郵便少女

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志々雄さんの手紙を責任を持って届けたり、管理したり、時には使者をやったりするのが名無しの仕事。



「あれ?名無し、今日は用事ですか?」


今日の名無しはいつもの着物に下駄ではなく、丈が短く袖が小さい着物に鞋を身につけていた。つまり、軽装重視の服装。


「あ、うん!志々雄さんに速達で郵便頼まれちゃって。」

「速達ですか、珍しいですね。」

「だよねー。それだけ今は大変ってことなんだね!」


髪を束ねながら、名無しは鼻歌を歌う。嬉しそうだなぁ。


「志々雄さんのためにも!全力疾走で届けなきゃ!やるわよー!」

「意気込み充分ですね。」

「そうなの!志々雄さんからの命令だし、久しぶりに私自ら行う配達だし!うきうき!」

「ふふ、よかったですね。」


るんるん♪と鞋を結ぶ名無しを見てると、なんだかやる瀬ない気分になってくるなぁ…。だってどんなに速くても、1日は帰ってこれないでしょう?名無しは使命に燃えてるから大丈夫だろうけど、僕は名無しに会えなくなって、寂しい思いをしなくちゃいけなくて…


「…宛先はどこまでなんですか?」

「ん?陸奥!」


…めちゃくちゃ遠いじゃないですか。


「でも、私には宗次郎仕込みの縮地があるもんね♪まあ、そりゃあ完璧にはまだ至らないけど、縮地三歩前のレベルだから大丈夫!」

…縮地なんて教えるんじゃなかったなぁ。


「…はは、心強いですね。」

「飛ばせば多分、1週間くらいで帰ってこれるよ♪」


…え?…名無し、今なんて言いました?…1週間?え、1週間って…7日じゃないですか…!7日も名無しに会えなくなっちゃうんですか!?…お願いですから、冗談だと言ってください…


「…あり?なんか宗次郎、元気ないね?どうしたの?」

「…1週間も名無しに会えなくなっちゃうなんて、寂しいです…寂しすぎます…」

「う、うん…でも…」

「…僕も一緒に行きます。」

「え!?そ、それはまずいんじゃないかなぁ…?宗次郎は志々雄さんから色々仕事預かるだろうし…」

「…名無し…」

「…ね?…私だって宗次郎と離れちゃうのは寂しくて嫌だけど…」


名無しは哀しそうに目を潤ませた。


「…」

「仕方ないよ、ね?」
…会えなくなっちゃうのなら…

「宗次郎…我慢して、っ、きゃあっ!」


名無しを組み敷くと、叫び声を上げた。

ふふv名無しにとっても、僕にとっても最善のことを思いついたんですよ、名無し


名無しv僕いいこと思いついたんです♪」

「な、なに…??」


笑顔でこう囁いてあげる。


「一週間分、今から愛し合いましょう…」

「…!や、だめだって、宗次郎っ」

名無しの『やだ』は『いい』ってことでしょ?」

「ちょ、ちょっと待って待って!//」

「問答無用ですv」

「きゃああっ///」





郵便少女の悩みの種はどんどん増える一方である。










名無し、行ってらっしゃい♪」

「うぅぅ、宗のバカ…!//」

「帰ってきたらまた愛し合いましょうv」

(…てか、腰痛めたから縮地使えないよ、一週間で帰ってこれないよ~…!)




E N D


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