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幸福論
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「お前らちょっとそこ座れ!!」
+++
俺は山口忠。
幼馴染のツッキーと一緒にバレー部に入って、やっとチームに馴染んできたぐらいだと思う。
今日も部活頑張ろうと思って練習してたけど、ちょっと予想もできない事件が起こった。
遡ること数分前。
ツッキーは今日日直で、ちょっとだけ遅れて入ってきた。
まだ3年生は来てないから、みんなでアップ程度の事をしていた。
「おつかれサマでーす」
「あっ、ツッキー!遅かったね!…って、あれ?」
ツッキーの後ろから、小さめの人影。
歩くたびひょこひょこ跳ねるツインテール。
「え?月咲さん?なんで…」
俺がそう言いかけたとき、同じクラスの月咲さんがツッキーを押しのけて体育館に入ってきた。
そしてあろうことか言い放った。
「ねぇ、王様ってどれー?」
「!!!!!」
場が凍った。
本当に、今世紀最大に。
連れてきたツッキー本人も目をまん丸にして固まってる。
まずツッキーが月咲さんを引き連れて来たことにも突っ込みどころ満載だけど、それどころじゃない事態が発生してしまった。
「え、いないの?月島ウソついた?」
「…れだ…」
「はぁ?」
「今俺のこと王様って言ったの誰だ!!」
日向とパス練をしていた影山が、久しぶりに見る鬼の形相で月咲さんの元へと歩いてくる。
当の月咲さんは、びびるどころか涼しい顔で目の前に来た影山を見た。
すごい…日向なんかより全然肝座ってる…
てか止めなくていいのかな?!
「お、おい!影山!ちょっと待て!」
「へぇ〜アンタかぁ〜。同じ中学出身らしいんだけど、あたしアンタのこと知らないや」
「あ?」
「ねぇなんで王様なの?そんなにすごい人なの?あー、天才なんだっけ?」
「おいって!!そこの、えっと、女子!!」
「あ、あたし4組の月咲マイでーす。女子って名前じゃありませーん」
「…月咲?」
一触即発の雰囲気に、田中さんと西谷さんが焦りながら間に入る。
月咲さんはずっとニヤニヤしてるし、影山は怒って考え込んだみたいな変な顔してるしでもう何が何だかよくわからない。
怖いよ…てかなんで本当ツッキーが月咲さん連れて来てんだよ…
「お前、北一のやつか?」
「そうだって言ってんじゃん」
「俺の事知ってんのか?」
「微塵も知らなかったけど、友達がアンタがいるって言うから見に来た」
「…まさかそれって」
「アンタさ、サーブも上手いんだって?あたしに打ってみてよ!」
「「ハァ?!?!」」
超マイペースな月咲さんの発言に、一同驚愕。
影山もすごいびっくりしてるけど、月咲さんに「打てないの?」なんて煽られるから打つ準備を始めている。
えっ、ほんとに女子にそのサーブ打つつもりかよ?!
「てめえ、手加減しねぇぞ」
「されたら困るんですけど〜」
「落ち着け影山!!えっと、…マイちゃん!!大地さん来ちまうぞ!!」
「かかっ、影山ぁ!お前、女の子にそれはダメだって!!」
「うるせぇ日向!!」
田中さんの顔が真っ青になってるのも完璧にスルーして、月咲さんは制服&上履きのままコートで構え始めた。
影山も日向の制止を振り切って、殺気を放って月咲さんをロックオンしてる。
まだ入り口に立っているツッキーを見ると、言葉も出ないみたいで愕然と二人を見つめてる。
しばらくの静寂。
影山はいつものようにしなやかに飛んで、静寂を切るようにジャンプサーブを全力で打ち込んだ。
やばい…!
ドッ…
重い音。
月咲さんの細い腕にジャストで当たったボールは、正面に向いてまっすぐ返って行った。
「よしゃっ!」
ゆっくり落ちたボールが、トントン跳ねながら転がった。
「まじかよ…」
「と、捕った…?!」
「ええええええ?!?!」
したり顔でニヤニヤする月咲さんと、唖然とする影山。
ツッキーは珍しく冷や汗ダラダラで、そのまま固まってる。
「王様ー!あたし捕っちゃったよ!!」
「チッ!!!!」
「でもすんごい痛いねー重すぎ!やっぱ天才だなー」
「すげー!なぁ、何なの?!誰なの?!」
「通りすがりの才女ってとこかなー」
先輩たちや日向が月咲さんと影山を取り囲んでいるところで、俺はやっとツッキーに話しかけた。
「つ、ツッキー…月咲さんて何者なの…?」
「そんなの知るわけないだろ…」
「こらっ!お前ら何騒いでんだ!」
「「ヒィッ!」」
三年生がやってきたところで、冒頭に戻る。
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俺は山口忠。
幼馴染のツッキーと一緒にバレー部に入って、やっとチームに馴染んできたぐらいだと思う。
今日も部活頑張ろうと思って練習してたけど、ちょっと予想もできない事件が起こった。
遡ること数分前。
ツッキーは今日日直で、ちょっとだけ遅れて入ってきた。
まだ3年生は来てないから、みんなでアップ程度の事をしていた。
「おつかれサマでーす」
「あっ、ツッキー!遅かったね!…って、あれ?」
ツッキーの後ろから、小さめの人影。
歩くたびひょこひょこ跳ねるツインテール。
「え?月咲さん?なんで…」
俺がそう言いかけたとき、同じクラスの月咲さんがツッキーを押しのけて体育館に入ってきた。
そしてあろうことか言い放った。
「ねぇ、王様ってどれー?」
「!!!!!」
場が凍った。
本当に、今世紀最大に。
連れてきたツッキー本人も目をまん丸にして固まってる。
まずツッキーが月咲さんを引き連れて来たことにも突っ込みどころ満載だけど、それどころじゃない事態が発生してしまった。
「え、いないの?月島ウソついた?」
「…れだ…」
「はぁ?」
「今俺のこと王様って言ったの誰だ!!」
日向とパス練をしていた影山が、久しぶりに見る鬼の形相で月咲さんの元へと歩いてくる。
当の月咲さんは、びびるどころか涼しい顔で目の前に来た影山を見た。
すごい…日向なんかより全然肝座ってる…
てか止めなくていいのかな?!
「お、おい!影山!ちょっと待て!」
「へぇ〜アンタかぁ〜。同じ中学出身らしいんだけど、あたしアンタのこと知らないや」
「あ?」
「ねぇなんで王様なの?そんなにすごい人なの?あー、天才なんだっけ?」
「おいって!!そこの、えっと、女子!!」
「あ、あたし4組の月咲マイでーす。女子って名前じゃありませーん」
「…月咲?」
一触即発の雰囲気に、田中さんと西谷さんが焦りながら間に入る。
月咲さんはずっとニヤニヤしてるし、影山は怒って考え込んだみたいな変な顔してるしでもう何が何だかよくわからない。
怖いよ…てかなんで本当ツッキーが月咲さん連れて来てんだよ…
「お前、北一のやつか?」
「そうだって言ってんじゃん」
「俺の事知ってんのか?」
「微塵も知らなかったけど、友達がアンタがいるって言うから見に来た」
「…まさかそれって」
「アンタさ、サーブも上手いんだって?あたしに打ってみてよ!」
「「ハァ?!?!」」
超マイペースな月咲さんの発言に、一同驚愕。
影山もすごいびっくりしてるけど、月咲さんに「打てないの?」なんて煽られるから打つ準備を始めている。
えっ、ほんとに女子にそのサーブ打つつもりかよ?!
「てめえ、手加減しねぇぞ」
「されたら困るんですけど〜」
「落ち着け影山!!えっと、…マイちゃん!!大地さん来ちまうぞ!!」
「かかっ、影山ぁ!お前、女の子にそれはダメだって!!」
「うるせぇ日向!!」
田中さんの顔が真っ青になってるのも完璧にスルーして、月咲さんは制服&上履きのままコートで構え始めた。
影山も日向の制止を振り切って、殺気を放って月咲さんをロックオンしてる。
まだ入り口に立っているツッキーを見ると、言葉も出ないみたいで愕然と二人を見つめてる。
しばらくの静寂。
影山はいつものようにしなやかに飛んで、静寂を切るようにジャンプサーブを全力で打ち込んだ。
やばい…!
ドッ…
重い音。
月咲さんの細い腕にジャストで当たったボールは、正面に向いてまっすぐ返って行った。
「よしゃっ!」
ゆっくり落ちたボールが、トントン跳ねながら転がった。
「まじかよ…」
「と、捕った…?!」
「ええええええ?!?!」
したり顔でニヤニヤする月咲さんと、唖然とする影山。
ツッキーは珍しく冷や汗ダラダラで、そのまま固まってる。
「王様ー!あたし捕っちゃったよ!!」
「チッ!!!!」
「でもすんごい痛いねー重すぎ!やっぱ天才だなー」
「すげー!なぁ、何なの?!誰なの?!」
「通りすがりの才女ってとこかなー」
先輩たちや日向が月咲さんと影山を取り囲んでいるところで、俺はやっとツッキーに話しかけた。
「つ、ツッキー…月咲さんて何者なの…?」
「そんなの知るわけないだろ…」
「こらっ!お前ら何騒いでんだ!」
「「ヒィッ!」」
三年生がやってきたところで、冒頭に戻る。