果てしなく広がる、空と海。

それは、誰もが憧れる蒼と青。

その全てを統べたかつての海賊王は放った。

ー この世の全てを、そこに置いてきた ー

彼の言葉に世界中の猛者達が、船を漕ぎだし高みを目指す。

世は、大海賊時代。


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誰も知らない絶海の孤島。

地図にもない小さな島の集落で、一人の女の子が産声をあげた。

「これは…」

一族の長は、息を呑む。

白く小さな腕に浮び上がる "スノードロップ" の花紋章。

それは、天使の加護を受ける証。

1000年に1人、誕生すれば奇跡と謳われる神の子。

その姿を目にした一族の者達は皆、両腕を上げて喜んだ。

"アイリス" と名付けられた奇跡の子は、集落の皆から愛され、大切に育てられた。

様々な種類の花が咲き乱れ、青い草木が生い茂る楽園。

島の中心には、不思議な実をつける一本の大木が、存在感を示すように悠々と立っていた。

"ガーデン オブ エデン"

そこは、天使族の住まう秘密の孤島。