ハリーポッター
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バレンタインに何をあげた?女子学生たちはその話題で持ちきりである。ハーマイオニーはもっちろん義理よ義理と言いながらハリーとロンに(明らかにロンの方が大きめ)チョコレートと新品のノートをプレゼントしていた。(普段真面目な子があーゆうことすると、一段と可愛いんだよね...)ノノは微笑ましそうにそれを見つつ、食堂でそわそわしていた。職員席を見ると、先生たちもそれぞれの席で談笑しながら昼食を食べていた。ルーピンはスネイプから嫌味を言われているのか苦笑いしながら紅茶をすすっている。...バレンタインには興味のない大人なんだろうか。ノノは、用意したチョコレートと贈り物の包みをそっと撫でた。
門限が迫った頃、ノノは勇気を出してルーピンが授業をする講義室へ行った。部屋の明かりはロウソクだけと薄暗く、夕焼けの赤色が室内を照らすだけ。ノノが来たことに気づいたルーピンは「やぁ、」と言って分厚い本を閉じた。
「あの...興味ないかもしれないけど先生にと、思いまして」
「ん?..これは...ノノありがとう。久しぶりに貰ったよ」
「ええ!久しぶりだなんて絶対嘘です!」
「いやいや本当だよ。今日がその日だって忘れていたぐらいだ」
ルーピンはチョコレートと贈り物をそっと自分の胸元まで近づけると、小さくお辞儀した。そして包みをゆっくり解き、ひとくちサイズのチョコレートと贈り物のタイピンを見て、噛み締めるような顔で喜んだ。ノノは部屋が夕焼けに染まっていて良かったと思うほど、顔を赤らめた。
「で、ではお邪魔しました」
「ホワイトデー楽しみにしてていいからね」
「そんな!お気になさらず!失礼しましたぁ!!」
人生で一番緊張した時間が終わり、寮のベッドでしばらく悶えたノノ。大好きな先生が、あんなに喜んでくれるとは。迷惑じゃなかった、本当に良かった...。ノノは周りの同級生から誰に渡したのと肩を揺さぶられ、ルーピンが相手だとは言えず内緒を貫き通した。
次の日、闇の魔術に対する防衛術の授業のため講義室に向かうと、ルーピンがタイピンをつけて現れた。タイピンの贈り主であるノノだけがそれに気づき、心臓が飛び上がりそうになった。他の生徒たちは平然と教科書を広げて講師の声に耳を傾ける。ルーピンが講壇の中心へ来た時、ノノと目があうとさりげなく片手でタイピンをとんとんと指差した。
(もちろん、つけているよ。)
ルーピン先生は、ノノを密かにからかう楽しみを得る。
...end
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