも!…結婚かぁ。私もいずれは宗次郎と……!//


「きゃああっ///」

名無し、遊んでないでちゃんと取り組みましょうね♪」

「あ、はい…///」


そうだ、今はこんなことしてる場合じゃなかった///


「僕と結婚したいんだったら、早くやることやっちゃってくださいねv」

「!!?」


え、なんでなんで!!?//なんで読まれてるの!!?というか、恥じゃない…!?///


「全部顔に出てますよ。名無しの考えなんてお見通しです♪」


本当は声に出てたんですけどね。おもしろいから秘密にしとかなきゃv


「うっ……そ、そうなんだ…///」


宗次郎は肩に止まった鳩を愛おしそうに撫でた。…私も交ざりたい~!…あ!そうだ!!






「宗次郎、宗次郎!覚えたよ!」

「あ、本当ですかv」

「うん!この子が花ちゃん、雪ちゃん。こっちが星ちゃん、あれが月ちゃん。で、宗次郎の肩に止まってるのが空ちゃん!!」

「正解です♪すごいですね!さっきまでは全然だめだったのに、どうしたんです??」

「…ご褒美が欲しくって…///」

「え?」

「覚えたから、ご褒美くれる…?///」

「…かわいすぎますよ、名無し…//」



郵便少女の妄想は日々炸裂していく。





後日、名無しの鳩達は全国各地に放たれ、立派に伝書鳩の務めを果たしてるそうです♪


E N D


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