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幸福論
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×××
最近、ツッキーとマイの様子が変だ。
ツッキーは俺が何を言っても上の空って感じだし、マイに至っては教科書全部忘れてきたりそれを注意した先生にタメ口で見当違いの天気の事を話したり、とにかくおかしい。
もうすぐテストもあるのに、二人とも大丈夫なのかな…
「月咲さん?!何やってるの?!」
そして今日。数学の授業中。
お昼にはまだまだ早いのに、いきなりマイがパンを食べだした。
マジ…?今日も?!
いつもなら神々しいほど偉そうにしているマイがボケっとしてパンを食べだしたりするから、先生が真っ青になるほど焦ってる。
「え…あー、朝ごはん食べてなくてー」
「今食べなくてもいいでしょ?!」
「脳が機能してない気がするんでー」
「一食ぐらい食べなくたって月咲さんの成績は変わらないでしょ!!すぐしまいなさい!!」
「…なら、頭痛いんで保健室いきまーす」
「なら?!ちょっと待ちなさい!なんでパンまで持ってくの?!」
「道中お腹すくじゃないですかぁ」
超マイペースに会話を切り上げて、ふらふらとした足取りでマイは教室を出て行く。
先生を含めクラスの皆がポカンとした顔でマイの姿を見送っている。
…ちゃっかりパン持ってったし!
俺は内心焦りながらツッキーの方を見る。
こっちもノートも書かずにぼーっとしてる。
なんなんだ?!二人して!
こないだの昼休みに出て行ってから変だよ!
そういえば昼休み帰ってこなくて、二人とも遅れて入ってきたっけ…
あの時はマイすごく機嫌悪そうだったし、なんかあったのかな?
次の休み時間に二人とも無言でご飯食べてたし。
……。
後でツッキーに聞いてみよう…
××
「ツッキー!」
「ナニ」
授業が終わって、ツッキーの席に急ぐ。
マイはまだ帰ってこない。
本当に体調悪かったとか?いや、そうは見えないけども。
「最近、すごいぼーっとしてるけどどうしたの?マイもだし、なんかあった?」
「…なんで?」
「え、なんでって…二人ともいつも通りじゃないから…ホラ、こないだの昼休み以来あんまり喋ってないし」
「……」
ツッキーが黙り込む。
マイと喧嘩でもしたのかな?!あり得る!
俺の予想だけど、多分ツッキーマイのこと好きだし、喧嘩して絶交されたならこうなるのも頷ける。
聞いちゃまずかったかな…
「山口」
「な、何?!」
「お前口堅い?」
「え?!うん、多分…」
なんだろう、秘密の事?
ツッキーの秘密なら、誰にもバラすつもりないけど…
ていうか、バラすような人いないけど…
ツッキーはちょっと考え込んでから、ボソッと呟いた。
「僕、マイと付き合う事になった」
「……え゛っ?!!」
「うるさい」
そ、そうだったんだ!!
よかった、振られたとかじゃなくて!!
心なしかツッキーが少し嬉しそうな顔をしてる。
「おめでとうツッキー!!」
「どうも」
「俺、すごく嬉しい!」
「なんでお前が嬉しいの」
「あっ、でもツッキー」
「今度は何」
「なんでマイと喋んないの?そういう事なら、もっと一緒に居たらいいのに」
俺の言葉に、ツッキーが不機嫌そうな顔になってしまう。
えっ俺地雷踏んだ?!
「…なんか、避けられてる気がする」
「そうかな?」
「僕が何言っても聞いてないし。何か訊いても答えようともしない。顔見たら嫌な顔して逃げるし」
「え、ならメールでもしてみたらいいんじゃない?」
「連絡先知らない」
「えっ」
「お前知らないの?」
「ごめん、俺も知らない…」
あれだけ仲良さげにしてたのに、連絡先交換してないの?!
まずツッキーが知らないのに俺が知ってるわけないよ…
会話が途切れて困っていると、マイがドアをスパーンと開けて入ってきた。
皆がマイの様子を見て道を開ける。
なんだか機嫌が悪そう。
「あっ、マイおかえり!大丈夫?」
「パン途中で取られた」
「そ、そっか…俺お菓子なら持ってるけど食べる?」
「ほんと?!ありがと!」
「マイ」
「あ?」
ツッキーが声をかけると、マイはまた仏頂面になった。
なんで?なんでなの?!
付き合いたてなんだよね?!
マイは引きつった変な顔をしながら、徐々に視線をずらしてツッキーの後ろの自分の席に着いた。
無言でツッキーの首にかかっていたヘッドフォンを奪うと、自分で装着して音楽を聴き始める。
待って、そういう横暴な態度は取れるのに会話できないってどういうことなの…?
ツッキーもツッキーだよ!話すタイミングならいくらでもあるのに何でぼーっとしてんの!
これは、何とかしないと…
「マイ、ちょっといい?!」
「うわっ?!」
俺はマイのヘッドフォン(厳密にはマイが勝手に使ってるツッキーのやつ)を強引に取る。
マイは元々大きなつり目をもっと大きくして俺を見た。
ツッキーも同じような顔をして俺を見てる。
「何?なんなの?」
「あのさマイ、ツッキーからさっき聞いたんだけど」
「…ちょっと、返して」
明らかにイライラしてるマイ。
でも付き合いたてなのに、その態度は酷いよ!
「ツッキーと付き合ってるのなら、連絡先ぐらい教えてあげなよ!!」
「…えっ」
勢いに任せて、思ったより大きな声が出てしまった。
呆然とするマイ。睨みつけるツッキー。
シーンとする教室。
あっ、俺やっちゃったかも…?
「……山口」
「ヒィッ!ご、ごめん!!」
「…あ〜そっかぁ、そういえばあたし蛍の連絡先知らないや」
至極当然のような顔をして、マイがつぶやき出す。
そういえばって?
もしかして忘れてたの…?
「夜とかなんも連絡来ないなーふざけんなよーとか思ってたんだよねー。教えてなかったわぁ」
「意外に天然なんだね、マイ…」
「……」
「付き合うったって何するかあたし全然わかんないし、途方に暮れてたんだー。そっかぁそれ第一歩だねー」
「…途方に暮れてたって、君が一方的に無視するからコッチのが困ってたんですケド」
「無視してないし」
「してる」
「してない。早く携帯貸して」
マイはツッキーの差し出した携帯を奪い取ると、手早く自分の連絡先を登録した。
もういろいろと順序がおかしいよ!
まあ何にせよ、マイとツッキーのボケっとした感じが無くなった。
そんな事でモヤモヤしてたんだ。よかった。
「よかった…喧嘩してたわけじゃなかったんだね」
「なんで蛍と喧嘩しなきゃいけないの?あたし口が達者なムカツク奴とは喧嘩しないよ」
「そ、そうなんだ」
「ていうか山口くんも携帯出してよ。早く。授業始まっちゃう」
「あっ、うん」
何故か僕の携帯まで奪うと、同じように入力する。
そりゃ友達だけど、いいのかな?
マイはツッキーの彼女になったんだし…
「はい」
「ありがとう!」
「早く戻んないとそろそろチャイム鳴るよー」
「そうだね!」
マイはそれだけ言うと、ツッキーのヘッドフォンを再び装着。
完全に雰囲気戻ってるし。単純だなぁ…
俺は自分の席に戻ろうとした。
「チョット、山口」
「え、何?」
「お前…色々覚悟しといてよね」
「ヒィッ!う、ゴメン!」
ツッキーにすごく怖い顔をされた所で、チャイムが鳴った。
最近、ツッキーとマイの様子が変だ。
ツッキーは俺が何を言っても上の空って感じだし、マイに至っては教科書全部忘れてきたりそれを注意した先生にタメ口で見当違いの天気の事を話したり、とにかくおかしい。
もうすぐテストもあるのに、二人とも大丈夫なのかな…
「月咲さん?!何やってるの?!」
そして今日。数学の授業中。
お昼にはまだまだ早いのに、いきなりマイがパンを食べだした。
マジ…?今日も?!
いつもなら神々しいほど偉そうにしているマイがボケっとしてパンを食べだしたりするから、先生が真っ青になるほど焦ってる。
「え…あー、朝ごはん食べてなくてー」
「今食べなくてもいいでしょ?!」
「脳が機能してない気がするんでー」
「一食ぐらい食べなくたって月咲さんの成績は変わらないでしょ!!すぐしまいなさい!!」
「…なら、頭痛いんで保健室いきまーす」
「なら?!ちょっと待ちなさい!なんでパンまで持ってくの?!」
「道中お腹すくじゃないですかぁ」
超マイペースに会話を切り上げて、ふらふらとした足取りでマイは教室を出て行く。
先生を含めクラスの皆がポカンとした顔でマイの姿を見送っている。
…ちゃっかりパン持ってったし!
俺は内心焦りながらツッキーの方を見る。
こっちもノートも書かずにぼーっとしてる。
なんなんだ?!二人して!
こないだの昼休みに出て行ってから変だよ!
そういえば昼休み帰ってこなくて、二人とも遅れて入ってきたっけ…
あの時はマイすごく機嫌悪そうだったし、なんかあったのかな?
次の休み時間に二人とも無言でご飯食べてたし。
……。
後でツッキーに聞いてみよう…
××
「ツッキー!」
「ナニ」
授業が終わって、ツッキーの席に急ぐ。
マイはまだ帰ってこない。
本当に体調悪かったとか?いや、そうは見えないけども。
「最近、すごいぼーっとしてるけどどうしたの?マイもだし、なんかあった?」
「…なんで?」
「え、なんでって…二人ともいつも通りじゃないから…ホラ、こないだの昼休み以来あんまり喋ってないし」
「……」
ツッキーが黙り込む。
マイと喧嘩でもしたのかな?!あり得る!
俺の予想だけど、多分ツッキーマイのこと好きだし、喧嘩して絶交されたならこうなるのも頷ける。
聞いちゃまずかったかな…
「山口」
「な、何?!」
「お前口堅い?」
「え?!うん、多分…」
なんだろう、秘密の事?
ツッキーの秘密なら、誰にもバラすつもりないけど…
ていうか、バラすような人いないけど…
ツッキーはちょっと考え込んでから、ボソッと呟いた。
「僕、マイと付き合う事になった」
「……え゛っ?!!」
「うるさい」
そ、そうだったんだ!!
よかった、振られたとかじゃなくて!!
心なしかツッキーが少し嬉しそうな顔をしてる。
「おめでとうツッキー!!」
「どうも」
「俺、すごく嬉しい!」
「なんでお前が嬉しいの」
「あっ、でもツッキー」
「今度は何」
「なんでマイと喋んないの?そういう事なら、もっと一緒に居たらいいのに」
俺の言葉に、ツッキーが不機嫌そうな顔になってしまう。
えっ俺地雷踏んだ?!
「…なんか、避けられてる気がする」
「そうかな?」
「僕が何言っても聞いてないし。何か訊いても答えようともしない。顔見たら嫌な顔して逃げるし」
「え、ならメールでもしてみたらいいんじゃない?」
「連絡先知らない」
「えっ」
「お前知らないの?」
「ごめん、俺も知らない…」
あれだけ仲良さげにしてたのに、連絡先交換してないの?!
まずツッキーが知らないのに俺が知ってるわけないよ…
会話が途切れて困っていると、マイがドアをスパーンと開けて入ってきた。
皆がマイの様子を見て道を開ける。
なんだか機嫌が悪そう。
「あっ、マイおかえり!大丈夫?」
「パン途中で取られた」
「そ、そっか…俺お菓子なら持ってるけど食べる?」
「ほんと?!ありがと!」
「マイ」
「あ?」
ツッキーが声をかけると、マイはまた仏頂面になった。
なんで?なんでなの?!
付き合いたてなんだよね?!
マイは引きつった変な顔をしながら、徐々に視線をずらしてツッキーの後ろの自分の席に着いた。
無言でツッキーの首にかかっていたヘッドフォンを奪うと、自分で装着して音楽を聴き始める。
待って、そういう横暴な態度は取れるのに会話できないってどういうことなの…?
ツッキーもツッキーだよ!話すタイミングならいくらでもあるのに何でぼーっとしてんの!
これは、何とかしないと…
「マイ、ちょっといい?!」
「うわっ?!」
俺はマイのヘッドフォン(厳密にはマイが勝手に使ってるツッキーのやつ)を強引に取る。
マイは元々大きなつり目をもっと大きくして俺を見た。
ツッキーも同じような顔をして俺を見てる。
「何?なんなの?」
「あのさマイ、ツッキーからさっき聞いたんだけど」
「…ちょっと、返して」
明らかにイライラしてるマイ。
でも付き合いたてなのに、その態度は酷いよ!
「ツッキーと付き合ってるのなら、連絡先ぐらい教えてあげなよ!!」
「…えっ」
勢いに任せて、思ったより大きな声が出てしまった。
呆然とするマイ。睨みつけるツッキー。
シーンとする教室。
あっ、俺やっちゃったかも…?
「……山口」
「ヒィッ!ご、ごめん!!」
「…あ〜そっかぁ、そういえばあたし蛍の連絡先知らないや」
至極当然のような顔をして、マイがつぶやき出す。
そういえばって?
もしかして忘れてたの…?
「夜とかなんも連絡来ないなーふざけんなよーとか思ってたんだよねー。教えてなかったわぁ」
「意外に天然なんだね、マイ…」
「……」
「付き合うったって何するかあたし全然わかんないし、途方に暮れてたんだー。そっかぁそれ第一歩だねー」
「…途方に暮れてたって、君が一方的に無視するからコッチのが困ってたんですケド」
「無視してないし」
「してる」
「してない。早く携帯貸して」
マイはツッキーの差し出した携帯を奪い取ると、手早く自分の連絡先を登録した。
もういろいろと順序がおかしいよ!
まあ何にせよ、マイとツッキーのボケっとした感じが無くなった。
そんな事でモヤモヤしてたんだ。よかった。
「よかった…喧嘩してたわけじゃなかったんだね」
「なんで蛍と喧嘩しなきゃいけないの?あたし口が達者なムカツク奴とは喧嘩しないよ」
「そ、そうなんだ」
「ていうか山口くんも携帯出してよ。早く。授業始まっちゃう」
「あっ、うん」
何故か僕の携帯まで奪うと、同じように入力する。
そりゃ友達だけど、いいのかな?
マイはツッキーの彼女になったんだし…
「はい」
「ありがとう!」
「早く戻んないとそろそろチャイム鳴るよー」
「そうだね!」
マイはそれだけ言うと、ツッキーのヘッドフォンを再び装着。
完全に雰囲気戻ってるし。単純だなぁ…
俺は自分の席に戻ろうとした。
「チョット、山口」
「え、何?」
「お前…色々覚悟しといてよね」
「ヒィッ!う、ゴメン!」
ツッキーにすごく怖い顔をされた所で、チャイムが鳴った。