始まりの刻
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ー七年前ー
日本国、全ての鬼を束ねる総本家。
【気高く 他に媚びず 誇り高く】
その高貴な血筋を引継いだ姫
一ノ瀬 ゆき
総本家に生まれた鬼は、二十歳になると全ての鬼達を統率し、守らなければならない掟。
それ故、私は学問や剣術共に幼少の頃から厳しく躾けられた。
そして、人間達から身を隠す為、鬼の棟梁達にしか知られていない隠れ里に住んでいた。
全ての鬼達を束ねる両親は会合の為、度々従者を連れ、東の里や西の里へ出掛ける事があったのだが、西の里は遠く、道中危険だからと東の里にしか同行させてもらえなかった。
東の里に出向いた時は、いつも東の里 "本家" 雪村
の、双子の兄妹とよく遊んでいた。
“雪村 薫” 。
彼は剣の腕に優れていて、子供ながらに頭角を表し、大人でも裕に勝てる実力を兼ね備えていた。
双子の兄である薫には、よく手合わせをしてもらった事を覚えている。
“雪村 千鶴”
彼女は、優しい人柄で、里の民から愛されており、大人達が会合している間は、よく一緒に遊んでもらっていた。
あの日、普段通りに東の里を訪れていた両親と私。
千鶴と薫の姿が見当たらず、屋敷の中を探し歩いていると、見知らぬ人間達が多数訪れており、私は言い知れない不安に襲われた。
「誇り高き鬼が…人間同士の争いに協力するなど…」
鬼達が人間同士の争いに干渉する事を強く反対した父。
「申し訳ないが…協力は出来ん」
雪村の棟梁も、父の意見に賛同し、彼等の申し出をきっぱりと断った。
誇り高き選択に間違いなんてない…。
間違いなんてなかった筈だった…。
日本国、全ての鬼を束ねる総本家。
【気高く 他に媚びず 誇り高く】
その高貴な血筋を引継いだ姫
一ノ瀬 ゆき
総本家に生まれた鬼は、二十歳になると全ての鬼達を統率し、守らなければならない掟。
それ故、私は学問や剣術共に幼少の頃から厳しく躾けられた。
そして、人間達から身を隠す為、鬼の棟梁達にしか知られていない隠れ里に住んでいた。
全ての鬼達を束ねる両親は会合の為、度々従者を連れ、東の里や西の里へ出掛ける事があったのだが、西の里は遠く、道中危険だからと東の里にしか同行させてもらえなかった。
東の里に出向いた時は、いつも東の里 "本家" 雪村
の、双子の兄妹とよく遊んでいた。
“雪村 薫” 。
彼は剣の腕に優れていて、子供ながらに頭角を表し、大人でも裕に勝てる実力を兼ね備えていた。
双子の兄である薫には、よく手合わせをしてもらった事を覚えている。
“雪村 千鶴”
彼女は、優しい人柄で、里の民から愛されており、大人達が会合している間は、よく一緒に遊んでもらっていた。
あの日、普段通りに東の里を訪れていた両親と私。
千鶴と薫の姿が見当たらず、屋敷の中を探し歩いていると、見知らぬ人間達が多数訪れており、私は言い知れない不安に襲われた。
「誇り高き鬼が…人間同士の争いに協力するなど…」
鬼達が人間同士の争いに干渉する事を強く反対した父。
「申し訳ないが…協力は出来ん」
雪村の棟梁も、父の意見に賛同し、彼等の申し出をきっぱりと断った。
誇り高き選択に間違いなんてない…。
間違いなんてなかった筈だった…。
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