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幸福論
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変わって金曜日。
「月咲さん、最近ツッキーと仲良しだね」
「え、そう?」
お昼休み、山口くんと月島といつものようにお昼ご飯を食べていた時、そう言われた。
月島は飲み物を買いに行っていて不在。
「だってツッキーが誰かのパシリ…じゃないけど、そういうことしないし!」
「ついでだからじゃないー?」
月島がジュースを買いに行くって言ったから、ついでにあたしのも頼んでおいた。
確かに誰かのお使いなんてするタイプじゃないかも。
「結局昨日は一緒に帰ったの?途中までだけど」
「ご飯食べに行ったよー」
「えっ?!ツッキーと?!」
「うん。今度は山口くんも行こうよ」
「い、いいのかなぁ…俺も行っても…」
「あたしが誘ってるんだしいいでしょ」
何を遠慮してるのか。
「あのさぁ、山口くんはあたしの友達?」
「?そうだと思うけど…それ以外に何かある?」
「だよねー、うーん」
「それがどうかしたの?」
「友達の定義って難しいなー」
「ははっ、何それ。友達って確認してなるもんじゃないと思うよ!」
確認してなるものじゃない…
自然となるもの…
もし片方だけが友達だと思ってて、もう片方は違ったらどうするんだろう。
難しい。みんなそんなことサラッとやれるんだから、あたしよりホントは優れてるんじゃないの?
「てか、山口くんのそのパンおいしそー」
「ちょっと食べる?」
「ありがと!いただきまーす」
「月咲」
「あ?」
山口くんが差し出してくれたパンをそのまま齧ろうとしたら、頭上から声がした。
視線を上げると、月島が仏頂面で立っている。
「昨日言ったこともう忘れたの?人の話聞いてた?」
「え?友達なのにアウトなの?」
「アウト」
そう言って月島はパンの綺麗な面を千切ると、あたしに渡してきた。
ついでに頼んであったイチゴミルクも。
「…ドーモ」
「ツッキーが人の世話焼いてる…!」
「山口うるさい。あんまりこの人甘やかさないでよね」
「ゴメンツッキー!」
甘やかすって何様だよ。
月島から受け取った山口くんのパンを頬張りながら、月島を睨む。
昨日から訳分からんことばっかり言って…
「なんか、ツッキーが誰かと仲良くしてるなんて新鮮だなー」
「友達出来なさそうだもんね」
「君にだけは言われたくない」
「あたしと友達になれてホントは嬉しいんでしょー?蛍って呼べなんか言っちゃってさぁ」
「え?!名前呼びするほど仲良くなったの?!」
「チョット…二人とも黙ってくんない」
なんか怒ってる?
自分から呼べって言ったくせになんなの?
「でもホント、ツッキー月咲さんには優しいよね」
「…別に」
「ねぇなんかツッキー月咲さんってややこしくない?」
「言われてみればそうかも…」
「山口くんもマイって呼べばいいよ。最近この人もマイって呼んでくるしさぁ」
「えっ、じゃあそうするね!」
山口くんは嬉しそうに笑う。
あぁ〜なんか友達って感じでいいなぁ…
一人でうきうきしながら、机の幅狭い方(縦側)に座る月島をちらっと見たら目が合った。
なんだか睨んでるような気がする。
何?これも言っちゃダメなやつなの?
「何睨んでんの」
「君ホントに人との距離感知らないんだね」
「ハァ?別に今おかしなことしてないでしょ。昨日のスプーンの件はよく考えたらダメだとして、パン貰うのも名前で呼ぶのも普通じゃん」
「だから、君の普通は普通じゃないんだって」
「昨日のスプーン…?」
月島と喧嘩腰で話していると、山口くんが怪訝そうな顔をして聞いてきた。
「あーあのね、昨日ご飯食べに行った時に、あたしが蛍が使ってたスプーンそのまま使ってたべちゃって…」
「え゛!!?」
「…チョット、マイ黙って」
「僕は別にいいよとか言うからどこまでOKなのかややこしくて全然わかんな…「黙れって言ってんの聞こえないの?!」…あたしが喋ってんだからそっちが黙ってよ!!」
月島が珍しく大声を出し始めて口論になる。
腹が立ったあたしが月島のお弁当のおかずを奪い取ったところで、タイミングよく日向と影山がやってきた。
「月咲ーーー!!今日は部活くる?!助っ人ある?!」
「え、何もないけど行かないよ」
「なんでだよ!」
「今日はめんどくさいから。あっ、卵焼きももーらい」
「…もう好きにしたら」
「?!?!月咲、月島とメッチャ仲良くなってんじゃんか…」
「「そこまでだよ」」
「ハモってる!!」
苦手な五時間目数学の前のひととき。
変わって金曜日。
「月咲さん、最近ツッキーと仲良しだね」
「え、そう?」
お昼休み、山口くんと月島といつものようにお昼ご飯を食べていた時、そう言われた。
月島は飲み物を買いに行っていて不在。
「だってツッキーが誰かのパシリ…じゃないけど、そういうことしないし!」
「ついでだからじゃないー?」
月島がジュースを買いに行くって言ったから、ついでにあたしのも頼んでおいた。
確かに誰かのお使いなんてするタイプじゃないかも。
「結局昨日は一緒に帰ったの?途中までだけど」
「ご飯食べに行ったよー」
「えっ?!ツッキーと?!」
「うん。今度は山口くんも行こうよ」
「い、いいのかなぁ…俺も行っても…」
「あたしが誘ってるんだしいいでしょ」
何を遠慮してるのか。
「あのさぁ、山口くんはあたしの友達?」
「?そうだと思うけど…それ以外に何かある?」
「だよねー、うーん」
「それがどうかしたの?」
「友達の定義って難しいなー」
「ははっ、何それ。友達って確認してなるもんじゃないと思うよ!」
確認してなるものじゃない…
自然となるもの…
もし片方だけが友達だと思ってて、もう片方は違ったらどうするんだろう。
難しい。みんなそんなことサラッとやれるんだから、あたしよりホントは優れてるんじゃないの?
「てか、山口くんのそのパンおいしそー」
「ちょっと食べる?」
「ありがと!いただきまーす」
「月咲」
「あ?」
山口くんが差し出してくれたパンをそのまま齧ろうとしたら、頭上から声がした。
視線を上げると、月島が仏頂面で立っている。
「昨日言ったこともう忘れたの?人の話聞いてた?」
「え?友達なのにアウトなの?」
「アウト」
そう言って月島はパンの綺麗な面を千切ると、あたしに渡してきた。
ついでに頼んであったイチゴミルクも。
「…ドーモ」
「ツッキーが人の世話焼いてる…!」
「山口うるさい。あんまりこの人甘やかさないでよね」
「ゴメンツッキー!」
甘やかすって何様だよ。
月島から受け取った山口くんのパンを頬張りながら、月島を睨む。
昨日から訳分からんことばっかり言って…
「なんか、ツッキーが誰かと仲良くしてるなんて新鮮だなー」
「友達出来なさそうだもんね」
「君にだけは言われたくない」
「あたしと友達になれてホントは嬉しいんでしょー?蛍って呼べなんか言っちゃってさぁ」
「え?!名前呼びするほど仲良くなったの?!」
「チョット…二人とも黙ってくんない」
なんか怒ってる?
自分から呼べって言ったくせになんなの?
「でもホント、ツッキー月咲さんには優しいよね」
「…別に」
「ねぇなんかツッキー月咲さんってややこしくない?」
「言われてみればそうかも…」
「山口くんもマイって呼べばいいよ。最近この人もマイって呼んでくるしさぁ」
「えっ、じゃあそうするね!」
山口くんは嬉しそうに笑う。
あぁ〜なんか友達って感じでいいなぁ…
一人でうきうきしながら、机の幅狭い方(縦側)に座る月島をちらっと見たら目が合った。
なんだか睨んでるような気がする。
何?これも言っちゃダメなやつなの?
「何睨んでんの」
「君ホントに人との距離感知らないんだね」
「ハァ?別に今おかしなことしてないでしょ。昨日のスプーンの件はよく考えたらダメだとして、パン貰うのも名前で呼ぶのも普通じゃん」
「だから、君の普通は普通じゃないんだって」
「昨日のスプーン…?」
月島と喧嘩腰で話していると、山口くんが怪訝そうな顔をして聞いてきた。
「あーあのね、昨日ご飯食べに行った時に、あたしが蛍が使ってたスプーンそのまま使ってたべちゃって…」
「え゛!!?」
「…チョット、マイ黙って」
「僕は別にいいよとか言うからどこまでOKなのかややこしくて全然わかんな…「黙れって言ってんの聞こえないの?!」…あたしが喋ってんだからそっちが黙ってよ!!」
月島が珍しく大声を出し始めて口論になる。
腹が立ったあたしが月島のお弁当のおかずを奪い取ったところで、タイミングよく日向と影山がやってきた。
「月咲ーーー!!今日は部活くる?!助っ人ある?!」
「え、何もないけど行かないよ」
「なんでだよ!」
「今日はめんどくさいから。あっ、卵焼きももーらい」
「…もう好きにしたら」
「?!?!月咲、月島とメッチャ仲良くなってんじゃんか…」
「「そこまでだよ」」
「ハモってる!!」
苦手な五時間目数学の前のひととき。