第一章 蒼と青の世界
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スワロー島での生活も、今日で終わり。
私達の初船出を、一面の青空が後押しする。
積もった雪は太陽に反射して、まるで宝石を散りばめたようにキラキラと光っていた。
「いつかまた、顔見せに帰っておいでよ!」
初めて会った日と変わらない満面の笑みで、手を振ってくれる宿の女将さん。
「アイリス…店の手伝いありがとな!また…俺の飯、食いに帰ってこいよ!」
船の資金稼ぎと料理の修行のため、仕事を手伝わせてもらっていた島の食堂。
お世話になった店の店主も、見送りに出向いてくれた。
「本当に、お世話になりました…!」
どれだけ感謝しても、しきれない程の恩を受けた島での生活。
「女将さん!おじさん!どうかお元気で!!!」
彼らに届くよう、精一杯大きな声で感謝を告げた。
【ありがとう】
初めての冒険で上陸したのは、白い雪が美しく降り積もった、とても素敵で、とても暖かい島だった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
島が見えなくなり、静けさに満ちる船内。
振り返ると、優しい顔で微笑む仲間たちが、別れを惜しむ私を見守っていてくれた。
「アイリス、こっち来いよ!寒いし、中に入ろーぜ」
シャチの、太陽みたいに元気な笑顔。
「ほら、突っ立ってたら風邪引くぞ…早く入れ」
不器用だけど、本当は誰よりも優しいペンギン。
「面舵いっぱーい!アイリス見て!上手いでしょ!」
舵を握る、天真爛漫なベポにいつも癒やされている私。
「うん! 凄く上手だね!」
みんなと居ると、寂しくても辛くても、自然と笑顔になれる。
「ふふっそれじゃあ、中に入ってお茶でも飲もう」
騒がしいみんなの傍が、私の大切な居場所になった。
何をしてでも、守りたい宝物。
それが、私にとっての "ハートの海賊団"
大切な絆。
ーーーーーーーーーーーーー
昼間騒ぎすぎたのか、ぐっすりと眠りにつく仲間達。
私は、なかなか寝付けなかったので、甲板を少し散歩する事にした。
月灯の下、優しく吹き付ける潮風。
無数の星々が黒い闇に煌き、私達の進むべき道を照らしてくれていた。
「まだ起きてたのか…」
背後から声をかけてきたのは、この船の船長トラファルガー・ロー。
「なんだか眠れなくて…ローは寝ないの?」
ゆっくり歩んでくると、彼は甲板の手摺に凭れ掛かり、暗い空を見上げた。
「あの人の…夢を見た」
泣いているかのように、震える声。
私は彼の手を優しく包み、出来るだけ優しく、出来るだけゆっくりと、囁いた。
「大丈夫だよ…ロー」
暫くすると震えは止まり、少年は恥ずかしさからか、不貞腐れたような仕草を見せる。
「お前は…何で眠れない」
彼に問われ、答えを探す。
チクンと痛んだ心に、浮かんでくるのはスワロー島で過ごした日々の思い出。
「素敵な島だった…雪が積もった街の景色も…宿の女将さんや食堂のおじさんも…」
初めて訪れた地で、優しく迎え入れてくれた島の人。
港まで見送りに来てくれた皆の笑顔が、今も瞼の裏に焼き付いている。
「いつか…また会いたいな…」
「あの島は、おれたちの始まりの場所だ…またいつか、必ず帰る」
満点の星空の下、指切りを交した。
“すべてが終わったら、戻ってこよう”
部屋に戻った私は、皆を踏まないように避けながらベットに潜り込み、静かに目を閉じた。
「カイルも…元気にしてるかな…」
翌朝まで醒めることなく、深い眠りについた。
私達の初船出を、一面の青空が後押しする。
積もった雪は太陽に反射して、まるで宝石を散りばめたようにキラキラと光っていた。
「いつかまた、顔見せに帰っておいでよ!」
初めて会った日と変わらない満面の笑みで、手を振ってくれる宿の女将さん。
「アイリス…店の手伝いありがとな!また…俺の飯、食いに帰ってこいよ!」
船の資金稼ぎと料理の修行のため、仕事を手伝わせてもらっていた島の食堂。
お世話になった店の店主も、見送りに出向いてくれた。
「本当に、お世話になりました…!」
どれだけ感謝しても、しきれない程の恩を受けた島での生活。
「女将さん!おじさん!どうかお元気で!!!」
彼らに届くよう、精一杯大きな声で感謝を告げた。
【ありがとう】
初めての冒険で上陸したのは、白い雪が美しく降り積もった、とても素敵で、とても暖かい島だった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
島が見えなくなり、静けさに満ちる船内。
振り返ると、優しい顔で微笑む仲間たちが、別れを惜しむ私を見守っていてくれた。
「アイリス、こっち来いよ!寒いし、中に入ろーぜ」
シャチの、太陽みたいに元気な笑顔。
「ほら、突っ立ってたら風邪引くぞ…早く入れ」
不器用だけど、本当は誰よりも優しいペンギン。
「面舵いっぱーい!アイリス見て!上手いでしょ!」
舵を握る、天真爛漫なベポにいつも癒やされている私。
「うん! 凄く上手だね!」
みんなと居ると、寂しくても辛くても、自然と笑顔になれる。
「ふふっそれじゃあ、中に入ってお茶でも飲もう」
騒がしいみんなの傍が、私の大切な居場所になった。
何をしてでも、守りたい宝物。
それが、私にとっての "ハートの海賊団"
大切な絆。
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昼間騒ぎすぎたのか、ぐっすりと眠りにつく仲間達。
私は、なかなか寝付けなかったので、甲板を少し散歩する事にした。
月灯の下、優しく吹き付ける潮風。
無数の星々が黒い闇に煌き、私達の進むべき道を照らしてくれていた。
「まだ起きてたのか…」
背後から声をかけてきたのは、この船の船長トラファルガー・ロー。
「なんだか眠れなくて…ローは寝ないの?」
ゆっくり歩んでくると、彼は甲板の手摺に凭れ掛かり、暗い空を見上げた。
「あの人の…夢を見た」
泣いているかのように、震える声。
私は彼の手を優しく包み、出来るだけ優しく、出来るだけゆっくりと、囁いた。
「大丈夫だよ…ロー」
暫くすると震えは止まり、少年は恥ずかしさからか、不貞腐れたような仕草を見せる。
「お前は…何で眠れない」
彼に問われ、答えを探す。
チクンと痛んだ心に、浮かんでくるのはスワロー島で過ごした日々の思い出。
「素敵な島だった…雪が積もった街の景色も…宿の女将さんや食堂のおじさんも…」
初めて訪れた地で、優しく迎え入れてくれた島の人。
港まで見送りに来てくれた皆の笑顔が、今も瞼の裏に焼き付いている。
「いつか…また会いたいな…」
「あの島は、おれたちの始まりの場所だ…またいつか、必ず帰る」
満点の星空の下、指切りを交した。
“すべてが終わったら、戻ってこよう”
部屋に戻った私は、皆を踏まないように避けながらベットに潜り込み、静かに目を閉じた。
「カイルも…元気にしてるかな…」
翌朝まで醒めることなく、深い眠りについた。