運命の刻
名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
土方さんと山南さんは、所要と隊士募集の為、大阪出張へと出かけて行った。
鬼の副長達が居なくなった屯所内では、久しぶりに羽を伸ばしている様子の隊士達が、毎日を思い思いに過ごしていた。
「千鶴さん…情報を集めに町に出ようと思うのですが、一緒に行きませんか?」
この日、綱道の手掛かりを求め、町へ出る事にした私。
「ゆきさん! いいんですか? 行きたいです!」
千鶴を誘ってみると、嬉しそうに微笑み、私の後ろを追い掛けてきた。
「ダメね…」
町に出て、綱道に結び付きそうな情報を探したが、結局何も見つける事が出来なかった。
仕方ないので、甘い物でも食べて帰ろうと言う事になり、適当な店に入った私達。
注文した餡蜜が出来るまで、少し話をする事にした。
「千鶴さんと綱道さんは江戸でどんな暮らしをしていたんですか?」
私は、唐突に質問を投げる。
「小さい頃の事はよく覚えてなくて‥‥父は江戸で蘭方医をしていました…何も言わず居なくなるなんて…今でも信じられません‥‥‥」
急な問にも、丁寧に答える少女。
「そうですか‥‥変な事を聞いてしまってすみません…私も、隊士の皆さんも必死で探してますし…きっとすぐに見つかりますよ」
優しく微笑みかけると、照れ臭そうな笑みを返す千鶴。
「一人で探そうと思っていたので…本当に感謝しています」
運ばれてきた餡蜜が、私達の前に差し出されると、彼女は嬉しそうな表情でそれを受け取った。
「こんなに綺麗な人と知り合いだなんて…もっと早く教えてほしかったです!」
屈託のない笑顔で笑う千鶴。
それから、日々の事や隊士の事など他愛ない談笑をしながら餡蜜を食べ終え、店を後にした。
「美味しかったですね!」
「はい!とっても」
すっかり仲良くなった私達は、互いに微笑み合う。
「ゆきさん!誘ってくれて有難うございました!凄く楽しかったです」
頬を染め、目線を合わす彼女を素直に可愛いと思った。
「いえ‥‥‥私の方こそ本当に楽しかったです…また二人で出かけましょう」
町から離れ、屯所に続く並木路を二人並んで歩きながら、"また一緒に出掛けよう" と約束を交した。
「そういえば…明日は土方さん達が戻ってきますね」
丁度、大阪を出た頃だろうか。
「そうですね…何事もなく…無事に戻って来てくれるといいですね‥」
沈む夕日に、不安を覚えた私。
「土方さんと山南さんなら大丈夫!きっと無事に戻って来てくれますよ!」
千鶴の明るい言葉に、不安が少し晴れた気がした。
「二人とも、おかえり!」
声のする方に、目線を移す。
「原田さん、永倉さん!」
門の前で此方に手を振っている、仲良し二人組。
「ただいま!」
暖かく迎えてくれる屯所に帰宅し、私達は今日の一日を終えた。
鬼の副長達が居なくなった屯所内では、久しぶりに羽を伸ばしている様子の隊士達が、毎日を思い思いに過ごしていた。
「千鶴さん…情報を集めに町に出ようと思うのですが、一緒に行きませんか?」
この日、綱道の手掛かりを求め、町へ出る事にした私。
「ゆきさん! いいんですか? 行きたいです!」
千鶴を誘ってみると、嬉しそうに微笑み、私の後ろを追い掛けてきた。
「ダメね…」
町に出て、綱道に結び付きそうな情報を探したが、結局何も見つける事が出来なかった。
仕方ないので、甘い物でも食べて帰ろうと言う事になり、適当な店に入った私達。
注文した餡蜜が出来るまで、少し話をする事にした。
「千鶴さんと綱道さんは江戸でどんな暮らしをしていたんですか?」
私は、唐突に質問を投げる。
「小さい頃の事はよく覚えてなくて‥‥父は江戸で蘭方医をしていました…何も言わず居なくなるなんて…今でも信じられません‥‥‥」
急な問にも、丁寧に答える少女。
「そうですか‥‥変な事を聞いてしまってすみません…私も、隊士の皆さんも必死で探してますし…きっとすぐに見つかりますよ」
優しく微笑みかけると、照れ臭そうな笑みを返す千鶴。
「一人で探そうと思っていたので…本当に感謝しています」
運ばれてきた餡蜜が、私達の前に差し出されると、彼女は嬉しそうな表情でそれを受け取った。
「こんなに綺麗な人と知り合いだなんて…もっと早く教えてほしかったです!」
屈託のない笑顔で笑う千鶴。
それから、日々の事や隊士の事など他愛ない談笑をしながら餡蜜を食べ終え、店を後にした。
「美味しかったですね!」
「はい!とっても」
すっかり仲良くなった私達は、互いに微笑み合う。
「ゆきさん!誘ってくれて有難うございました!凄く楽しかったです」
頬を染め、目線を合わす彼女を素直に可愛いと思った。
「いえ‥‥‥私の方こそ本当に楽しかったです…また二人で出かけましょう」
町から離れ、屯所に続く並木路を二人並んで歩きながら、"また一緒に出掛けよう" と約束を交した。
「そういえば…明日は土方さん達が戻ってきますね」
丁度、大阪を出た頃だろうか。
「そうですね…何事もなく…無事に戻って来てくれるといいですね‥」
沈む夕日に、不安を覚えた私。
「土方さんと山南さんなら大丈夫!きっと無事に戻って来てくれますよ!」
千鶴の明るい言葉に、不安が少し晴れた気がした。
「二人とも、おかえり!」
声のする方に、目線を移す。
「原田さん、永倉さん!」
門の前で此方に手を振っている、仲良し二人組。
「ただいま!」
暖かく迎えてくれる屯所に帰宅し、私達は今日の一日を終えた。