第一章 蒼と青の世界
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男は、両手に掴んでいた少女とクジラを、地面に投げ捨てた。
怒りで震える身体。
「すいませんねェ…彼は、少々…気が立っているようでしてね…」
まるで他人事のような口振りで、黒い服の人物を指差し、語り始めるカラス。
「おい…カラス…調子に乗るな」
ベポとペンギンを一瞬で倒した男が、怪訝そうな表情で口を開いた。
「はいはい…それにしても…コウモリ殿…あなたの演技は、素晴らしい…!実に見事でした…!」
我慢の限界を迎えた私は、声を絞り出す。
「演技…? 訳が分からない…!仲間を…私の大切な仲間をよくも…!」
剣を抜き、飛び掛ろうとした瞬間、船長がそれを制止する。
「アイリス…待て…!」
私の腕を力一杯掴み、男達を見据えるロー。
二人は揃って口角を上げる。
「賢い船長さんだ…先が楽しみですねェ…」
カラスに続いて、口を開くコウモリ。
「賢明だな…お前達じゃ俺には勝てねェ…良い判断だ…トラファルガー・ロー」
ローは、目を見開いた。
「おれの名をどこで聞いた」
ニタリ、男は一層含んだ笑みを浮かべる。
「どこでもいいだろう…お前達は今、ここで死ぬんだ」
焦った私達は、思わず飛び退き距離を取る。
「コウモリ…彼らを "殺せ" とは言われてませんよ」
カラスの言う事を、鼻で笑って受け流すコウモリ。
「"殺すな" とも言われてねェだろ」
刹那。
男はシャチの後ろに周り、首の急所を突いた。
隙をつかれた少年は、抵抗する事も叶わず、地面に崩れ落ちる。
瞬時に右手を翳すロー。
「…!!」
彼が能力を開放しようとした瞬間、男達は私達二人を挟むように、素早く散らばった。
「フフフ…どうした? 能力、使わないのか?」
「ヒヒヒ…どうしました? 小さな船長さん」
今、能力を使っても、彼の作り出す "部屋" へ閉じ込められるのは、どちらか一人。
速さも頭脳も、彼等の方が格段に優れている。
「花言葉っ…!キャァ!」
絶体絶命に追い込まれた私は、力を使おうと試みたが、それすら阻まれ、失敗に終わった。
解号を唱えようとすると、顔を目掛け物凄い速さで斬り付けてくる。
「くっ…このままじゃ…」
顔を狙われ、話す事もまま成らない。
ローも、コウモリに押され、能力を使えずにいた。
「あなた方の力は把握しています…無駄ですよ!」
剣を弾かれ、足を掬われた私は、バランスを失い地面に倒れた。
喉元に、突き付けられる刃先。
「先ずは…この娘から始末しましょう…ねェ? 船長さん」
面白そうに声を弾ませ、ローを見つめる男。
「殺すには惜しい程の…美少女ですねェ…」
傷だらけになった船長が、地面を蹴った瞬間。
「止めろ…!!アイリスー!!!!」
カラスは、私の心臓に向け刀を振り降ろした。
怒りで震える身体。
「すいませんねェ…彼は、少々…気が立っているようでしてね…」
まるで他人事のような口振りで、黒い服の人物を指差し、語り始めるカラス。
「おい…カラス…調子に乗るな」
ベポとペンギンを一瞬で倒した男が、怪訝そうな表情で口を開いた。
「はいはい…それにしても…コウモリ殿…あなたの演技は、素晴らしい…!実に見事でした…!」
我慢の限界を迎えた私は、声を絞り出す。
「演技…? 訳が分からない…!仲間を…私の大切な仲間をよくも…!」
剣を抜き、飛び掛ろうとした瞬間、船長がそれを制止する。
「アイリス…待て…!」
私の腕を力一杯掴み、男達を見据えるロー。
二人は揃って口角を上げる。
「賢い船長さんだ…先が楽しみですねェ…」
カラスに続いて、口を開くコウモリ。
「賢明だな…お前達じゃ俺には勝てねェ…良い判断だ…トラファルガー・ロー」
ローは、目を見開いた。
「おれの名をどこで聞いた」
ニタリ、男は一層含んだ笑みを浮かべる。
「どこでもいいだろう…お前達は今、ここで死ぬんだ」
焦った私達は、思わず飛び退き距離を取る。
「コウモリ…彼らを "殺せ" とは言われてませんよ」
カラスの言う事を、鼻で笑って受け流すコウモリ。
「"殺すな" とも言われてねェだろ」
刹那。
男はシャチの後ろに周り、首の急所を突いた。
隙をつかれた少年は、抵抗する事も叶わず、地面に崩れ落ちる。
瞬時に右手を翳すロー。
「…!!」
彼が能力を開放しようとした瞬間、男達は私達二人を挟むように、素早く散らばった。
「フフフ…どうした? 能力、使わないのか?」
「ヒヒヒ…どうしました? 小さな船長さん」
今、能力を使っても、彼の作り出す "部屋" へ閉じ込められるのは、どちらか一人。
速さも頭脳も、彼等の方が格段に優れている。
「花言葉っ…!キャァ!」
絶体絶命に追い込まれた私は、力を使おうと試みたが、それすら阻まれ、失敗に終わった。
解号を唱えようとすると、顔を目掛け物凄い速さで斬り付けてくる。
「くっ…このままじゃ…」
顔を狙われ、話す事もまま成らない。
ローも、コウモリに押され、能力を使えずにいた。
「あなた方の力は把握しています…無駄ですよ!」
剣を弾かれ、足を掬われた私は、バランスを失い地面に倒れた。
喉元に、突き付けられる刃先。
「先ずは…この娘から始末しましょう…ねェ? 船長さん」
面白そうに声を弾ませ、ローを見つめる男。
「殺すには惜しい程の…美少女ですねェ…」
傷だらけになった船長が、地面を蹴った瞬間。
「止めろ…!!アイリスー!!!!」
カラスは、私の心臓に向け刀を振り降ろした。