ハリーポッター
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ノノは朝からため息しか出ていない。同級生はみんなご褒美のホグズミード散策へ行ってしまった。親のサインをもらい忘れたノノは、大きな窓からしばらく後輩のハリーと雪景色を眺めて、お互いを励ましあった。ハリーは両親がいないから、もっと複雑な思いだろう。
「ノノ先輩はこの後どうするの?」
「んー...もう何もやる気が起きないわね」
暇を持て余した2人は下を向きながら、がらんとした広い廊下を歩いていた。すると遠くから嬉しいあの声が聞こえる。ルーピン先生が手を振りながら寄ってくる。ノノは一気に頬が染まり、体が軽くなるのを感じた。
「君たちは出かけなかったのかい」
ルーピンはハリーを見て、サインが無いことを察し同情する目をした。ノノとハリーに何か退屈しのぎになるものはないか...と髭をさすると、ルーピンは思いついたような顔をして2人の肩を抱いた。
3人はホグワーツの庭に咲いている雪結晶の花を見に向かうことにした。雪結晶の花は繊細で人が多いと熱ですぐに溶けてしまう弱い花だ。これだけ学校が静かになっていれば、蕾が開く瞬間をお目見えできるかもしれない。ノノは先生の粋なお誘いに心が弾む。ルーピンは手に息を吹きかけて寒そうにしているノノを見て、自分のコートを羽織らせた。ノノはにんまり顔で、そっとルーピンの近くを歩く。雪結晶の花が咲く場所まで着くと、しゃがんで様子を伺った。そう経たないうちにゆっくり、積もった雪の中から氷の茎が伸び始め、パッと一輪花が咲いた。それがふたつ、みっつ、じゅう、と増え、しゃがむ3人を囲むように、あっという間に花畑に早変わり。
「「きれい...!」」
「君たちはついてるね」
ノノは、ルーピン先生のこういう優しさが大好きだなと思いながら、しばらく花畑を眺めた。
...end
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