pkmnの世界なのでカタカナ名前推奨です。
pkmn短編
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バウタウンでジムリーダー5人と会い、ますますやる気が漲ったモモは、ルリナ戦に無事に勝ち、第二鉱山からエンジンシティはずれを抜けてエンジンシティに戻るための橋を渡っていた。
(勝った後で、シーフードレストラン"ぼうはてい"でランチをご馳走になった時は、すっごく嬉しかったなぁ。)
(可愛がってもらえてお姉ちゃんができたみたい。)
ランチではルリナ自身もとても楽しそうにしてくれた。ご飯はもちろん言うまでもなく美味しくて、モモもバニリッチもワシボンも大満足だった。
ーそう、バニプッチはルリナ戦後に進化してバニリッチになったのだ。ますます頼もしい相棒になってくれている。
エンジンシティでは、ホテルを予約しているので、今夜は久しぶりにテントではなくベッドで寝られそうだ。ポケモン達とテントで寝るのも楽しくはあるのだが、たまにはフワフワのベッドで寝てもいいよね〜なんて思いながらひとまずチェックインをすべくホテルへと歩いていると、モモのスマホロトムが鳴った。
初日にワイルドエリアで迷子になっていた話を聞いてから、特に兄のマクワがよく電話をかけてくるのでまたお兄ちゃんかなと思いながら、あまり画面を見ずに「ロトム繋いで」と気軽に電話に出る。
「もしもーし!お兄ちゃん?」
『オレ様、モモのアニキになった覚えはないなぁ』
「あわわ、きば、キバナさん?!」
バウタウンで会った際にキバナと連絡先を交換したのだ。もちろんマクワは阻止しようとしたが、借りがあるのは間違いなく渋々承諾した。
交換してから一度もかかってくることはなかったので、すっかり油断していたモモは驚きのあまり声が裏返った。
「ごめんなさい。お兄ちゃんかと思っちゃって…」
『…(てことは、しょっちゅうマクワから連絡があるってことか。シスコンめ)
おう、大丈夫だぜ』
キバナの返答に安堵する。次からはちゃんと画面を確認しようと決めた。なんだかキバナの前では失敗してばかりだ。
「どうしたんですか?電話なんて」
初めてですよね?なんて言いながらホテルへの道を進む。通話中のためスマホロトムで地図を確認できないが大通りの近くだったから大丈夫だろう。人通りの多い方へと進んでいく。
『前にデートに誘ったろ?
あれ、いつにする?』
「で、デデデデート…!?!?」
忘れていた訳ではないが、バウタウンを出た後も第二鉱山を歩き回り、トレーナーバトルもたくさんしていたのでうっかりしていた…決して忘れていた訳ではない。
…いや、あれから何日か経っても特にキバナから連絡がなかったので、あれは冗談だったんだなと1人で納得して忘れていたというのが正しいかもしれない。
あまりに大きい声が出ていたのか、周りの人に注目されてしまって恥ずかしい。
『モモ、今どこまで進んだ?』
「い、いま、今エンジンシティに戻ってきたとこです」
『なるほどな。じゃあ、カブさんとはまだか』
「そうですね…!」
『んー…』とキバナはしばし考える。
モモのことを気に入り、モモのことがもっと知りたいと思い「デート」に誘ってみたものの、ジムチャレンジ中であるモモの邪魔をしたい訳ではない。あの強い瞳でトレーナーとして成長して、自分のジムまで辿り着いて欲しいと思っている。
『そうだな…
もし、カブさんに勝てたら、ワイルドエリアに入るから、ワイルドエリアでデートするか』
「!」
ポケモンバトルの修行でもな?なんて冗談っぽく言うと、先ほどのおどおどしていた声色から嬉々とした声に変わる。
「ほんとですか?!
キバナさんとバトルしたいです!!!」
こりゃデートって言葉は飛んでるな…なんてふっと口元を緩めながら、じゃあそうしようと返事する。
バトル好きなキバナにとってバトルを喜んでくれるモモは、ますます好印象だ。
「は…!でもまずはカブさんに勝たないとですよね…!ホテル泊まろうとしてたけど、ワイルドエリアで特訓した方がいいかな…」
急に1人でブツブツと言い出したモモにキバナは笑う。
『ホテル予約したんだろ?』
「そうなんですけど…!
って、は……!!!!!ホテル!!!!」
急に慌てふためくモモ。どうしたかと尋ねると、スマホロトムで話していたから地図が見れなくて迷子になったかもしれないと言う。初日のワイルドエリアであんな奥に辿り着くモモだ、方向音痴の気があるのかもしれない。
『マジ…?大丈夫かよ?』
「……大丈夫かが分からないです……
キバナさん、ごめんなさい。電話切りますね…」
『あ!待て待て!
実はオレ様、仕事でエンジンシティに来てんだよ』
「え…?」
『オレ様が迎えにいってやるよ、どこにいんだ?モモには何が見える?』
モモは本当に慌てていた。大通りの近くだからすぐ分かるだろうと思い話しながら歩いたのが運のつきだったのか、気がつけば水路っぽいところに居て、目の前には水車が回っていた。間違いなく大通りではない。
キバナからたまたま電話がかかり、そのキバナがエンジンシティにたまたまいるという。キバナには頭が上がらないなぁ、とモモは塀にもたれながらキバナを大人しく待っていた。『オレ様が行くまで絶対そこを動くなよ!』と念押しされてしまったのだから仕方ない。バニリッチにごめんねを伝えて一緒に待つ。
ー街中でポケモンを何匹も引き連れるのは迷惑になるので、この世界の住人は特別な理由がない限り大体1匹しか連れ歩かない。モモも例にもれず、バニリッチだけを連れて歩いていた。
モモが謝ると、バニリッチはモモの頬にぺたっと自分の頬を当ててくる。いいよの意味だと分かるその優しさは、モモの心を温かくした。
「モモ!!」
「あ、キバナさん!
…ホントに助けてもらってばかりでごめんなさい」
息を切らしているキバナを見て、急いでモモの元に来てくれたのが分かり、ますます申し訳ない気分になり、頭を下げる。でも、迷惑をかけているはずなのにキバナはいつもモモに親身になってくれていた。
「オレ様、たまたまここにいただけだしな。気にすんな」
そもそもオレ様も電話かけるタイミング悪かったみてぇだし。なんて、モモを気遣った言葉もかけて、頭をポンとしてくれた。キバナの優しさが本当に沁みる。
「うう…ありがとうございます…実はちょっぴり方向音痴らしくて……助かります」
ゴニョゴニョとバツが悪そうに両手の指をスリ合わせながら、ちょっぴりだと言って誤魔化すモモにフッと一瞬口元を緩めたあと、キバナは口角を上げた。
「まあ、オレ様はモモに会えてラッキーだったけどな」
「へ…?」
デートの約束した仲だろ?なんて耳元に囁かれるように言われて思わずモモの心臓は跳ねた。
「っ…/////」
思わず顔が赤くなり、パッと耳を押さえてキバナを見るとニヤニヤと楽しそうに笑っている。絶対揶揄われた…と、抗議の言葉を口に出そうとしたら、バニリッチがモモを守るように間に乱入してきた。キバナに抗議の声を上げている。
「はいはい。お前のパートナーを揶揄って悪かったよ」
そんなバニリッチにキバナは謝るとモモにホテルの名前を確認して、案内をし始めた。
「モモ、お前…結構方向音痴だな…」
キバナはモモを案内しつつ、エンジンシティの地図を見せてモモの方向音痴度を確認していた。結果、なかなかの方向音痴であることが分かり、思わずボソッと本音が出てしまう。
「わーん…!そんなチェックしないでくださいよ」
「いや、よく開会式からエンジンシティに一周してこれたなと思って」
「ひどい…!!そこまでじゃないもん!」
キバナに若干引かれている気がしてモモは、釈然としない。
確かに方向音痴だけど、ちょっとだもん…確かにワイルドエリアでは迷っちゃって大分奥まで行ってしまったけども…!
「初日にワイルドエリアのあんなに奥まで行ってたの納得だな」
「…くぅ…!」
ぐうの音も出ないとはこのこと。でもキバナの表情を見たら呆れているというより、面白がっているような顔だった。
その表情に少しトキメいてしまい、モモはプイッと顔を背けるしかなかった。
ー 別に格好いい自分でいたいわけじゃないけど ー
(勝った後で、シーフードレストラン"ぼうはてい"でランチをご馳走になった時は、すっごく嬉しかったなぁ。)
(可愛がってもらえてお姉ちゃんができたみたい。)
ランチではルリナ自身もとても楽しそうにしてくれた。ご飯はもちろん言うまでもなく美味しくて、モモもバニリッチもワシボンも大満足だった。
ーそう、バニプッチはルリナ戦後に進化してバニリッチになったのだ。ますます頼もしい相棒になってくれている。
エンジンシティでは、ホテルを予約しているので、今夜は久しぶりにテントではなくベッドで寝られそうだ。ポケモン達とテントで寝るのも楽しくはあるのだが、たまにはフワフワのベッドで寝てもいいよね〜なんて思いながらひとまずチェックインをすべくホテルへと歩いていると、モモのスマホロトムが鳴った。
初日にワイルドエリアで迷子になっていた話を聞いてから、特に兄のマクワがよく電話をかけてくるのでまたお兄ちゃんかなと思いながら、あまり画面を見ずに「ロトム繋いで」と気軽に電話に出る。
「もしもーし!お兄ちゃん?」
『オレ様、モモのアニキになった覚えはないなぁ』
「あわわ、きば、キバナさん?!」
バウタウンで会った際にキバナと連絡先を交換したのだ。もちろんマクワは阻止しようとしたが、借りがあるのは間違いなく渋々承諾した。
交換してから一度もかかってくることはなかったので、すっかり油断していたモモは驚きのあまり声が裏返った。
「ごめんなさい。お兄ちゃんかと思っちゃって…」
『…(てことは、しょっちゅうマクワから連絡があるってことか。シスコンめ)
おう、大丈夫だぜ』
キバナの返答に安堵する。次からはちゃんと画面を確認しようと決めた。なんだかキバナの前では失敗してばかりだ。
「どうしたんですか?電話なんて」
初めてですよね?なんて言いながらホテルへの道を進む。通話中のためスマホロトムで地図を確認できないが大通りの近くだったから大丈夫だろう。人通りの多い方へと進んでいく。
『前にデートに誘ったろ?
あれ、いつにする?』
「で、デデデデート…!?!?」
忘れていた訳ではないが、バウタウンを出た後も第二鉱山を歩き回り、トレーナーバトルもたくさんしていたのでうっかりしていた…決して忘れていた訳ではない。
…いや、あれから何日か経っても特にキバナから連絡がなかったので、あれは冗談だったんだなと1人で納得して忘れていたというのが正しいかもしれない。
あまりに大きい声が出ていたのか、周りの人に注目されてしまって恥ずかしい。
『モモ、今どこまで進んだ?』
「い、いま、今エンジンシティに戻ってきたとこです」
『なるほどな。じゃあ、カブさんとはまだか』
「そうですね…!」
『んー…』とキバナはしばし考える。
モモのことを気に入り、モモのことがもっと知りたいと思い「デート」に誘ってみたものの、ジムチャレンジ中であるモモの邪魔をしたい訳ではない。あの強い瞳でトレーナーとして成長して、自分のジムまで辿り着いて欲しいと思っている。
『そうだな…
もし、カブさんに勝てたら、ワイルドエリアに入るから、ワイルドエリアでデートするか』
「!」
ポケモンバトルの修行でもな?なんて冗談っぽく言うと、先ほどのおどおどしていた声色から嬉々とした声に変わる。
「ほんとですか?!
キバナさんとバトルしたいです!!!」
こりゃデートって言葉は飛んでるな…なんてふっと口元を緩めながら、じゃあそうしようと返事する。
バトル好きなキバナにとってバトルを喜んでくれるモモは、ますます好印象だ。
「は…!でもまずはカブさんに勝たないとですよね…!ホテル泊まろうとしてたけど、ワイルドエリアで特訓した方がいいかな…」
急に1人でブツブツと言い出したモモにキバナは笑う。
『ホテル予約したんだろ?』
「そうなんですけど…!
って、は……!!!!!ホテル!!!!」
急に慌てふためくモモ。どうしたかと尋ねると、スマホロトムで話していたから地図が見れなくて迷子になったかもしれないと言う。初日のワイルドエリアであんな奥に辿り着くモモだ、方向音痴の気があるのかもしれない。
『マジ…?大丈夫かよ?』
「……大丈夫かが分からないです……
キバナさん、ごめんなさい。電話切りますね…」
『あ!待て待て!
実はオレ様、仕事でエンジンシティに来てんだよ』
「え…?」
『オレ様が迎えにいってやるよ、どこにいんだ?モモには何が見える?』
モモは本当に慌てていた。大通りの近くだからすぐ分かるだろうと思い話しながら歩いたのが運のつきだったのか、気がつけば水路っぽいところに居て、目の前には水車が回っていた。間違いなく大通りではない。
キバナからたまたま電話がかかり、そのキバナがエンジンシティにたまたまいるという。キバナには頭が上がらないなぁ、とモモは塀にもたれながらキバナを大人しく待っていた。『オレ様が行くまで絶対そこを動くなよ!』と念押しされてしまったのだから仕方ない。バニリッチにごめんねを伝えて一緒に待つ。
ー街中でポケモンを何匹も引き連れるのは迷惑になるので、この世界の住人は特別な理由がない限り大体1匹しか連れ歩かない。モモも例にもれず、バニリッチだけを連れて歩いていた。
モモが謝ると、バニリッチはモモの頬にぺたっと自分の頬を当ててくる。いいよの意味だと分かるその優しさは、モモの心を温かくした。
「モモ!!」
「あ、キバナさん!
…ホントに助けてもらってばかりでごめんなさい」
息を切らしているキバナを見て、急いでモモの元に来てくれたのが分かり、ますます申し訳ない気分になり、頭を下げる。でも、迷惑をかけているはずなのにキバナはいつもモモに親身になってくれていた。
「オレ様、たまたまここにいただけだしな。気にすんな」
そもそもオレ様も電話かけるタイミング悪かったみてぇだし。なんて、モモを気遣った言葉もかけて、頭をポンとしてくれた。キバナの優しさが本当に沁みる。
「うう…ありがとうございます…実はちょっぴり方向音痴らしくて……助かります」
ゴニョゴニョとバツが悪そうに両手の指をスリ合わせながら、ちょっぴりだと言って誤魔化すモモにフッと一瞬口元を緩めたあと、キバナは口角を上げた。
「まあ、オレ様はモモに会えてラッキーだったけどな」
「へ…?」
デートの約束した仲だろ?なんて耳元に囁かれるように言われて思わずモモの心臓は跳ねた。
「っ…/////」
思わず顔が赤くなり、パッと耳を押さえてキバナを見るとニヤニヤと楽しそうに笑っている。絶対揶揄われた…と、抗議の言葉を口に出そうとしたら、バニリッチがモモを守るように間に乱入してきた。キバナに抗議の声を上げている。
「はいはい。お前のパートナーを揶揄って悪かったよ」
そんなバニリッチにキバナは謝るとモモにホテルの名前を確認して、案内をし始めた。
「モモ、お前…結構方向音痴だな…」
キバナはモモを案内しつつ、エンジンシティの地図を見せてモモの方向音痴度を確認していた。結果、なかなかの方向音痴であることが分かり、思わずボソッと本音が出てしまう。
「わーん…!そんなチェックしないでくださいよ」
「いや、よく開会式からエンジンシティに一周してこれたなと思って」
「ひどい…!!そこまでじゃないもん!」
キバナに若干引かれている気がしてモモは、釈然としない。
確かに方向音痴だけど、ちょっとだもん…確かにワイルドエリアでは迷っちゃって大分奥まで行ってしまったけども…!
「初日にワイルドエリアのあんなに奥まで行ってたの納得だな」
「…くぅ…!」
ぐうの音も出ないとはこのこと。でもキバナの表情を見たら呆れているというより、面白がっているような顔だった。
その表情に少しトキメいてしまい、モモはプイッと顔を背けるしかなかった。
ー 別に格好いい自分でいたいわけじゃないけど ー
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