第一章 蒼と青の世界
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「くっそー!!痛ェー!!」
航海に出て11日目の船内に、シャチの悲鳴が響き渡る。
「ペンギンの勝ちー」
昼下がりの日課。
毎日の訓練は、常に実戦を意識して、試合方式で行われていた。
「5勝4敗だな…オレの勝ちだ、シャチ」
口角を上げ、床に転がる男に視線を向けるペンギン。
「うるせェ!くそー…明日は絶対俺が勝つ!」
涙目で意気込みを語る、負けず嫌いのシャチ。
「はい、洗濯物よろしく」
敗者に残りの仕事を任せた私は、食堂に向かい歩を進めた。
朝、蜂蜜に漬けておいたレモンを取り出し、グラスに盛り付ける
そこに、爽やかな炭酸水を流し込んだ。
"アイリス 特製 レモンスカッシュ"
「みんな、休憩にしよ!」
完成した飲み物を運び、みんなでブレイクタイム。
「おー!美味いなこのジュース!」
「ああ、美味い」
シャチとペンギンも、酸っぱくて甘い爽やかな炭酸ジュースを、とても気に入ってくれたようだった。
「ベポ降りてきて!休憩だよ〜!」
見張り台に上がっているベポは、何かを見つけたのか、望遠鏡をのぞき込んだまま動かない。
「ベポ、早く来ねェとお前の分も飲んじまうぞー」
シャチの呼びかけにも無反応な彼は、片耳をピクピク揺らし、何か匂いを嗅いでいる様子。
私達は邪魔しないように、彼の動向を見守ることにした。
「うん…やっぱり…! 島だ!!!」
漸く口を開いた白クマの言葉に、衝撃を受ける。
「みんな島が見えたよー!って…わぁ!美味しそうなジュース!」
驚きを隠せない私達を余所に、特製スカッシュを見つけたベポは、一目散に駆け寄ってきた。
「アイリス〜!飲んでもいい?」
可愛い瞳でのぞき込まれ、我に帰った私は慌ててドリンクを手渡した。
「あっごめんね…はいっどーぞ!」
ジュースを口にして、幸せそうな表情を浮かべるベポ。
「美味しい〜!!」
その様子に、周りの男達も漸く我に帰った。
「ベポ…島は何時の方角だ」
ペンギンが素早く舵を取り、方向を尋ねる。
「このまま真っ直ぐだよ~」
ローは嬉しそうに笑み、進行方向の先を見つめる。
「うわぁ~ワクワクするなァ~!」
シャチも、みんなで上陸する初めての島に興奮しているようだった。
「お前ら…行動は自由だが、面倒は起こすなよ」
船長の言葉に落ち着きを取り戻し、深く頷いた私達。
島影を肉眼で捉え、それぞれ上陸準備を開始する。
全員の支度が整ったところで、無事に目的地に到着した。
「うわぁ…賑やかな島だね〜!」
島の船着き場はとても栄えていて、大きな商船が所狭しと停泊している。
「ペンギン、ここは駄目だ」
子供とはいえ、一応は海賊なのでメインの船着き場は避け、目立たない位置に船を停泊させた私達。
「ロー…少し単独で動いてもいい?」
私の問い掛けに、頷いてくれた船長。
「全員、門限は18時だ…それまでに船に戻れ、いいな…」
一時解散する事になった私達は、それぞれ思い思いの場所へ向かい、歩き出す。
大きな島の、大きな街。
様々な施設や店が建ち並ぶ、賑やかな光景。
「カイルの手掛かりが、見つかるといいな…」
幼馴染の痕跡を探しながら、私は大きな商店街に向け、一歩ずつ歩を進めた。
航海に出て11日目の船内に、シャチの悲鳴が響き渡る。
「ペンギンの勝ちー」
昼下がりの日課。
毎日の訓練は、常に実戦を意識して、試合方式で行われていた。
「5勝4敗だな…オレの勝ちだ、シャチ」
口角を上げ、床に転がる男に視線を向けるペンギン。
「うるせェ!くそー…明日は絶対俺が勝つ!」
涙目で意気込みを語る、負けず嫌いのシャチ。
「はい、洗濯物よろしく」
敗者に残りの仕事を任せた私は、食堂に向かい歩を進めた。
朝、蜂蜜に漬けておいたレモンを取り出し、グラスに盛り付ける
そこに、爽やかな炭酸水を流し込んだ。
"アイリス 特製 レモンスカッシュ"
「みんな、休憩にしよ!」
完成した飲み物を運び、みんなでブレイクタイム。
「おー!美味いなこのジュース!」
「ああ、美味い」
シャチとペンギンも、酸っぱくて甘い爽やかな炭酸ジュースを、とても気に入ってくれたようだった。
「ベポ降りてきて!休憩だよ〜!」
見張り台に上がっているベポは、何かを見つけたのか、望遠鏡をのぞき込んだまま動かない。
「ベポ、早く来ねェとお前の分も飲んじまうぞー」
シャチの呼びかけにも無反応な彼は、片耳をピクピク揺らし、何か匂いを嗅いでいる様子。
私達は邪魔しないように、彼の動向を見守ることにした。
「うん…やっぱり…! 島だ!!!」
漸く口を開いた白クマの言葉に、衝撃を受ける。
「みんな島が見えたよー!って…わぁ!美味しそうなジュース!」
驚きを隠せない私達を余所に、特製スカッシュを見つけたベポは、一目散に駆け寄ってきた。
「アイリス〜!飲んでもいい?」
可愛い瞳でのぞき込まれ、我に帰った私は慌ててドリンクを手渡した。
「あっごめんね…はいっどーぞ!」
ジュースを口にして、幸せそうな表情を浮かべるベポ。
「美味しい〜!!」
その様子に、周りの男達も漸く我に帰った。
「ベポ…島は何時の方角だ」
ペンギンが素早く舵を取り、方向を尋ねる。
「このまま真っ直ぐだよ~」
ローは嬉しそうに笑み、進行方向の先を見つめる。
「うわぁ~ワクワクするなァ~!」
シャチも、みんなで上陸する初めての島に興奮しているようだった。
「お前ら…行動は自由だが、面倒は起こすなよ」
船長の言葉に落ち着きを取り戻し、深く頷いた私達。
島影を肉眼で捉え、それぞれ上陸準備を開始する。
全員の支度が整ったところで、無事に目的地に到着した。
「うわぁ…賑やかな島だね〜!」
島の船着き場はとても栄えていて、大きな商船が所狭しと停泊している。
「ペンギン、ここは駄目だ」
子供とはいえ、一応は海賊なのでメインの船着き場は避け、目立たない位置に船を停泊させた私達。
「ロー…少し単独で動いてもいい?」
私の問い掛けに、頷いてくれた船長。
「全員、門限は18時だ…それまでに船に戻れ、いいな…」
一時解散する事になった私達は、それぞれ思い思いの場所へ向かい、歩き出す。
大きな島の、大きな街。
様々な施設や店が建ち並ぶ、賑やかな光景。
「カイルの手掛かりが、見つかるといいな…」
幼馴染の痕跡を探しながら、私は大きな商店街に向け、一歩ずつ歩を進めた。