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幸福論
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キーンコーンカーンコーン
**
授業がすべて終わり、放課後に突入した。
みんな部活やらバイトやらと、色んな戦士になるために教室を出て行く。
ただ二人、日直だけを残して。
「チョット」
「なに」
「僕黒板するから、君は日誌書いて」
「……」
「聞こえてないの?日誌書いといて」
「今日はあたし黒板がいい」
「はぁ?」
「いつも日誌あたしじゃん!」
「君、上の方消せないデショ」
「上の方は月島が消したらいいじゃん」
「そんな二度手間かけるほどの事じゃないから。早く書いて」
今日の日直 月咲 月島
約20日に一度やってくる、日直の日。
出席番号順で2人、今年度が終わるまで永遠に一緒に業務をこなす。
どうしても友達が居ないあたしは、すぐ後の番号の更に友達が居なさそうな月島 蛍とペアのローテーションに組み込まれてしまった。
数回こなして分かったこと。
お互い友達が増えるタイプじゃない。
それと腹の立つ口数が増えた。
あと地味に、お互いこの組み合わせだと結構素で喋る。
「こんな日直からの一言なんか書く事ないんだけど」
「僕がとっても親切だから無能な私が助かったとでも書いたら?」
「月咲のテスト点は月島を抜いて学年1位でしたっ…と」
「…勉強は出来てもソレだから意味ないね」
「あれぇ?月島くん僻みですかぁ?あたしが数学以外満点だからって僻んでるんですかぁ?」
「勉強だけ出来ても日常生活で役に立たなきゃ意味ないと思いマース」
「それ月島もブーメランだと思いマース」
「数学は満点じゃないんだ?」
「そういう時もあるんですー」
あたしの成績自慢を以ってしても、日誌のスペースがどうしても余る。
とりあえず絵を描くことにした。
「…それ、プロトケラトプス?」
「うん」
「本当、役に立たない才能は多いね」
「意外と役に立つよ」
なんだか会話に詰まるから、無駄に影とかをかき足す。
別に月島との会話なんて無くてもいいけど。
プロトケラトプスがずいぶんリアルになったところで、先日の徹との会話を思い出した。
--俺のクソかわいい後輩いない?
クソかわいい後輩。
天才。
あと…
「あ!!王様!!」
「は?」
「あたしの友達が、クソかわいい後輩が烏野にいるって」
「後輩って、何部の」
「バレー部」
「…僕バレーだけど」
「知ってる。王様いる?北川第一だった子」
「いる。かわいくないけど」
月島は黒板を消し終わって、部活に行く準備を始める。
こいつでかいんだよなぁなんて思って見つめていたら、視線に気づいた月島もこっちを見た。
見つめ合うというより睨み合うという感じ。
王様…気になる…
「月島…今から部活?」
「そうだけど」
「あたしも行く!!!」
「?!…え?!」
「日誌置いてくるから待ってて!すぐ戻る!」
突然徹が言っていた王様が見たくなって、月島にそう言い捨てて職員室へとダッシュした。
**
授業がすべて終わり、放課後に突入した。
みんな部活やらバイトやらと、色んな戦士になるために教室を出て行く。
ただ二人、日直だけを残して。
「チョット」
「なに」
「僕黒板するから、君は日誌書いて」
「……」
「聞こえてないの?日誌書いといて」
「今日はあたし黒板がいい」
「はぁ?」
「いつも日誌あたしじゃん!」
「君、上の方消せないデショ」
「上の方は月島が消したらいいじゃん」
「そんな二度手間かけるほどの事じゃないから。早く書いて」
今日の日直 月咲 月島
約20日に一度やってくる、日直の日。
出席番号順で2人、今年度が終わるまで永遠に一緒に業務をこなす。
どうしても友達が居ないあたしは、すぐ後の番号の更に友達が居なさそうな月島 蛍とペアのローテーションに組み込まれてしまった。
数回こなして分かったこと。
お互い友達が増えるタイプじゃない。
それと腹の立つ口数が増えた。
あと地味に、お互いこの組み合わせだと結構素で喋る。
「こんな日直からの一言なんか書く事ないんだけど」
「僕がとっても親切だから無能な私が助かったとでも書いたら?」
「月咲のテスト点は月島を抜いて学年1位でしたっ…と」
「…勉強は出来てもソレだから意味ないね」
「あれぇ?月島くん僻みですかぁ?あたしが数学以外満点だからって僻んでるんですかぁ?」
「勉強だけ出来ても日常生活で役に立たなきゃ意味ないと思いマース」
「それ月島もブーメランだと思いマース」
「数学は満点じゃないんだ?」
「そういう時もあるんですー」
あたしの成績自慢を以ってしても、日誌のスペースがどうしても余る。
とりあえず絵を描くことにした。
「…それ、プロトケラトプス?」
「うん」
「本当、役に立たない才能は多いね」
「意外と役に立つよ」
なんだか会話に詰まるから、無駄に影とかをかき足す。
別に月島との会話なんて無くてもいいけど。
プロトケラトプスがずいぶんリアルになったところで、先日の徹との会話を思い出した。
--俺のクソかわいい後輩いない?
クソかわいい後輩。
天才。
あと…
「あ!!王様!!」
「は?」
「あたしの友達が、クソかわいい後輩が烏野にいるって」
「後輩って、何部の」
「バレー部」
「…僕バレーだけど」
「知ってる。王様いる?北川第一だった子」
「いる。かわいくないけど」
月島は黒板を消し終わって、部活に行く準備を始める。
こいつでかいんだよなぁなんて思って見つめていたら、視線に気づいた月島もこっちを見た。
見つめ合うというより睨み合うという感じ。
王様…気になる…
「月島…今から部活?」
「そうだけど」
「あたしも行く!!!」
「?!…え?!」
「日誌置いてくるから待ってて!すぐ戻る!」
突然徹が言っていた王様が見たくなって、月島にそう言い捨てて職員室へとダッシュした。