pkmnの世界なのでカタカナ名前推奨です。
pkmn短編
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「それにしても昨日のモモ面白かったな」
ナックルジムのジムリーダー室で仕事をしていたキバナはふと昨日の出来事を思い出してフッと笑う。揶揄えば良い反応が返ってきて、つい楽しくなってしまい揶揄いすぎたかもしれないが。
バニリッチに大分牽制されたことも思い出す。
(あの後も大分視線感じたもんな。オレ様の距離感が近くなければ許容してくれてるみたいだったけどな)
バニリッチの視線もあり、あの後は耳元に囁くような悪戯はしなかった。
モモもあれは揶揄われたと分かったのか特に警戒することもなく普通に会話をして、改めてデートの約束を取り付けて、ホテルに送ってナックルシティに帰ってきた。
ただの会話だけだったはずなのに、ジムトレーナーたちに「キバナ様、何か良いことでもありましたか…?」と聞かれてしまうくらいには自分の表情は緩んでいた、らしい。
ただあの強い瞳を持つモモに興味を持っただけ、だったはずなのに。偶然にしてはタイミング良く会いすぎるし、自分の口から出る言葉はいつも口説いてるみたいなセリフばかりだ。デートなんていう言葉も普段は軽々しく使わない。
モモの耳元に寄せた言葉だって、反応が見たくてわざと言ったのだ。
「………オレ様、もしかしてモモのこと好きなのか?」
なんとなく放ってみた言葉は、とてつもなくしっくり来る。
「は…マジかよ」
分かっていたような、まさかのような、自分の言葉に苦笑いしながらキバナは頭を抱える。今思うと、ワイルドエリアであの意思の籠った強い瞳を見た時に一目惚れをしていたのか。
気づかないフリをしていたが、通りで昨日モモに何でもなかったような反応をされて、ちょっぴり胸が傷んだはずだ。
(オレ様、意識して欲しかったのかよ)
「我ながら、ダセェ…」
余裕のあるフリをして、揶揄っただけだというフリをして、本当は意識して欲しかっただなんてダサすぎる。
「あー…くそ。
とにかく、モモに負けるわけにはいかねぇな」
キバナは事務仕事を中断させ、かけてあったジムジャージに腕を通す。そのままジムリーダー室の扉を開けるとジムトレーナー達に声をかけ、トレーニングルームに消えて行った。
ー キミのために強くなる ー
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