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荒れ狂う波の中。
船員達が必死で帆を張り、動き回っている甲板で向かい合う二人の男。
一方は片手にナイフを持った黒髪の男。もう一方は二本の木刀を繋ぎ合わせたものを持つ金髪の男。
二人が対峙するのを、見ている少女と少年、そして船長。
---
名前の紹介が終わった後、船長はハンターになりたい理由を聞いてきた。
ゴンはすぐに答える。
「親父が魅せられた仕事がどんなのかやってみたい!」
モモもゴンに続いて答えた。
「強くなって島の皆を密猟者から守るため!もう一つは秘密……」
「モモ。もう一つって?」
「あははー。秘密だよーダメ。」
「そうなの?じゃあ、今度教えてね!」
「だーかーらー!秘密だってば!」
食い下がるゴンにモモは口に指を当てしーっのポーズをする。今ここで言うつもりはないらしい。
「あはは。わかってるってゴメン。モモが言える時にいつか教えてね!」
「うん。それならいいよー」
あはははは。と笑い合う二人のやり取りに、黒髪の男レオリオが怒ったように、はたまた呆れたように口を挟む。
「おい!お前ら!協調性のねー奴らだな!」
どうやらレオリオは理由を言う気はないらしい。ただの船長に教える義理はないというところだろう。金髪の男クラピカもレオリオの意見に同意する。「さん」付けにしろと怒っているレオリオを無視しながら船長に言えない理由を言う。
船長はそんな二人にハンター試験がすでに始まっていることを告げると、二人は渋々話し出した。
「私はクルタ族の生き残りだ」
クラピカは一族を皆殺しにした幻影旅団を捕まえるために。
「金だ!!!」
そして、レオリオは金があれば何にでも手に入るからと、金のためにハンターになりたいと言った。
---
「船がひっくり返るぞ!!帆を上げろ!」
「急げ!!マストがもたないぞ!」
甲板では船員達が大慌てで船が転覆しないように働いている。そんな甲板の真ん中でレオリオとクラピカが武器を持って対峙していた。
それを追いかけて船内から出てきたモモとゴンと船長。
甲板に出た瞬間、モモは驚きの声を上げる。
「うわぁ!思ったより波が激しいことになってる…」
「こりゃ、海に落ちたら浮かんでこねぇぞ!!!」
船長が海の様子を見て叫んだ。
「あの二人本当にここで戦う気かなぁ…」
モモが心配気な顔で言う。それに答えるゴン。
「うん。そうだと思うよ」
「……よっぽど気に触ったんだろね。『金だけを求めてるわけじゃねぇ』っていうのと『一族を侮辱されるようなことは許せない』っていう感じ??」
「!!…モモすごいね!わかるんだ?」
二人の気に触った部分を当てたかのようなモモの発言に、人間の気持ちがわかるの?!と驚くゴン。
「ううん。適当だよ」
「ぅえ?!…あはははは!モモ面白すぎだよ!」
しかし、笑顔で"適当"というモモの答えにプっと噴出してしまう。そんな場面じゃないのはゴンも百も承知だが。
その時、船の上空でバキッっという大きな音が響いた。その瞬間、メインマストの柱が折れ急降下し船員の一人、カッツォに直撃した。
モモ・ゴン、決闘をしていたレオリオ・クラピカもカッツォの方をバッと見る。
吹っ飛ばされて海に投げ出されようとしているカッツォを見て、モモとゴンは迷わず走り出す。
レオリオも決闘をそっちのけでカッツォへ向かう。クラピカはそんなレオリオを見て一瞬驚いた顔をしたが、すぐにレオリオに続いて走り出した。
カッツォの元に辿り着いたレオリオとクラピカは、片手で手すりを持って海に投げ出されたカッツォに手を伸ばす。
「ちっ」
が、届かずレオリオが小さく舌打ちをする。クラピカも顔をしかめる。
その瞬間二人の目の前を何かがカッツォの方に向かって飛んでいった。それが何かを瞬間で悟ると、同時にすぐさまそれを掴む。
レオリオの手にはゴンの足が、クラピカの手にはモモの足が掴まれていた。
モモとゴンがカッツォを助けるべく海にダイブしたのだ。
船員達も手伝いモモとゴン、そしてカッツォを引き上げる。
どうやら三人とも無事なようだ。
「痛ったぁ!…鼻ぶつけちゃった」
「俺もっ…」
船の側面に鼻をぶつけたらしく鼻をさするモモとゴン。そんな二人を見て、はぁはぁと息を吐きながら、ずいっと近づくレオリオとクラピカ。
「二人共!!なんと無謀な!!!下は人魚さえも溺れるといわれている危険海流だということを知っているのか?!」
「俺達が足を掴んでなかったらお前達まで海のモクズだったんだぞっ!!!!」
((そんなとこで決闘しようとしてたクセに……!))
危なかったことを必死で説明する二人にモモとゴンは心の中で声を揃えてツッコむ。
しかし、その後笑顔で答える。
「ま、皆無事だったんだからいいでしょ?」
「そうそう。それに掴んでくれたしさ」
ね?と笑う二人にレオリオもクラピカも毒気を抜かれたような気がして、お互いに顔を見合わせると先刻の自分の発言を謝った。
そんな四人を見ていた船長は笑いだすと
「お前ら気に入ったぜ!」
と声を上げ、試験会場近くの港まで連れていってくれることを約束した。
見上げると空は嵐の雲が通り過ぎ、少し晴れ間が見えていた。
まるで、さっきまでのわだかまりが溶けていくかのように……
その後、約束通り船長は試験会場の最寄りの港、ドーレ港まで連れていってくれた。
その頃にはすっかり空も晴れていた。
相いれなかった心
溶けたわだかまり
夢へ向かって一歩前進した
嵐の後、
雲の隙間から覗く光のように
黄色と青色が混ざったような光の色。
ー ドーンミスト ー
船員達が必死で帆を張り、動き回っている甲板で向かい合う二人の男。
一方は片手にナイフを持った黒髪の男。もう一方は二本の木刀を繋ぎ合わせたものを持つ金髪の男。
二人が対峙するのを、見ている少女と少年、そして船長。
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名前の紹介が終わった後、船長はハンターになりたい理由を聞いてきた。
ゴンはすぐに答える。
「親父が魅せられた仕事がどんなのかやってみたい!」
モモもゴンに続いて答えた。
「強くなって島の皆を密猟者から守るため!もう一つは秘密……」
「モモ。もう一つって?」
「あははー。秘密だよーダメ。」
「そうなの?じゃあ、今度教えてね!」
「だーかーらー!秘密だってば!」
食い下がるゴンにモモは口に指を当てしーっのポーズをする。今ここで言うつもりはないらしい。
「あはは。わかってるってゴメン。モモが言える時にいつか教えてね!」
「うん。それならいいよー」
あはははは。と笑い合う二人のやり取りに、黒髪の男レオリオが怒ったように、はたまた呆れたように口を挟む。
「おい!お前ら!協調性のねー奴らだな!」
どうやらレオリオは理由を言う気はないらしい。ただの船長に教える義理はないというところだろう。金髪の男クラピカもレオリオの意見に同意する。「さん」付けにしろと怒っているレオリオを無視しながら船長に言えない理由を言う。
船長はそんな二人にハンター試験がすでに始まっていることを告げると、二人は渋々話し出した。
「私はクルタ族の生き残りだ」
クラピカは一族を皆殺しにした幻影旅団を捕まえるために。
「金だ!!!」
そして、レオリオは金があれば何にでも手に入るからと、金のためにハンターになりたいと言った。
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「船がひっくり返るぞ!!帆を上げろ!」
「急げ!!マストがもたないぞ!」
甲板では船員達が大慌てで船が転覆しないように働いている。そんな甲板の真ん中でレオリオとクラピカが武器を持って対峙していた。
それを追いかけて船内から出てきたモモとゴンと船長。
甲板に出た瞬間、モモは驚きの声を上げる。
「うわぁ!思ったより波が激しいことになってる…」
「こりゃ、海に落ちたら浮かんでこねぇぞ!!!」
船長が海の様子を見て叫んだ。
「あの二人本当にここで戦う気かなぁ…」
モモが心配気な顔で言う。それに答えるゴン。
「うん。そうだと思うよ」
「……よっぽど気に触ったんだろね。『金だけを求めてるわけじゃねぇ』っていうのと『一族を侮辱されるようなことは許せない』っていう感じ??」
「!!…モモすごいね!わかるんだ?」
二人の気に触った部分を当てたかのようなモモの発言に、人間の気持ちがわかるの?!と驚くゴン。
「ううん。適当だよ」
「ぅえ?!…あはははは!モモ面白すぎだよ!」
しかし、笑顔で"適当"というモモの答えにプっと噴出してしまう。そんな場面じゃないのはゴンも百も承知だが。
その時、船の上空でバキッっという大きな音が響いた。その瞬間、メインマストの柱が折れ急降下し船員の一人、カッツォに直撃した。
モモ・ゴン、決闘をしていたレオリオ・クラピカもカッツォの方をバッと見る。
吹っ飛ばされて海に投げ出されようとしているカッツォを見て、モモとゴンは迷わず走り出す。
レオリオも決闘をそっちのけでカッツォへ向かう。クラピカはそんなレオリオを見て一瞬驚いた顔をしたが、すぐにレオリオに続いて走り出した。
カッツォの元に辿り着いたレオリオとクラピカは、片手で手すりを持って海に投げ出されたカッツォに手を伸ばす。
「ちっ」
が、届かずレオリオが小さく舌打ちをする。クラピカも顔をしかめる。
その瞬間二人の目の前を何かがカッツォの方に向かって飛んでいった。それが何かを瞬間で悟ると、同時にすぐさまそれを掴む。
レオリオの手にはゴンの足が、クラピカの手にはモモの足が掴まれていた。
モモとゴンがカッツォを助けるべく海にダイブしたのだ。
船員達も手伝いモモとゴン、そしてカッツォを引き上げる。
どうやら三人とも無事なようだ。
「痛ったぁ!…鼻ぶつけちゃった」
「俺もっ…」
船の側面に鼻をぶつけたらしく鼻をさするモモとゴン。そんな二人を見て、はぁはぁと息を吐きながら、ずいっと近づくレオリオとクラピカ。
「二人共!!なんと無謀な!!!下は人魚さえも溺れるといわれている危険海流だということを知っているのか?!」
「俺達が足を掴んでなかったらお前達まで海のモクズだったんだぞっ!!!!」
((そんなとこで決闘しようとしてたクセに……!))
危なかったことを必死で説明する二人にモモとゴンは心の中で声を揃えてツッコむ。
しかし、その後笑顔で答える。
「ま、皆無事だったんだからいいでしょ?」
「そうそう。それに掴んでくれたしさ」
ね?と笑う二人にレオリオもクラピカも毒気を抜かれたような気がして、お互いに顔を見合わせると先刻の自分の発言を謝った。
そんな四人を見ていた船長は笑いだすと
「お前ら気に入ったぜ!」
と声を上げ、試験会場近くの港まで連れていってくれることを約束した。
見上げると空は嵐の雲が通り過ぎ、少し晴れ間が見えていた。
まるで、さっきまでのわだかまりが溶けていくかのように……
その後、約束通り船長は試験会場の最寄りの港、ドーレ港まで連れていってくれた。
その頃にはすっかり空も晴れていた。
相いれなかった心
溶けたわだかまり
夢へ向かって一歩前進した
嵐の後、
雲の隙間から覗く光のように
黄色と青色が混ざったような光の色。
ー ドーンミスト ー