ハリーポッター
お名前は?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ノノは布団を頭までかぶった。今、頭の中いっぱい広がるのはルーピン先生への思い。17歳にして、初めての恋のお相手だ。ホグワーツ特急でディメンターに襲われた時に、ルーピン先生は抱き上げて傷ついてしまった頬を撫でてくれた。大きな手のぬくもりで目を覚ましたノノの口に、小さなチョコレートの欠片を運び、うんうんと笑って頷くルーピン先生を見て、涙が止まらなかった。こんなに、安心するひと、会ったことない。ノノの胸は締め付けられる。あの時の先生の顔を思い出すだけで、ぎゅうっと、苦しくなる。
「ルーピン先生...」
会いたい。あの後、先生はすぐ行ってしまってお礼も言えずにいた。新学期が始まってからも、ルーピン先生の授業は人気が凄まじくて大勢の生徒の中では目も合わない。(ルーピン先生は私を覚えているんだろうか)かさぶたになった頬の傷を触り、あの時のルーピン先生のぬくもりを思い出して、また苦しくなる。会いたい。会いたいな。ノノは一生懸命目を閉じて眠った。
*
次の日、朝食を終えてノノは庭を歩いた。時間はどんどん流れていく。進む気配のない片思い。先生はどんどん忘れていくだろう、新学期初日の日のことなんて。それでも、ノノの思いだけは、膨れ上がる一方だ。
とんとん。突然背中を叩かれる。振り向くとそこにはルーピン先生が立っていた。「っあ」口を手で押さえて驚くノノを見て、先生はあの時と同じ笑顔を見せ、躊躇いなくノノのかさぶたに触れた。
「傷は少し残ってしまいそうだね、ノノ?」
ノノはあまりのあたたかなルーピン先生に、涙が出てしまった。先生は顔を覚えていたんだ。自分の事なんて覚えてくれてないと持っていたのに、先生はしっかり今名前を呼んでくれた。頬の傷を心配してくれた。ルーピン先生が、気にかけてくれていた。
「すまない、痛かったかな?泣かないで」
「ううん、ルーピン先生、違うんです」
ノノは思い切り微笑み返した。積もった思いが破裂してしまう程なのを感じて、自分の頬に触れたルーピン先生の手を両手で包んだ。自分の胸にしまい込むなんて、できない。私の心に、安心を与えてくれた先生。先生。自然と、言葉が出た。あとのことなんてどうでもいい。
「先生、だいすきです」
...end
*気に入っていただけましたら ☆ ★ をポチっとお願いします。